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【無料コラム】砂被りNG馬の取扱説明書

皆さんは、競馬、ひいてはダート戦を予想する際、何に重きを置いているでしょうか。適性、調教、血統、騎手、馬場... 様々なファクターを活用しながら予想されている事でしょう。

そんな中で私が最も重視している要素が…


砂を被れるか否か。


ダート競馬に馴染みの無い方すると「なんだそりゃ?」といった感じだとは思いますが、今回はそのダート戦特有の要素である"砂被り"について、自分自身の考えや、狙い方をまとめてみました。自分で言うのもあれですが、間違いなく役に立つ内容だと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。

(※記事で取り上げるデータは20年01/01~23年03/19の1勝クラス以上のレースで集計した物となります)



まず最初に砂被りを嫌う馬を把握する事のメリットについて話をしていきます。細かい所を挙げればキリがないのですが、ざっくりと3つにまとめてみました。


✅砂被りNG馬を把握するメリット

①馬柱が汚れるので妙味が取れる

②危険な人気馬を把握しやすい

③展開読みがしやすくなる




①馬柱が汚れるので妙味が取れる

論より証拠と言いますし、まずはバリしゃんがレース映像回顧などから独自で集計した"砂被りNG馬"の成績をご覧頂きましょう。

バリしゃんが独自で集計した"砂被りNG馬"の成績

もちろん集計データが4年弱なので上振れを起こしている可能性も十分考えられますが、少なくともこの4年で言えば何も考えずに砂被りNG馬をベタ買いするだけで勝つ事ができたという証明です。

馬券購入者のレベルの向上、AIによる自動投票の増加などにより、競馬で勝つ事が非常に難しくなっているこの時代に、これだけの成績を残す事ができているというだけで、この"砂被り"というファクターが如何に有用であるかがお分かりいただけたのではないでしょうか。

なぜこれだけ砂被りNG馬は高回収率を生み出す事ができるのか。その最大の要因がこの①で取り上げる馬柱が汚れやすいという点にあると自分は思っています。

・砂被りNG馬の馬柱が汚れやすい主な要因

砂被りNG馬は砂を被った途端にレースを投げ出してしまう馬が多い為着差1秒以上の惨敗を喫する事が非常に多い

反対に砂を被らず気分良く競馬を運ぶ事ができれば打点の高いパフォーマンスを発揮する馬が多い

砂被りNG馬は、砂を被った途端にレースを投げ出してしまう馬が多い為、着差1秒以上の惨敗を喫する事がよく見られます

そして、反対に砂を被らず気分良く競馬を運ぶ事ができれば打点の高いパフォーマンスを発揮する馬が多いというこのギャップこそが、妙味が生まれやすい要因だと考えています。

砂被りがNGという事は、言い換えれば砂を被るという競争馬にとっては"我慢"をするという行為が非常に苦手である事を意味しています。

その為、砂を被って気分を害されると「もうやーめた」といった具合に走る気持ちが無くなり、ずるずると後退していくシーンが極めて多いです。

しかし、一転して砂を被らないポジションで気分よく競馬をする事ができた際は、砂被りを嫌がりレースを投げ出した前走が嘘かのように巻き返すのが砂被りNG馬の最大の特徴。

簡単に言えば、直近3戦で砂を被って12着→7着→14着という戦歴であっても、砂を被らない形さえ作り出せば平気で1着に巻き返すという事象が多々起こるという事です。

にも関わらず、世間の競馬ファンの多くは直近の馬柱が12着→7着→14着であった場合、その"砂を被った時"のパフォーマンスを見て予想をする為、今回砂を被らない状況になる可能性が高いとしても、人気薄・オッズが付く事が多く見受けられます。これこそが砂被りNG馬が妙味を取りやすい最大の要因です。

例として今回は20年10/9の阪神7Rを勝利したピジョンブラッドという馬の戦歴を見ていきましょう。

ピジョンブラッドの戦歴

この馬は砂被りを嫌う馬であるにも関わらず、不運な事にデビューからの5戦全てのレースで砂を被る可能性の高い内枠からの競馬となっていました。

新馬戦以降の5戦の自分の回顧コメントは以下の通り。

3/19 1勝C 11着
→砂被りNG馬の1枠。終始砂を被って進みが悪く4角では強引な大外回し。 参考外。
 
4/9 1勝C 7着
→砂被りNG馬の1枠。終始を砂を被って進みが悪い。馬群がバラけると脚を使ったとの事。参考外。

4/23 1勝C 7着
→砂被りNG馬の内枠引き故に強引に外に持ち出して勝ちに動かざるを得ない競馬を強いられる。今日のハイレベルなメンバー相手にあの競馬をしたら最後は止まって当然。7着であれば負けて強し。

