2022年のバックカントリー事情
2022年3月に6年ぶりにツアーに参加し、衝撃的なことに気がついた。約10人くらいのパーティーでスノーシューは私含め二人だけ!そしてもう一人の方もたまにはスノーシューかなぁと思ってと言っていた。知らぬ間にバックカントリーに出るときはスプリットボードが普通の時代になっていた。
1. スプリットボードの検討
6年前でも、Jones SnowboardsやBurton、K2などから販売されていて、その他にもあったはずだ。でも近年明らかに増えてきた。そして、試乗会などに行っても「今度スプリットボードが出るんです。」という説明を聞く。ということは新たに出すということだ。各メーカーからリリースされることで選択肢が増えてきた。
2. ビンディングの検討
スプリットボードには専用のビンディングが必要だ。(通常のビンディングを使うこともできるが、アタッチメントが必要)
10年くらい前はスプリットボードのビンディングをつけると高さが出てしまい感覚が変わってしまうなどと言われていたがそれも昔の話。専用のビンディングであればそんなこともないようだ。
個人的にはボードよりもこのビンディング選びがとても重要なのではないかと思っている。各社が独自のテクノロジーで滑走と歩くツーリングモードを簡単に切り替えてられる仕組みを構築していている。
3. ビンディングメーカーについて
私が調べた限りアメリカのVoileが老舗で1991年にスプリットボード、ビンディングやインターフェースなどをリリースした。
Spark R&Dは2006年に、Voileと互換性があるテクノロジーのビンディングをリリースした。
スノー業界の巨人となるK2, Burtonもまたこれらのテクノロジーを採用した製品をリリースしており、K2はVoile、BurtonはSpark R&Dのベースを採用しており、Burtonは自慢のハンモックストラップを採用するなど独自性を持たせている。
これらの互換性をまとめると以下だ。
滑走モードでは、Voile, K2, Spark R&D, Burtonの4社は互換性があり、
歩くときのツーリングモードはVoileとK2、Spark R&DとBurtonがそれぞれ互換性があることになる。
次に紹介したいのが、Karakoramだ。このブランドは2008年に上述の4社と全く異なるテクノロジーで容易にビンディングの脱着ができる仕組みを実現している。ラインアップが非常に豊富で自分の好みに合わせたモデルを選ぶことができるのも魅力的のように思える。
ビンディングメーカーの雄、UNIONも近年スプリットボード用のビンディングをリリースした。2年間、Travis RiceとBryan Iguchiがテストし続けて完成したプロダクトだから間違いないだろう。
最後に紹介するのはフランス発のPlumだ。同社は元々アルミ加工を得意とする会社のようで独自のテクノロジーでなんとブーツをビンディングにつけたままモード変更を実現させている。
各社それぞれに特徴があるが、詳細なご紹介は次回以降少しずつ展開したいと思う。
Voile
K2
Spark R&D
Burton
Karakoram
Union
Plum
※スプリットボードの長短は色々なところで語られており、技術の進歩が短所を補ってきているが、やはりソリッドボード(通常の一枚板)とは違うのが当たり前。私はまだスプリットボードを所有していないのでここでは論じない。