見出し画像

【デジマ業界 転職の真実⑭】あなたが叶えたいのは年収アップだけですか?

「年収1500万円くらい欲しくて、転職を考えています」

そのような“年収アップありき”の相談者が多く訪ねてこられます。

年収アップを希望されるのは当然ですし、年収が増えれば経済的な余裕ができ、生活も豊かになるでしょう。

しかし、もし転職先での仕事が自分に合わなかったり、休みを取れなかったしたらどうでしょうか?

私は、転職相談に来られた方には必ず次の質問をします。

「あなたが人生で一番大切にしたいことや、やりたいことは何ですか?」

すると、たいていの方が面食らったような表情を浮かべます。
会社を紹介してもらえると思ったのに、一体何が始まったんだと思われるのでしょう。

しかし、「人生で一番大切にしたいこと、やりたいこと」は、転職だけでなく職業選択の際にも最も重視すべきことだと私は思っています。

高給取りだったが、激務でボロボロだったサラリーマン時代

ここで、少し私の話をさせてください。

私は大学1年生のときに父が病に倒れ、実家からの経済的な支援がなくなってしまったため、アルバイトで学費も生活費もすべて自分で稼いでいました。

教材の飛び込み営業をのべ1000件以上こなし、社員も含めた総合成績で3年連続トップ営業として表彰されたこともありました。

自分の力で生きていかなくてはならなくなり、お金の大切さが身にしみてわかったので必死だったのです。

社会に出た後も、できるだけお金を稼げる仕事をしようと決意しました。

そして何度かの転職を経験して、30代半ばである超大企業のグループ会社の営業部門長になり、1500万円ほどの年収を達成しました。

ですが私は、ここで「これが自分の求めていた生活だったのか?」と自問自答することになりました。

当時の上司は非常に厳しく、営業成績を伸ばすことを強く求められ、私もそれを達成するために部下の尻を叩きまくり、毎日深夜残業は当たり前でした。

月曜から金曜まで、朝は誰よりも早く出社し、夜は一番遅くに退社。徹夜で仕事をすることもありました。

平日がそんな状態なので、土曜日は疲れ果ててひたすら寝て過ごす。
日曜日には、毎週月曜に開催される定例会議用の資料を作成するという日々。

家庭のことは頭からすっぽりと抜け落ち、当然家庭の雰囲気は最悪でした。

そんなある日、ふと「自分は何をこんなに頑張っているのだろう?」という思いが湧いてきました。

ひたすら仕事をした結果、年収は1500万円を超えたが、家庭は崩壊し、付き合う友人もいなくなってしまった。

自分の仲間が誰もいなくなっていることに気付いたのです。

穏やかに過ごせる家庭があり、気の置けない友人がいて、土日は仕事を忘れて幸せに過ごせる。

自分が望んでいたのは、本当はそのような生活だったのではないかという思いが、急に頭をよぎりました。

そこで、私は大きく方向転換することを決意。
というより、本来の自分を取り戻すことにしたというのが正しいかもしれません。

私はその会社を去り、かつての自分と同じような、日々の生活に幸福感を感じられない人々の力になろうと、ウィンスリーを立ち上げたのです。

自分が一番大切にしたいこと=「軸」をしっかりと持つ

年収アップを一番の目標にする相談者に対し、私が冒頭の質問をするのは、このような経験があるからです。

お金を稼ぐのは、健康な体とメンタルを保ちながら、自分が一番大切にしたいこと、やりたいことに使うためです。

では、自分が本当に望むものは何か。
その答えが、自分自身の「軸」です。

転職を考えるときには、ぜひその軸をしっかりと持ってください。

自分にとっての真の希望を実現するために転職する。
そしてその結果、年収もアップする。

私は、そのような転職を実現してほしいと心から願い、そのためのお手伝いをしています。