9/18 1勝C 6着
→砂被りNG馬の内枠引きで終始砂を被り続ける競馬で敗戦。参考外。

10/9 1勝C 1着
→砂を被らない位置を確保。不向きな内枠を引かされ続けながらレベルの高いレースで善戦を続けていた馬。順当。

ピジョンブラッドの直近5走の回顧コメント

ご覧のように敗因はいずれも明白。7着に敗れた4/23の1勝クラス戦は次走で2,3,6着馬が勝ち上がった(うち2頭は後にOP入り)ハイレベル戦。

そんな強敵を相手に強引に外に持ち出して勝ちに動く負荷の大きい競馬を強いられながら7着に健闘していたこの馬が1勝クラスは楽々勝てる馬である事は明白です。

その為、こういったハイレベル戦での善戦を見逃さない現代の競馬ファンは次走の9/18の1勝クラス戦でこぞってこの馬を◎に指名。前走13人気125.0倍だった単勝オッズは3人気5.4倍にまで下がりました。

しかし、私はその9/18の1勝クラス戦ではこの馬を無印としました。

理由は単純明快。今回も内枠を引いたので砂を被る競馬を強いられ能力を発揮できない可能性が高いと判断したからです。

結果、レースでは再び終始砂を被り続ける競馬を強いられ6着に惨敗しました。

そして次走の10/9の1勝クラス戦。ここでピジョンブラッドはキャリアで初めて5枠より外の枠をゲット。自身の外にこれといった先行馬がいない(=被されるリスクが低い)という枠の並びだった事もあり、ここは4/23の1勝クラス戦で証明した1勝クラス突破級の能力を発揮できるだろうと見て◎を打ちました。

結果、レースでは3番手外目の砂を被らないポジションを確保して押し切り勝ち。前走5.4倍だった単勝オッズは、牝馬限定戦替わりで前走よりも相手関係が弱化しているにも関わらず10.1倍にまで跳ね上がっていました。

当時の◎ビジョンブラッドの推奨文

ちなみにこのピジョンブラッドが制した10/9の1勝クラス戦も2,3,4,7着馬が次走で勝ち上がるハイレベル戦でした。

ピジョンブラッドが砂被りNG馬という事を知らなかった方は直近4戦で11着→7着→7着→6着のこの馬を、これだけのハイレベル戦で◎に推す事は難しかったのではないでしょうか。

また、4/23のハイレベル戦で善戦したという事実だけで予想を進めていた方は、9/18の1勝クラス戦で◎を打って一見すると何の見せ場もなく惨敗したように映るこの馬を、ここで◎に推す事は難しかったはずです。事実、単勝オッズが倍に跳ね上がっている事がその証明と言えるでしょう。

これが砂被りNG馬が妙味を取りやすい最大の要因。直近の馬柱が砂を被ってどれだけ汚れていたとしても、今回砂を被らない形が作り出せる、そして砂を被らなかった際の能力の高さの裏付けが取れているのであれば、迷わず買っていきましょう。


②危険な人気馬を見つけやすい

①と微妙に重複する内容にはなりますが、砂被りNG馬を把握するメリットの2つ目として危険な人気馬を見つけやすいというポイントを挙げておきます。

先程、世間の競馬ファンの多くは直近の馬柱が12着→7着→14着であった場合、その"砂を被った時"のパフォーマンスを見て予想をするという話をしました。

これは言い換えれば、砂被りNG馬が砂を被らずに打点の高いパフォーマンスを発揮した直後のレースでは、その"砂を被らなかった時"の高いパフォーマンスを基に予想をするという事と同義です。

しかし、その砂被りNG馬が今回砂を被る競馬を強いられた場合は、当然その打点の高いパフォーマンスを発揮できない可能性が極めて高い訳ですから、一転して今回は危険な人気馬として取り扱う事ができます。

