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⭐️WIMednesday Interview⭐️ #11 : Noriko Terada

Women In Music Japanが音楽業界で活躍する女性を紹介する
⭐️ウィメンズデイ⭐️

第11回は現在LAでパーカッショニストとして活躍されている寺田典子さん。演奏者としてだけではなく、ディレクターとしてもキャリアを積んでいらっしゃるパワフルな様子が伝わってきます。

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寺田典子(てらだ・のりこ)
パーカッショニスト
Hit A Like A Girl Japanドラムコンテスト ディレクター

茨城県鹿嶋市出身。
3歳よりピアノを、6歳よりクラシックバレエを始める。12歳でパーカッションに出会いfell in loveする。東京音楽大学打楽器科、ボストンのバークリー音楽院を卒業後、ロンドン、パリ、ドイツ、サウスアフリカ、中国、ドバイ、シンガポール、オーストラリア等世界各国にツアーで公演を行う。またサウジアラビアでは、女性として初の海外のダンスエンターテイメントグループとして舞台上でドラム演奏し話題を呼ぶ。ケネディー・センター、カーネギーホール、ブルーノートNY、TED、モントリオールジャズフェスティバル等で演奏。各国で有名音楽テレビ番組にも出演。中でも中国では、世界での視聴者が数億人を超える中国版紅白歌合戦と言われている音楽番組CCTV New Year's Galaでドラムのソロ演奏も務めた。アメリカのDRUM! Magazineにて、“今週の女性ドラマー”として取り上げられる。また、女性のための国際ドラムコンテストHit Like A Girl Contest 2019ディレクターを務める。現在はアメリカ・ロサンゼルスを拠点に活動。

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1. あなたにとっての成功とはどういう意味ですか?

自分の発信する音楽や演奏を自分でEnjoyできていて、それを世界中のミュージックコミュニティ(お客さん、音楽仲間、また音楽関係会社の方だったり)が楽しんでくれたり、その中の誰かが必要としてくれることで、ハピネスや感動を世界中の誰かに還元できる事。そしてそれを続けられている事が成功だと思います。

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2. あなたと同じように音楽業界で働きたいと考えている女性に対してどんなアドバイスがありますか?

個人的には、女性も男性も関係なく、全ては個人の魅力次第だと思っています。なので、あなたらしい魅力と、あなたの魅力や価値をわかってくれる人の輪をどんどん広げていけたら良いかなと思います。

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3. 仕事やプライベートでのどのような経験が今の成功に結びついていると思いますか?

仕事でもプライベートでも、「なんかこれいいな!」という直感、自分の心の中に湧き上がるパッションを大切にしています。簡単にいうと、これ楽しい!というワクワク感を大切にしています。それをつきつめると、あなたにしかできない何か、になるのかなあと思います。特に、アメリカの音楽社会にいると、その人のオリジナリティさが評価される世界なので、それが結果的に良い意味で仕事につながっていくのかなと思います。

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4. あなたが経験した中でも大変だった事を教えてください。

数回ありますが、1回目は初めて自分の大好きなもの(パーカッション)に本気で向き合った時。
人それぞれ、モチベーションの持ち方が違い、日本の大学入学前や、学生の時には自分がどうしたいのか、どうやったらうまくなるのか、どんな風に音楽と関わっていきたいのか全くわからなかったです。パーカッションを大嫌いになってやめようかなと思った時期もあります。そんな時、なんでパーカッションを始めたのかを思い出し、「大好きだから」という事を自分の一番大切なモチベーションとして、それを自分のテーマとしてやっていく事に決めました。

人はそれぞれ、本気であればあるほど、いつか何か壁みたいなものに出会う時が来るのかなと思います。でもそれも人にはそれぞれ自分なりの壁の越え方があるのかなと思います。私は、とにかく“ 楽しむ” という事でした。それをつきつめていたら、アメリカに渡米して演奏活動を始めてからたくさんの方に「本当に楽しそうに演奏するね、舞台上で素晴らしいエネルギーを発信しているね」とたくさんの方に言って頂けるようになりました。自分がリズムや音楽を心から楽しいと感じて演奏してる姿が、そのようにお客さんの心に伝わって感動してもらえたなら、それ以上の喜びはありません。

2回目は、アメリカに住み始めた時!
英語が全く話せないで、始めの数週間はクラスも全く意味不明だったり、初めてアメリカで仕事を始めた時も、音楽仲間から習ったとっても丁寧じゃない英語で上司にHey, whats up dude?と言ってしまったり。笑(よう、最近どうよ?的な。笑)あんまり細かいことを気にしない性格なので、なんとかやってこれたのかなと思います。笑

