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ファシリテーションと、「聴く」こと

わたしは平日の昼間、「研修講師」として仕事をしています。

先日、ちょっと特殊な研修を担当させていただいた時のこと。
終了後に、研修を設計したコンサルタントさんから
「射水さんは何かの意見に偏ることなく、真ん中にいてくれた。
まさに『ファシリテーター』だった」
という言葉をいただきました。

とても、とても嬉しかったのと併せて、改めて、自分はグイグイと場を引っ張ったり一方的に教えたりするよりも、その場にいる方々が自由に話しているのを聴いている方が好きなんだよな、と。
あ、飲んでたりするとギャースカ喋ってますので、あくまでも仕事としては、の話です^^;

最近、「講師」ではなく「ファシリテーター」と名乗ってください、というオーダーも多く、参加者主体、双方向型の学びが求められているんだなとつとに感じます。
でも、自分が参加する時の経験も含めて、本当に対話によって思考がぐんぐんまわっていくような、自ら手を挙げて全体の場で話したくなるような、そんな場面はそうそう多くありません。

特にオンライン研修では、「『笑顔』『他者の発表後の拍手』をしてください」と冒頭に言われることもあり、「自発」を強制しないでほしいって思ってしまうこともあります。
問いかけること=ファシリテーションだと思われている節もありますが、参加者のコンディションも考えずにみんなの前でグイグイ質問したり、言わせたい答えが明らかにあるような誘導質問をしたり、返ってきた答えを拾いもせずにレクチャーに入ったり、みたいな関わりを見ると、腹立つようなかなしいような気持ちになったり。

私は、ファシリテーションも、まず最初に「聴ききること」ありきだと思うのです。
相手が言っていること、言いたいこと、言えないけど考えていそうなことはなにか。
それをしっかり受け止めて、自分が理解したことを一言で伝える。

それがあって初めて、参加者は心理的安全性を感じられるんじゃないのかな。
その上で、全体の学びにつながりそうなことは、さらに問いかけてみる。
そうすることで、発表者も他の参加者もさらに気づくことができて、場の学びが深まる。
それを見ていると、自分もそういう経験をしたくなるから手を挙げてみる…
そうやって参加度って上がっていくんじゃないかなって思うんです。

私にとっては、研修の場も、個別のセッションも、対人支援をする場の基本スタンスは一緒です。
もちろん研修の場では、「もっと厳しめに」とか、「このメッセージをしっかり伝えてほしい」といったお声も積極的に伺って進めますが、まずは聴ききること。
しっかり聴いてもらえるから、みんな話すのが楽しくなるんだと思います。

飲んでる時みなさんに話を聴いてもらって楽しく喋ってしまうのもいたしかたなし>_<

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