そんな砂被りNG馬の危険な人気馬を簡単に見分ける事ができるのが枠順

理由は言うまでもなく、内枠に入れば砂を被るリスクが高まるからです。

下記は砂被りNG馬×1,2人気馬の枠順別成績です。

砂被りNG馬×1,2人気馬の枠順別成績

上位人気馬なので軒並み好走率は高くなっていますが、それでもアベレージ・回収率の両面で1枠に入った馬の成績が最も悪い事がわかります。

ベタ買いでも120%になる中でここまでの低成績。当然と言えば当然ですが、如何に砂被りNG馬の最内枠引きが危険かがお分かり頂けたかと思います。


ここもわかりやすく実例を。今回は3/12の1勝クラス戦で8人気2着に好走したインペリアルラインという馬を取り上げます。

インペリアルラインの戦歴

この馬も典型的な砂被りを嫌がる馬(厳密には他馬を気にする馬で揉まれる形を嫌う馬)。直近3戦の回顧コメントは下記の通りです。

10/29 1勝C 7人気3着
→ズブい&砂被りを嫌う馬。外目から押していくも進んでいかずその後捲ってきたトクシースタローンに被されると更に進みが悪くなる。それでも次走1.6秒差圧勝のと2着馬と0.3秒差であれば、外スムーズの形が叶えばいつでも勝てる。
 
3/11 1勝C 1人気8着
→ズブい&砂被りNG馬の多頭数最内枠と最悪の条件。 道中はラチ沿いで終始促しながらの競馬で勝負所では早々に手応えを無くす。この手の馬の扱いが抜群に巧い松山もレース後に「内枠が合わない」とコメント。前走の走りが優秀なだけに外枠からスムーズな競馬が叶えばいつでも巻き返せる。

4/23 1勝C 8人気2着
→ズブい&砂被りNGのこの馬にとっては絶好の外枠から終始揉まれない外追走。向こう正面でステッキを入れて被されないように捲る好騎乗も光り巻き返し。

インペリアルラインの直近3走の回顧コメント

10/29の1勝クラス戦では外枠から勝負所までは揉まれないポジションでの追走が叶い3着。それでも3,4角では不向き外から被される競馬を強いられており、お世辞にも能力の全てを発揮したとは言えない競馬内容でした。

それでも次走1.6秒差+好時計で1勝クラスを勝ち上がった2着馬トクシースタローンと0.3秒差であれば、この馬も当然1勝クラスは楽に勝てるだけの能力の持ち主であると言えるでしょう。

そして向かえた2/11の1勝クラス戦。このレースでは前走でそのトクシースタローンと好勝負を演じたという点が評価され、前走7人気18.4倍だった馬が1人気3.8倍の支持を集めました。

しかし、私はこの馬を無印評価としました。

理由は単純明快。砂被りNG馬の多頭数+最内枠引きという典型的な危険なパターンで、能力を発揮できない可能性が高いと判断したからです。

結果レースでは最内枠で終始揉まれる形で能力を発揮できず。1人気ながら8着に敗れました。

ちなみに1人気のインペリアルラインを上記の理由で消せた事で、このレースは◎オヤノナナヒカリ(3人気1着)から的中馬券をお届けする事ができました。


【バリしゃん】4歳以上1勝クラス 2023年2月11日東京4R の競馬予想 | 厳選競馬予想・ウマい馬券 - netkeiba.com

この時◎にしたオヤノナナヒカリもまた砂被りNG馬なのですが、ここではその説明は割愛します。

そして次走の3/12の1勝クラス戦です。砂被りNG馬の最内枠という典型的な危険な人気馬パターンに該当し人気を裏切った前走とは一転して、今回は絶好の外枠替わり。自称・砂被り予想家である自分としては問答無用で買いの一択です。

にもかかわらず、今回は前走1人気3.8倍だった単勝オッズは8人気23.8倍にまで跳ね上がっていました。如何に一般の競馬ファンが砂被りという要素を用いて予想を行っていないかがよくわかるオッズの動きと言っていいのではないでしょうか。

