酒は百薬の長
されど万病の元。近頃お酒への風当たりが強いようで、、、
自分も飲み過ぎて調子が悪いな~みたいな時が多々ある人間なので、お酒は程々にするべきという意見はわからなくもない。そして現在進行形で、飲んだ次の日から顔にニキビが出来て痛かったりする。
とはいえ、「健康に悪いからお酒は程々にしようね~」っと言われて、「はい、わかりました」と素直に言えるような思考には、中々なれないものだ。
健康に配慮した飲酒を心がけるだけで、健康で文化的な生活が保証されるのであれば、健康的な飲酒を心がけようとも思う。でも、結局のところ健康なんてものは、遺伝的な要素やら、あらゆる生活習慣が複雑に絡み合った結果顕在化するものでしかない訳で、節度を持った飲酒を心がけていればなんとかなるような話だとは思えない。
そして何より飲酒は楽しい。お酒は程々にとは思いつつも、飲み出すと止まらなくなってくる。
自分でいうのも何だし周りからはそう思われていない可能性も多々あるが、普段それなりに気を遣って人と接している。なので、自分も周りも思考の鈍った状態で遠慮も控えめに会話が出来る飲酒の場というのは最高に楽しいのだ。
先日飲んだときも、隣で一人飲んでいた北海道から来たというお坊さんと仲良くなった。
自分は昔馴染みの友人と2人で飲んでいたのだが、飲酒で思考を鈍らせて展開していた昔馴染みとの遠慮不在のマシンガントークを横耳に楽しんでいただいていたそうで、「面白いですね」と話しかけてくださった。
生まれてこの方ずっと関西で暮らす自分にとって「面白い」というのは最高の褒め言葉である。大人になると褒めてもらえる機会なんてものは滅多にないわけで、とても嬉しい出来事だった。
これがもし飲み屋でなくカフェだったりしたなら、遠慮不在のマシンガントークなんてしていないだろうし、隣の席の人が話しかけて来るなんてイベントもそうあるものでは無いだろう。飲み屋とは、なんとも素敵な空間である。
ちなみにそのお坊さんは、同窓会兼能登地震の法要に関西を訪れているという話だった。そんな話を聞いた後の2件目の飲み屋では、石川の地酒と酒粕で作った粕汁を頂いて、ささやかながら自分も能登の地震に思いを馳せた。
そう、飲酒は自分に様々な出会いと機会を与えてくれるのだ。
そんな感じで、飲酒量なんか気にせず、楽しく飲んだほうが良い人生を送れそうな気がする訳で、「健康に悪いからお酒は程々にしようね~」っと言われたところで、素直に従おうとは中々思えない。
とはいえ、雨にも風にも負けそうで酒に逃げるのはよろしくない。
楽しいことに逃避してばかりの生き方より、本家宮沢賢治の雨ニモマケズに書かれた生き方のほうが、良い人生観であることは間違いない。
そんなことを思いながら、3連休明けの仕事を良くがんばったと、今日も寝る前にココアにブランデーを入れて飲むのでした。