1日5分の4行日記はあなたの生き方を変えるかも
4行日記を10年間、書き続けています。要する時間は1日に5分。それだけで、
自分の本質に気付いて、そこに近づくための力を得られました。人生が変わり、生きるのが楽になりました。大げさではなく、本当にそう感じています。
どうやって書くのでしょうか。なぜ人生を変えるほどの効果があるのでしょうか。
1日5分 4行書けば人生が変わる
4行日記は、経済学博士・教育学博士の小林恵智氏が作った、日記のフォーマットです。氏の開発したSEP(Self-Expanding Programの略称で、人生の目標達成のためのツール)の一部ですが、特にセミナーなどを受けずとも、簡単に始めることができます。
この日記は、
1. 事実
2. 発見
3. 教訓
4. 宣言
の4行で構成します。
書き続けると、あなたの「ありたい姿」が明確になり、そこに近づくことができ流、とのこと。
書籍に書き方と効果が詳しく書かれていますが、ここではその概要を紹介します。
できなかったけど将来はやりたい
書き方は、次の通りです。
□事実 1日を振り返り、重要なこと、できなかったことを選んでひとつの文に書く。
◇発見 事実からの気づき、その原因、反省点を書く。
◯教訓 発見を一般化、抽象化して書く。格言やことわざでもいい。
☆宣言 今日はできなかったが将来はできるようになりたいことを、できていることとして書く。
この4行だけです。記号にも意味があります。
□ → クールでデジタルな事実をイメージした「四角」
◇ → 事実の中心にあるものをイメージした「ひし形」
◯ → 発見をぎゅっと丸めるイメージの「丸」
☆ → きらりと光るさまをイメージした「星」
です。
「宣言」が重要で、さらにルールがあります。
能動的に 否定せず できていると宣言する
宣言は、次のように書きます。
必ず「私は」で始める。
「属性」で終わる。「人間」「社会人」「上司」「父親」「夫」など。
受け身ではなく能動態で書く。
否定文を使わない。
ネガティブな言葉を使わない。
宣言がうまく書けると、気持ちの切り替えができて、その日を気分よく終えられます。
ネガティブな言葉は前向きに置き換える
「宣言」のルールは、慣れるまではちょっと難しいです。たとえば、
という宣言を書いたとしましょう。
「負け」という言葉はネガティブです。そのあとの「ない」は否定文です。これを改善して、
とすればどうでしょうか。良くなりましたね。
さらに例をあげます。次は、私が実際に書いた4行日記です。
実際に書いた4行日記の例
この記事を書くときに、この4行日記を見返して、宣言がルールに反しているなあ、と気づいたので、悪い例としてここに上げてみました。改善してみましょう。
「ミス」というのはネガティブなので、
どうでしょうか。けっこう、よくなったのではないでしょうか。
50日続けると人生の目的が見えてくる
まずは50日続けましょうと、この日記を作った小林博士は述べています。
その日のしめくくりとなって気分がいいし、要する時間もわずかだし、習慣とするのにそれほど苦労はしません。
50日続けたら「宣言」だけを抜き出して一覧にします。すると、潜在意識にあった理想的な自分が見えてきます。ここに、4行日記の本当のおもしろさがあります。
自分のことは自分でもわからないものです。自分とはいったいなんなのか。この人生において、何をすればいいのか。さっぱりわからないのです。
50日分の宣言を読み返すとこれが「本当の自分」なんじゃないか、という姿に肉薄していて、相当にエキサイティングです。
ここまでくると、4行日記の効果が体感できます。この習慣を、この先も継続したくなるはずです。
潜在意識が「できている」として処理をする
4行日記を書き続ける。「宣言」を抜き出し、読み返す。
宣言は、そうありたいけどまだできていないこと、です。しかし、すでに達成されたように、書かれています。すると、潜在意識は「できていること」として処理します。
1流のアスリートは良い結果を出すためにイメージトレーニングをします。ある状況で、どのように判断し、どう肉体を動かすか。できるだけリアルに、何度も何度もイメージすることで、実際に良い結果を出せる可能性が高まるのです。
「宣言」にも、そのような効果が期待できます。まだできていないことへのハードルが低くなり、そこへ近づくことができるのです。
4行日記を10年間書いたらどうなったか
アマゾンの記録によれば、私が4行日記の本を購入したのが2011年です。40歳になったかならないかの時でした。
そこから書きはじめて、さぼった時期もありましたが、ざっくり10年ほどは4行日記を続けていることになります。
どのような効果があったでしょうか。
組織に属さなければ生きていけない。そのために苦痛に耐えるのは当然のこと。以前の私はそう考えていました。
しかし、4行日記を書き続けるうちに、自分が何よりも自由を重んじることに気づいてしまいました。
「自由」の意味は広く、様々ですが、私にとっては、
雇われず、起業して食べていく。
宗教や権威に頼らず、自分の頭で考えて判断する。
雑念を減らし、やるべきことに集中する。
が、自由です。達成にはそれなりの力量が必要です。それも、4行日記のおかげでなんとかなってきました。
4行日記は「7つの習慣」のミッションステートメントの作成にも役立ちます。4行日記と7つの習慣は、相性がいいです。この2つを組み合わせることで、自己のミッションが明確になり、そこへ進むための推進力を得ることができるでしょう。