結果、外枠から砂を被らない形が叶った◎インペリアルラインは8人気ながら2着に巻き返します。

【バリしゃん】4歳以上1勝クラス 2023年3月12日中山8R の競馬予想 | 厳選競馬予想・ウマい馬券 - netkeiba.com

一言で言ってしまえば、砂被りを嫌う馬が砂を被る最内枠から砂を被らない外枠に替わっただけ。それでもこれだけ美味しい馬券にありつけるのが、砂被りNG馬の強みです。


③展開読みがしやすくなる

これは応用編と言ってもいいかもしれません。まずはどういったメカニズムで展開読みがしやすくなるかを簡潔にまとめます。

砂被りNG馬を把握すると
展開読みがしやすくなる主な要因

・砂被りNG馬(特に先行馬)が内枠に集中
→砂被りを避ける為に強引に先行する事が多い
→オーバーペースになり差し馬が台頭しやすい

・砂被りNG馬(特に先行馬)が外枠に入ると無理に出していく必要が無い
→ペースが緩んで前残りが発生しやすい

少々話が脱線しますが、これまでに挙げた2つのポイントを見た時に「内枠に入ったら危険なのであれば砂を被らないように先行馬すればいんじゃね?」と思った方も多いでしょう。

ただ、そんな事は騎手も基本的にはわかっている事です。

それでも内枠の成績が悪くなるのは、その戦法を取った場合の砂被りNG馬には、上記した強引に先行する事でオーバーペースを誘発しやすくなるという第二の壁が待ち受けているからです。

話を戻します。上記した"砂被りNG馬が内枠に集中する"というパターンのレースでは、各騎手が強引に砂を被らない逃げ、もしくは番手外のポジションを取りに行く為、ハイペースになる事が予想されます。

その場合はもちろん、馬場状態やコースにもよりますが、先行馬の前潰れ→差し馬の台頭という形を狙うのがベターでしょう。

22年9/10に行われたエニフSを例に挙げて見ていきます。

このレースは内枠に②ピンシャン、③ボンボンショコラ、④メイショウテンスイ、⑦シゲルホサヤク。更には外枠にも逃げ専用機の⑪メイショウウズマサが入り、計5頭の揉まれる競馬を嫌う先行馬が出走していました。

④メイショウテンスイがハイペースを刻んでこその先行馬という馬キャラである点も踏まえると、ここはまずオーバーペースになると戦前から予想する事ができる訳です。

②ピンシャン
→砂被りNGの揉まれ弱い先行馬

③ボンボンショコラ
→砂被りNGの揉まれ弱い先行馬

④メイショウテンスイ
→Hペースを自ら刻んで踏ん張る形を好むキャラ

⑦シゲルホサヤク
→揉まれる形を嫌う先行馬

⑪メイショウウズマサ
→馬券になった11回全てが逃げという逃げ専用キャラ

そしてこのレースは中京ダート1400m×脚抜きの良い馬場という条件で施行されたというのもポイント。

中京ダ1400mは芝スタート+初角までの距離が長いという構造上ペースが上がりやすく、そもそもが差し馬優勢の舞台。

更にこの日は脚抜きの良い時計の速い馬場状態だった為、ただでさえコーナーロスの有無が結果に直結するという特徴を持つ中京のダートコースですが、時計の速い馬場状態の影響でその傾向が加速していました。

以上の①砂被りNG馬が内枠に多数 ②差し馬向きの舞台 ③内々を立ち回った馬が恵まれる馬場という3点のポイントを踏まえると、必然的に狙いは内枠に入った砂被りを苦にしない差し馬という事になります。

それを踏まえて上記した砂被りを苦にしない内枠に入った差し馬にピタリとあてはまる②チェーンオブラブに◎

そして同じく砂被りを苦にしない内枠に入った差し馬である16人気の⑥アーバンイェーガーを本線の☆に評価しました。て

結果、レースは戦前の読み通りハイペースになり、1~6着のうち5頭を内枠の差し馬が独占。馬連3万4970円、ワイドでも9970円の高配当を手にする事ができました。

ここまで綺麗にハマる事は当然ですが滅多にありません(笑) それでも砂被りNG馬を把握して置く事で、こういった極端な決着→高配当を手にする事ができるのも事実です。




✅砂被りNG馬の主な狙い目

続いては、そんな砂被りNG馬を具体的にどういった時に狙えばいいのかをデータを交えて紹介していきます。

ちなみに私はこういった◯◯の▲▲を狙え!といった格言のような物は好きではないです。理由は"例外"を取り逃す事に繋がるからです。

大衆の馬券購入者と同じ事をしていては勝てないのが競馬というギャンブルの仕組みである以上、常に他人では取れない、他人が見落としているパターンを仕留める必要があります。

