「ズレズレなるままに」SNSもNPBパスも 結局、何をもって責任を担保するかじゃないの?

 この手の話は納得してくれる人もいるけど、反発して攻撃する人もいれから避けたいところなんだけど…。
 先に結論を言うと、メディアもSNSも「何をもって責任を担保するか」に尽きると思っています。噛み砕いて言えば、発信したことの責任を誰が、どう取るかを明確にすべきではないかと。

 少し前になりますが、フジテレビが日本シリーズのパスを剥奪された件(詳細は省きます)は、賛否両論入り乱れ侃侃諤諤の騒ぎでした。よく知っている記者、私がNPB事務局勤務のときある記事で「抗議文」を送付したライターさんも書いていましたね。

さて、NPBの井原事務局長が「信頼関係が著しく毀損された」(デイリースポーツ)と表明したのに対し、フジテレビ側は同社副会長で民放連の遠藤会長が「一般論として権利者とメディアで努力することが必要」(日刊スポーツ)と話されたとか。一応、NPBは見解を公表した以上、フジテレビも何らかの公式な見解を示したほうがいいと思うわけです。

 少しずれるけど元新聞記者として現役時代から感じていたのは、総じてメディアは謝罪が下手だといこと。というより、嫌いです。1面ではなかなかやらないし、当該ページ(例えば社会面)にはあまり出さず、第3社会面あたりにそっと小さく出します。実際、編集長が「あのへんに出しておけばいい」と指示する場面は何度も見てます。

 本題がなんだか分からなくなってますが、NPBのパスについていえば基本は「運動記者クラブ」加盟社に出しています。なぜかといえば、◯◯新聞とか△△テレビとして社会的認知度があって、問題が起きたときに責任の所在を特定できるから。
 ネットメディアが台頭し事務局在籍時にはネットメディアと話たこともあり、「ネットメディアも責任の所在を明確にしたらどうか」と説明し、上司にもネットメディアも努力を始めている経緯を伝えました。コロナでそれどころじゃなくなって、自分も退職したので話を進められなかったのは悔いが残っています。
ところで、日本シリーズだけでなく先日終わったプレミア12なども、日頃パスを出していない雑誌などにもパスを出します。ただ、なんでもかんでも出せないのには理由があります。記者席の数に限りがあるという物理的な側面もありますが、やはり責任の担保が重要なんです。
 前回のプレミア12ではメディアオフィサーを拝命しましたが、申請を弾いた人は少なからずいます。聞いたことないし、調べてみたら個人ブログレベルです。これを認めていたら、単なるファンもブログさえ開設していたら「俺も入れろ!」となっちゃう。だから弾くのです。
 とかく批判される記者クラブにもこうした側面はありますが、やはり選手や関係者に近づけるわけで、危機回避も必要だからです。

 まぁ元“中の人”ですから当局擁護に聞こえるかもしれないけど、その分、責任を認めるからパスは発行されると考えていただけたら幸い。
 兵庫県知事選は「メディアの敗北 SNSの勝利」とか騒いでます。中身は他の方に任せますが、これも「誰がこの情報を出して、責任を取るのか」が大事だと思うのです。あとは自分が何を信じるか。

なんて思っていたら、共同つうが「生稲外務政務官 靖国参拝を確認しませんでした」ってニュース。詫びたとはえ信用されなくなるわけです。下品で嫌いな表現だけど、これじゃ「マスゴミ」って言いたい人がまた喜んじゃう…😱

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