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「ズレズレなるままに」さらば、つば九郎! 永遠にファンタジーでいい

 ヤクルトスワローズの公式マスコット、つば九郎を支えてきた“社員スタッフ”を失った悲しい話題はまだ続いているようです。
 個人的にもサンケイスポーツのヤクルト担当時代には親しくしてもらっていたし、よく飲みにも行ったから寂しい。
 知り合いで、日頃は野球なんか見ない還暦女性まで「ファン」を公言していて、職権乱用で名前入りサインを書いてもらったこともあります。それくらい、単なる球団マスコットに収まらない存在感は他に見当たらないでしょう。

 さて訃報については、社会性があるとは思えないのに東海テレビがフライングしたことに不快感もありますが、ちょっと気になったことがあります。
 もちろん、着ぐるみってことなんか誰でも知っています。そんなもの承知で大人も子供も楽しんでいるわけです。
 ユーチューブには面白いものもあるけど、やっぱり「つば九郎の中の人分かった」みたいな内容を見かけてしまいました。多分、「自分は知ってるんだぜ!」って言いたいんだろうなと思います。

 つば九郎に関していえば毎年、「契約更改」もネタになっていて、みんな分かって楽しんでいます。しかし、中には「茶番、くだらねぇ」とか、わざわざヤフコメに書き込む人がいます。
 はっきり言って“野暮なヤツ”です。どちらも「こんなことを楽しむ余裕もない、痛いヤツなんだろうな」なんて妄想してます。

 そんなこといいはじめたら、ディズニーのキャラクター(個人的には興味がないけど)だって、それこそ映画の世界だってなんでもかんでも“茶番”ってことになってしまう。なんとツマラナイ人生になるかと。

 球団はつば九郎の活動に関して「しばらく休止」としています。昨夜、テレビを見ていたら宮根誠司さんが「早く復活してもらいたい」なんて話していたのですが、なんか「薄っぺらいコメントだな」と感じてしまいました。なにせ、あの芸風は唯一無二、誰にもマネができないんですよ。

 詳細は明かしませんが、彼は最初から球団職員だったわけではなくて、やがて個人事務所を作ったけどオフがどんな選手より忙しすぎたこと、山田哲人選手がブレークするまではグッズ売り上げがダントツ1位だったことなどもあって、ようやく球団職員になりました。
 当初、ちょっとブラックなスケッチブックのネタも球団から色々と言われたときもあったけど、配慮して検討して築いたものです。
 オールスターで全マスコットが集まると個性ありすぎて微妙な関係性が露呈したこともあって、つば九郎が全員をうまくまとめてくれたこともありました。
 そんなキャラクターが滲み出ていたから、人気者になったのは間違いないはず。

 こんなこと書いている自分自身も自己矛盾な気もしていますが、やはり「つば九郎
」は「つば九郎のまま」で、旅立った…というストーリーのほうがいいんじゃないかと思っています。
球団の「支えてきたスタッフ」という表現は、ギリギリ考え抜いたものなのでしょう。しかし同じように“支えるスタッフ”は、おそらく見つからないのではないか。ファンはやはり、あのつば九郎を想起するはずですから。
 残念だけど、「永遠にファンタジーのままにしておく」のが相応しいんじゃないかと勝手に考えてます。

 ちょっと嫌らしいことをバラすと、某球団マスコットは複数で担当しています。「動きなどキャラが固定化しないため」と聞きました。一方でドラゴンズのドアラとか、最近は分かりませんがファイターズのB・Bみたいにキャラが特化されたマスコットも、今後の展開を考えるときなのかもしれませんね。

 つば九郎、よく「る〜び〜」って書いてましたが、芋焼酎が大好きでした。2人(いや1人と1鳥!)で黒霧島を3本空けたときは、酷い二日酔いになりました。もう一緒に飲めないのは、やっぱり寂しいですね🥲
 

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