まあ、こういった自分のギャンブル論のような物もいずれ今回のような形でまとめていきたいと思います。

話を戻します。それでは早速、砂被りNG馬の買いパターンを見ていきましょう。


①外枠

皆さんもお気づきの通り、当然ではありますが砂被りNG馬は砂を被らずに運べる可能性の高い外枠に入った時に狙うのが定石

下記は砂被りNG馬の枠順別成績です。

砂被りNG馬の枠順別成績

1枠の回収率が若干上振れていますが、基本的にはアベレージ・回収率共に外目の枠に行くにつれて数字が向上している事がわかります。まあ当然と言えば当然なんですけどね(笑)

ちなみにこのデータを、前走内枠(1~3枠)→今回外枠(6~8枠)に絞り込むとその数字は更に跳ね上がります。

前走内枠(1~3枠)→今回外枠(6~8枠)に入った砂被りNG馬の成績

これは前走内枠で砂を被って大惨敗を喫した事で、今回砂を被らない外枠に入ったにも関わらず、その前走の大敗が嫌われて必要以上に人気を落としているパターンが多い事が要因でしょう。

砂被りNG馬を把握するメリットの②で取り上げたインペリアルラインのパターンもこれに該当します。


②前走大敗後

2つ目は前走惨敗を喫した馬です。これは砂被りNG馬を把握するメリットの①で話した通り、一般の競馬ファンは直近で惨敗を喫している砂被りNG馬を、その"砂を被った際の着順"をベースに能力などを判断します。

しかし、砂を被らない形さえ叶えば大幅にパフォーマンスを上げる事がわかっているのはもちろん、その反対で砂を被った際は走る気を無くし必要以上にパフォーマンスを落とす事も我々はわかっていますので、砂を被って惨敗した前走や近走の着順・着差は全く気にする必要がありません。

その為、近走着順を気にする一般競馬ファンが作り出したオッズでは、前走大敗を喫した砂被りNG馬は必要以上に嫌われるので当然そこに妙味が発生してきます。

下記は砂被りNG馬の前走着順別成績です。

砂被りNG馬の前走着順別成績

前走着順が悪い程、回収率が高くなるのは砂被りNG馬に限った話では無いですが、サンプル数の多さの割に前走10着以下の馬とその他の馬のアベレージにそう大きな差が無い事が、砂被りNG馬の前走着順(砂を被って負けた際の)は気にする必要が無い=世間が嫌う前走大敗組に妙味が生まれる事の証明と言えるでしょう。


③初ブリンカー

3つ目の買いパターンは初めてブリンカーを着けてきた馬です。まずは砂被りNG馬×初ブリンカーの馬の成績を見ていただきましょう。

砂被りNG馬×初ブリンカー
(サンプルが少ない為過去5年まで範囲を拡大)

レアケースのパターン故にサンプル数が少ないとはいえ、ご覧のように非常に優秀な成績が残っています。

この要因は、砂被りを嫌がるにも関わらず中々ポジションを取れず常に揉まれる競馬を強いられる馬が、ブリンカー着用の効果で先行する(=揉まれないポジションを確保しやすくなる)事ができるようになるパターンの成績が優秀であるからと考えています。

事実、砂被りNG馬×初ブリンカー時の4角位置取り別成績を見てみると…

砂被りNG馬×初ブリンカー時の4角位置取り別成績

ご覧の通り、全10勝が4角4番手以内、つまり先行策での物でした。反対に4角5番手以下の馬は連対ゼロとほぼ壊滅状態。

陣営が先行策を示唆するなど、初ブリンカーの効果で砂被りを避ける事のできる先行策に転じる事ができそうな馬がいたらぜひ狙ってみてはいかがでしょうか。



それでは最後に砂被りNG馬の扱いが巧い騎手・下手な騎手。そして砂被りNG馬を多く輩出する種牡馬を紹介して、今回のコラムを締めくくりたいと思います。

(ちなみに予想する際に自分は、騎手というファクターをほとんど要素に入れていません。有力騎手が乗って人気が上がるくらいなら、下手くそな騎手に乗ってほしいと思うくらいです。ですので、数字遊びとしてお楽しみください笑)