でも実は言葉以上に大変だったのが、コミュニケーション自体の取り方の違いでした。自分の意思や意見をはっきり伝える、またIndependentな思考のとりかた、またある意味でのリーダーシップの要素を備えること、特にその3点についてはそれまで経験がなかったので、それに慣れるまでは大変でした。

ツアーの仕事を始めた時も、場合により立場上相手に指示を出さなければならず、それも10歳も上のおじさま達に!そういう経験がなかったのではじめそれに苦労した覚えがあります。自分の認識力や行動力やその場の空気のマネージ力次第で他の方々の仕事の速度が変わってきたり、スムーズなツアーになるかならないか、など責任重大で音楽以外のことで大変なことがたくさんありました。

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5. その経験で得た一番の学びは何ですか?

そのように仕事をしていく上で得た学びとしては、自分が何をその場に貢献できるか知り、そして行動する事。それを続けていく事が大切なのかと思います。

私の場合は、音楽的にはもちろんですがそれ以外だと、その現場で今起きてる状況を客観的に的確に把握する事、そしてその場をbetterな状況にするためには何が必要か知り、行動する事、あとは皆さんが楽しく気持ちよく一緒に仕事をできるよう、また、一緒に仕事してよかったなあと思えるようなポジティブな空気でいる事を大切にしました。でもそれを学べたおかげで、そのツアーに8年も関われ、その後は新人のオーディションに関わったり、新人のトレーニングをしたりと、責任ある立場を任せてもらえるようになったのかなと思います。仕事へのパッション、そして相手への真心やLoveは常に忘れないようにしています。

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6. あなたが今住んでいる地域で音楽に携わる女性達が直面している一番の課題は何だと思いますか?

私はいまアメリカ、ロサンゼルスで音楽活動をしています。この街はとても女性には先進的な街に感じますが、ツアーに出ると様々な国の文化を垣間見ます。サウジアラビアでは少し前まで女性が運転免許を持つ事も、舞台に立つことも許されていませんでした。私が公演したコンサートも普段の衣装では演奏は許されず、体の線が見えないようなものを着ないといけませんでした。でも、今世界中で女性のエンパワメントの意識が本当に高まってきて素晴らしい事だと思っています。まだまだ機会という面でもっと女性への機会やチャンスがさらに広がっていけばいいなと思います。

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7. 誰からインスピレーションを受けますか?その理由は何ですか?

インスピレーションは、リズムから!!笑
誰、というのは、実はとくにないのです。なんだか踊りたくなるリズムを聞くと、それがいつも私のインスピレーションです。あえて人で言うならば、とにかく自然体の人かな。その人なりの魅力を発している人。あとどんなスタンスであれ真剣に物事に向き合っている人はみんな輝いていて私のインスピレーションです。

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8. 来年の目標は?

去年は演奏以外の新しい事に挑戦するのが目標でした。幸運な事に、ドラムコンテストの日本大使、及びディレクターを任せて頂けたりと、新しい事に挑戦する機会が頂けました。
今まではほぼ演奏活動がメインだったので、来年はアーティストとして、作り出す側、また何らかの形でディレクトする立場になる事ですね。また来年も新たなことにチャレンジしていきたいと思います。

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9. Women In Music Japanの活動に興味はありますか?

はい、アメリカでWomen In Music に参加していて、WIM Japanの設立を大変嬉しく思っております。私はFemaleコミュニティを通して、今まで本当に素敵な出会いがたくさんありました。女性だから男性だから、という違う性別へのagainstという立場ではなく、お互い女性だからこそ共感できる事や、安心できる事、そしてそういう情報をシェアできたり、ひとつの居場所になれる。個人的にはそういうコミュニティのプラットフォームとして発展できたらいいのかなと思います。

また、余談ではありますが私がディレクターを務めさせて頂いたHit Like A Girl 女性のためのドラムコンテストではWomen In Music Japanさんにスポンサーを務めて頂いたご縁もあります。(ありがとうございました!)また来年も何らかの形で関わって頂けたら嬉しいなと思っています。

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10. あなたの最終目標とその為の次のステップを教えてください。

最終目標は、とくに決まってないです。笑
こうならなきゃ、という思いはありませんが、音楽を楽しみながら自然体で人生を進めていけたらなと思います。でも、いつか何らかの形で日本の方と世界をつなぐエンパワメント、また音楽や女性コミュニティへのエンパワメントになる活動ができればいいなと思います。

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