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レンタカー試乗記 : 018 日産 リーフ G 40kWh (ZE1) (EV)

電気自動車で味わう異次元の加速と乗り味

ご覧いただきありがとうございます。


いきなり雑談。

noteの更新頻度が減ってから、もはや半年近く経っている気がする。
理由は明快。記事を書くのに使う脳の思考能力が足りない。あと疲れた。
例えるならば、20年落ちのノートPC(CPUはCeleron)にWindows11を突っ込んで動かしているような感じだろうか。
…たぶんそもそも動かないんだけど、そんな例えしか思い浮かばなかった。

このまま放置してやろうかとも思ったのだが、なぜか今こうしてせこせことキーボードを叩いている。
その理由はこうだ。

定期的に現れる通知と、連続投稿のバッジ

こういうのに弱いのである。
こんなこと言われたらさぁ、そりゃやめられないですよね。

ある意味この通知機能とバッジの存在が、今こうしてnoteを書く原動力になっている。何においてもだけど、原動力の存在って大事ですよね。


さて、今回は、日産自動車が提供している"e-シェアモビ"で100%電気自動車のリーフを借りてみた。

と言っても乗ったのはかれこれ3年前、画像の個体ももういなくなってしまっているのだが、トリビアの泉みたく"実際に乗ってみた"電気自動車は、未知の感覚と思い出を与えてくれたので、ここに書き残してみることにする。

登場時のリーフのグレードは下から順に"S"・"X"・"G"の3種類。
今回、車検証を見るのを忘れてしまいグレードを調べられていないのだが、情報によるとフォグランプは最上級グレードの"G"のみに標準装備ということで勝手にGグレードだと思ってこの記事を書いていく。
この記事を書く段階でまだこの個体が残っていれば車検証を見に行けたのだけれど、個体どころか借りたステーションも消滅してしまっていたのでどうしようもなかった。なんとも悲しい瞬間である。



外観、内装、デザイン

歯を食いしばったような顔をしている。
先代のリーフは深海魚みたいな顔つきでなかなかに新鮮だったが、それを踏まえると普通のデザインになったなと思う。
遠目から見れば、ティーダをでかくしたような感じにも見える。

先代リーフ(初代)
※画像はグーネットのカタログより引用

リアウィンドウが割と寝ているスタイル。けっこうスポーティ。

外観はスポーティなハッチバックといった感じ。少々大柄な気もするが、カローラスポーツやインプレッサに似た雰囲気を感じる。

真横から。全長は4480mmなので30系プリウスと同じくらいなのだが(こちらは4460mm)、見た感じ割と短く見える。

ホイールは17インチ。16インチみたいなサイズ感だが17インチである。
ボディカラーは若干暗めな青と白のツートン。街中で見かけるリーフはだいたいツートンなイメージがあるが、調べたところオプション設定らしい。

内装。
シフトレバーはノートe-POWERのような(というかほぼ同じ?)電制シフト。
ノブの真ん中にPボタンがある。
ステアリングは革巻き。シートは大きめで快適だった。
後席にも少し座ってみたがこちらも快適。

※写真は公式サイトより引用

ただ、後席格納時は段差ができるので微妙に思う人はいそう。

ナビは純正。パナソニックのストラーダの声だった。(日産のカーウィングスだから当然と言えば当然か)
ナビの機能として充電スポット検索機能があるのが新鮮だった。おそらく社外品への交換は不可能。壊れたらユニットごと交換になるのだろうか。


乗ってみての感想とか

フォグランプ点灯状態。
安心と信頼のハロゲンフォグランプ。

割と幅広(1790mm)なボディに手こずりつつ出発。
細い道での運転は若干気を使うかも。
そして前方向の見切りは良くない。
あと気になったのは、ブレーキペダルが妙に重かったこと。(反発が強い?)
色々戸惑いながらも出発。

出発時の航続可能距離表示は254km。フル充電での値だ。

リーフには(他のe-POWER車にもだが)e-Pedalという"アクセルペダルだけで加減速を調整できる機能"が搭載されており、とりあえずオンにして走ってみた。
え、なにこの不思議な感覚・・・
そして癖でアクセルオフしてしまい予期せぬ減速。
後ろに他車いなくてよかった。車通り少ない住宅地でよかった。
怖いのでここからはe-Pedalオフで走った。
ワンペダル走行、慣れればやりやすいような気もするのだが、癖でアクセル離してしまうと強力にエンジンブレーキが掛かってしまうので(エンジン無いから厳密には違うけど)個人的には怖くて使いたくない。
減速時にブレーキランプ点かないし。

他の日産車よりe-Pedalの回生は強めに設定されているような印象。前に乗ったセレナe-POWERよりもアクセルオフ時の減速感は強かった。

加速に関しては、文句なしに速い
電子音はするが、ほぼ無音で加速していく。
体感的に、今まで乗ってきたクルマの中で一番瞬間的なパワーがある。

180SXとリーフを並べて加速勝負をさせたCMが話題になったが(先代だが)、手段はともかくとして走行性能に関してはかなり強い部類なのではないか。

走行モードはECOモードとノーマルモードの2つ。
この2つ、アクセルを踏んだ時の反応がもはや別物レベルで違う。
ノーマルモードは、とんでもなく速い。
ECOモードは、なんかこう1枚薄いフィルターを挟んだような加速感。ノーマルにするとそのフィルターが取っ払われ、何の邪魔もされない気持ちの良い加速感になる。

ガソリン車でもECOモードにすると反応が鈍くなる場合が多いが、リーフはそれ以上のレベルで反応が鈍くなる。(というかノーマルが速すぎる)