✅砂被りNG馬の扱いが巧い騎手

松山弘平

主な騎乗馬
モズリッキー
ディアノイア
ヘラルドバローズ

・砂被りNG馬騎乗時

砂被りNG馬×松山弘平騎手

個人的にも馬キャラを意識した騎乗を心掛けているなと強く思う騎手の一人である松山弘平騎手が、ダントツの好成績を残していました。ちなみに平均人気は4.3人気。バグってます。

ちなみにこれを外枠時(6~8枠)に限定した成績がこちら。

砂被りNG馬×外枠×松山騎手

恐ろしいですね…


高倉稜

主な騎乗馬
シゲルホサヤク
テイエムマグマ
サイモンハロルド

・砂被りNG馬騎乗時

砂被りNG馬×高倉稜騎手

なんというか意外な方がランクイン。ほとんどがテイエムマグマ、シゲルホサヤクに騎乗した際の物ですが、この2頭に騎乗した際のレース後コメントなどを見ると、砂被りを嫌がるのでそれを意識した競馬をしているんだろうなという意図を感じる事が多々あるイメージです。先月、クレドで2勝クラスを勝った際もそういった趣旨のコメントをしていた記憶があります。


松本大輝

主な騎乗馬
ジャスパーゴールド
マーチリリー
サザンエルフ

・砂被りNG馬騎乗時

砂被りNG馬×松本大輝騎手

個人的に恐らくランクインしてくるだろうなあと思っていたのがこの人、松本大輝騎手。1勝クラスで足踏みが続いている砂被りNG馬・ビナホイアンに騎乗した際は常に考えて乗ってるなあという印象を受けます。減量が効かない特別戦でもしっかり結果を残している辺り、今後も注目した方がいいかもしれません。


ちなみにイマイチな騎手は横山武史騎手、岩田康誠騎手、丹内祐次騎手。そして自身の成績と比較すると案外なのが川田将雅騎手。いずれも内へのこだわりの強い騎手で、砂被りNG馬に騎乗した際も同様の意識で乗っている事が成績の悪い要因なのかなと思ったりました。




✅砂被りNG馬が多い種牡馬


こちらのデータは騎手の方とは異なり、覚えておいた方がいいと思いますし、自分もしっかり頭に入れて予想をしています。特に戦歴の浅い2,3歳戦の予想をする際に砂被りNGかどうかがわからんくても、このデータをなんとなくでも覚えておくと恐らく...とある程度推測する事ができると思います。

ただ、ここで上位に挙がっている種牡馬の産駒の中にも砂被りを苦にしない馬はもちろん存在します。ですので、レースのサンプルがある程度取れてからは、血統では無く馬個体でキャラを設定をするべきというのが私の持論です。

砂被りNG馬の種牡馬別成績

マジェスティックウォリアー、ホッコータルマエ、アメリカンファラオ、シニスターミニスター。この辺りは最低でも頭に入れておくと2,3歳戦の予想に役立つと思います。

ちなみに1位のマジェスティックウォリアー産駒×砂被りNG馬の枠順別成績がこちら。

マジェスティックウォリアー×砂被りNG馬の枠順別成績

こんなわかりやすい種牡馬もそうそういないですよね….


✅あとがき

皆さん、いかがでしたでしょうか。今回はバリしゃんのダート予想における根幹と言ってもいい"砂被り"についてコラムという形でまとめてみました。ちょっと自分の脳みその中を覗かれているような気分で恥ずかしいですが、参考になっていれば幸いです。

砂被りNG馬をどうやって見分けるんだ!!!という質問がありそうですが、レース映像を使わずに文章のみでまとめるというのが極めて困難なのでお許し下さい。いずれサロンのような物を運営する事になった暁には、僕が喋りながらこういった物を解説するといったコーナーも設けるつもりですのでお楽しみに。

ぜひ、noteへのいいね、そしてツイートのいいね・RTをよろしくお願いします!それでは、また週末の競馬でお会いしましょう!


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