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先延ばし癖を克服する!逃避行動の心理的メカニズムと対策について
試験前になると急に部屋を片付け始める。あるいは、夏休みが終わる頃になって慌てて宿題をやり始める。誰しもそんな経験があるかと思います。
私は「先延ばしのスペシャリスト」と言っても過言ではないくらいに日頃から重たいタスクから逃避して生きてきました。大人になってからも、「あれを真っ先にやらなければいけない」とわかっているのに他のことをしてしまうなんてことがザラにあります。そんな私がこのクセを直そうとしてあれこれ考えた末の「傾向と対策」をお伝えします。
先延ばし癖のメカニズム
「傾向と対策」の一般論
まずは、なぜ先延ばしをしてしまうのか?という仕組みの話から。ざっと挙げると、
・不安やストレスの回避
・完璧主義で時間をかけすぎる
・何から手をつければわからないなどの決定疲れ
・短期的な快楽を脳が報酬として欲しがってしまう
などが考えられます。特に、「考えてばかりで行動を起こせない」というループは非常によくありますよね。
そして、それに対する対策としてよく言われるのが
・タスクを分解する
・小さな一歩から始める(スモールステップ)
・完璧を目指さない
・タイマーを使う(ポモドーロテクニックなど)
・タスクの目的や意味を考える
・環境を整えて誘惑から物理的に遠ざける
・小さな報酬、ご褒美を設定する
といったところです。生成AIに聞いてもこんな感じの答えになるでしょう。あと、あるとすれば根性論で気合いとか。
よし!じゃあこれでOK、グッバイ先延ばし!となるかというと、そんなことにはならないわけで。上記の対策を試みてもやっぱり逃避行動に走ってしまう自分を止められないのです。
そこで、もうちょっと突っ込んだ分析や考察をしてみます。
パーキンソンの法則について
パーキンソンの法則って知ってますか?詳しくはWikipediaを見てもらうとしてここではこの法則のポイントは
「仕事は、それに割り当てられた時間を埋めるまで膨張する」
という点です。つまり、例えばレポート作成に「1週間」を与えられた場合に、本来1日あればできる仕事でも、余計なリサーチや推敲に時間を費やして期限ギリギリまでやってしまう、ということです。まだ時間があるな、と思ってしまうことが先延ばしを誘発するわけですね。
逆に、緊急で仕事が飛び込んできて明日までに何とかしなきゃ!って場合は、抜群の集中力を発揮してそれを処理できたりしますよね。
このように、まずは人間の習性としてそうなってるんやということを頭に入れておきましょう。
クリエイティブ・アボイダンス(創造的回避)との戦い
次にもう一つ頭に入れておきたいのが、人間の脳は恒常性維持機能(ホメオスタシス)があるため、変化を嫌い、現状維持を好むようになっているということです。暑くて体温が上がると汗をかいて冷やす、というような無意識的な防衛反応ですね。このような防衛反応が心理的な面にも働くということです。
新しい変化にはストレスが伴います。脳は防衛本能としてコンフォートゾーンにとどまろうとします。現状を維持するためにあれやこれやともっともらしい理由を作り出すんですね。これをクリエイティブ・アボイダンス(創造的回避)というんですが、こいつがまた厄介なんですわ。
重いタスクを前にして、変化やプレッシャーを感じたときに、無意識的な防衛反応として「その代わりのもっともらしい小さなタスク」を選択します。「まずは細かな雑務を片付けてから本腰を入れて取り掛かろう」というように。
ここでのポイントは、何かしらのタスクはこなしているので「仕事してる感」はあるのに本質的な重いタスクは残り続けるため、結果的に先延ばしになってしまう点です。
このパーキンソンの法則を活用することや、クリスマス・アボイダンスとうまく向き合うことが対策のポイントになると考えます。
先延ばし癖を克服するヒント
上記を踏まえて、より実践的な対策を考えてみます。
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