気持ちよさを味わうにはノーマルモード一択だが、ECOモードからノーマルモードへ切り替えた瞬間、メーター内の航続可能距離表示が20kmほど減る。

※写真は公式サイトより引用

CMでやっていたような、胸のすくようなキュイーーーーーーンって加速をすると航続距離が一気に減る。CMの再現をしまくっていると電欠待ったなしだ。

乗ったのは2月の雨の日。寒かった。
暖房を使いたかったのだが、エアコンオンオフで航続可能距離が数十km単位で変わるので気軽にエアコンが使えない。
今回は6時間の利用でけっこう詰め詰めの行程だったので、途中で充電しようとすると時間が足りなくなる。結局、ガチガチに着込んで乗り切った。

ただ、エアコンを切ると窓が曇ってしまう。暖房だとどんどん電池が減ってしまうので、冷房にしてデフロスター入れてなんとかした。寒かった。

唯一の救いは、シートヒーターが装備されていたこと。C+podもそうだったが、電力消費の少ないシートヒーターはEVに必須の装備と言えそうだ。


充電危機

出発時フル充電での航続可能距離が254kmだったわけだが、みるみる減っていく数字に焦りを覚えていた。
いやまぁ確かに3回ほどCMみたいな加速したけど!!!それくらい許して

そして、EVは高速が苦手なのだが、その事を当時は知らなかった。
知らずに、大黒PAへ寄りに高速に乗る。
その結果、高速の途中で電池残り20%になってしまった。まずい。

そこからはエコモードに入れて、一番左の車線で制限速度キープの上でステーションまで戻った。e-Pedalは意地でも入れなかった  (

最終的に戻ってきたときのメーターがこれ。
10%まで減ってしまった。エンプティランプ的なものも点灯している。

ここまでの走行距離は170km。実際もう少し走れると思うが、精神衛生上20%を切るとちょっと焦ってくる。
とりあえず、出発時の表示の254km走ったら確実に電欠している。

EVの航続可能距離表示はあまり信用しないほうがよさそうだ。
ていうか日産の宣伝ではフル充電で400km走れるとか書いているが、どう頑張ってもそんな距離は走れないと思う。


いいところ

超静か。速い。快適。

そして、EVという点を抜きにしても割と快適なクルマであること。
幅が広めなおかげで車内空間も余裕がある。シートの材質もオーディオの音質も良かったし、プレミアムハッチバック路線でもいけるのではないか。

※写真は公式サイトより引用

その辺のコンパクトカーとかより室内は広々している(天井は低いかもだが)。セダンから乗り換えてもそこまで違和感は感じないと思う。


わるいところ、微妙なところ

これがガソリン車だったらいいのに、と思ってしまうところ。
"いいところ"で書いたそのメリットを、航続距離が短い"電気自動車"という要素が邪魔してくる。
"電気自動車である"要素以外の完成度が高いのも一因かなと思う。

ただ、リーフのガソリン版が出たとて今度はノートオーラと被る事になるので、立ち位置が難しいクルマだなと思う。EV専用車の難しさはここにある。

マイナーチェンジで"リーフe+"というバッテリー容量を拡大したモデル(62kWh)が発売されたので、200km以上の移動が多いユーザーはそちらを買ったほうが幸せになれると思う。
一応バッテリーに8年16万km容量保証なるものがついているようだが、この型でも初期のモデルは現状で7年落ち。中古で買うのはリスキーだと思う。


究極のエコと究極の利便性は両立できない

…最近、どんなクルマに乗っても良い良い言ってる気がするのだが、今回のリーフは乗車から近く3年経った今でも忘れられない存在として脳内に残っている。叶わないが、できることなら同個体にもう一度乗りたいくらいだ。

ほぼ無音、かつ快適な乗り心地で移動できる。後席にいれば永遠に寝れそうなくらいの勢いである。
そして、そこにガソリンは必要ない。"ガソリン高い""音うるさい"といった不満も生まれない。その不満を生み出すエネルギーも使われないのだから、これこそ究極の"エコ"である。

ところが、電池満タンでもせいぜい200kmくらいしか走れない。
今回は178km走って残量10%になったが、似たような車格のガソリン車であれば満タンで5~600kmくらい走れるだろう。
ほぼどんな天候であっても、エアコンをつけようがつけまいがだいたいそれくらいの距離は間違いなく走る。特殊なクルマは一旦置いといて。

利便性は、確実にガソリン車のほうが高い。
いやまあ究極なのはガソリンも電気も使わないクルマだが、残念ながら2024年現在では(たぶん)存在しない。最小限、移動には対価が必要なのだ。

EVの難しいところは"ガソリン車のほうが便利"と言われてしまうところだと思う。お金と時間に余裕がある人が使う乗り物。それがEVだよなと。

最後までご覧いただきありがとうございました。
次の更新は…いつになるのやら。


乗車個体のデータ:
年式…2018年(推定)
型式…ZAA-ZE1
車体番号…ZE1-******
グレード…G(推定)
排気量…0cc (40kWh)
ボディカラー…ブリリアントホワイトパール(3P)/オーロラフレアブルーパール(P) 2トーン
ミッション…CVT
走行距離…64390km(返却時)
車体寸法(全長×全幅×全高)…4480×1790×1540mm
タイヤサイズ…215/50R17(前後)
車体重量…1520kg
最小回転半径…5.4m
エンジン…EM57(モーター)
最大出力&トルク…110kw(150ps/3283-9795rpm & 32.6kgf・m(320N・m)/0-3283rpm

現在の状況…不明 (借りたステーションは消滅)

※2024/12/30 記事内容を一部変更しました

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