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ERAS 2020:USMLEの目標点数

step1のスコアが240点以上であればAMGから「good score」と言ってもらえるのは事実です。

問題は「internal medicineのレジデンシーにアプライする際、240点というスコアがnon-US IMGの中で相対的にどうなのか」です(AMGは私達のライバルではなく、US IMGも私達の純粋なライバルではなく、non-US IMGがポジションをかけて争うライバルは同じnon-US IMG)。

2018年のデータを見てみましょう。

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Step1で240点はnon-US IMGの中でほぼ平均です。

一般的にIMのレジデンシーにはstep1の点数は230点くらいで問題ないと信じられているように思いますが、IMGの中で220点はかなり低く、230点台でも低いという認識は必要のように思います。

個人的には、IMレジデンシーを狙っている人で今後受験予定の方にはstep1で250点、step2CKで260点くらいを本気で目指して勉強して頂きたいです。試験本番たとえうまくいかなかったとしてもstep1は240点、step2CKは250点はある、というレベルに落ち着くようにするためです。

理由は、やはり少しでも良いプログラムでレジデンシーをして頂きたいからです。どこのレジデンシープログラム出身かという経歴はフェローシップ選択にも大きく影響を及ぼし、良いプログラムで研修することは本当に本当に大事です。私も少しでも良いプログラムに入ろうと必死です。
「どこでも良いからポジションが見つかればいい」とか「とりあえずアメリカのレジデンシーに入れればいい」というモチベーションではなく、是非目標は高く持ってほしいです。

Remember - the course of your entire professional life depends on whether you get a good residency in your chosen field!

上記の文は有名な本である「Iserson's Getting Into A Residency」の3ページ目に記載されています。多分、指導医レベルでresearchを多く経験したことがある人ほどその重要性が分かっているように思います。

私は残念ながらstep1は250点に届かず、step2CKも260点には届きませんでしたが、一般的にstep2CKはstep1より10点高いスコアになるべきなので、そういう意味ではちょうど10点差があってラッキーでした。たとえstep1で高得点でもstep2CKのスコアが振るわなければインタビューオファーの数はstep2CKがしっかり高い人より多くなかったというcaseをいくつか聞いた事があります。

2CSは初回受験でのパスがやはり必須。Failed 2CSはred flagと捉えられることが多く、初回パスを条件としているプログラムも結構あります。
IMGの2CS合格率は8割くらいのようです。多分その内訳は、英語圏のIMGのパス率はAMG並の95%、日本のような非英語圏のIMG合格率がおそらく6割くらいで、平均として8割くらいに落ち着いているのではないかと私は勝手に思っています。Failed 2CSとなってしまってもポジションが全く見つからない訳ではないのですが、良いプログラムに入るために必ず1回で合格するようしっかりと練習して臨むことが大事のように思います。私の2CSに関する記事も是非参考にされて下さい。

Conclusion

オンライン上には私達を惑わせるマッチング情報がいっぱいです。点数が低くてもマッチしたcaseに目を向けるのではなく、良いプログラムに入ったIMGのprofileがどうであったかに着目して目標設定していくことが大事のように思います。アメリカで医師として働き始めることは大事なマイルストーンの1つですが、決してゴールではないということを忘れずに。

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