あの街で
silentの10話を観終わったわたしは完全に
(第9話)2020年のお正月の律子さんと同じだった。
イヤホンが壊れたみたい。
さっきから声出してるけど出てないよね。
こっちが壊れちゃったのかな。
そう言って泣く想くんに
何もしてあげられないし、何を伝えれば良いのかもわからない。
こんなに苦しいのなら、また好きにならなければ良かったと
手話で紬ちゃんに伝える想くんの気持ちは
たぶん、これからもずっと答えを見つけてあげることは出来ないと思う。
無限まやかしで高野さんがハッピーエンドやバットエンドという言葉を使うのは止めて欲しいと話されていました。
この物語の人達は、あの街でちゃんと生きていると感じる事が出来ているから
きっと終わりがないのだと思う。エンドじゃないんだと思う。
もちろんドラマとしての物語は終わるのだけど、しっかりと生き続けていく
そう確信してる。
わたしは東京に住んでいるわけではないから
聖地巡礼が出来るわけではないので なおさらに
あの白い壁のアパートで紬ちゃんと光くんが一緒に暮らしていて
駅前のベンチに想くんが座って本を読んでいたり
奈々ちゃんはリュックのファスナーをこっそり開けて笑顔で走ってて
あれ?奈々ちゃんだって目で追うと
春尾先生が少し気難しそうな顔をして珈琲を片手に歩いていたり
真子ちゃんは紬ちゃんの家で卓のみする為の青い缶ビールをコンビニで買ってたり
湊斗くんと拓海くんはぶらぶらと商店街を歩いててなんだか楽しそうに話してたり
踏み切りの所で想くんと紬ちゃんが立ち話してて
お互い振り返って手を振ってて
いつまでも振り返って手を振ってるなあってすれ違う時にこっそり見てると
紬ちゃんが走り出して想くんの腕を組んで歩き出したり
最終回が想像出来ないので 色んな事を考えて過ごしています。
物語が終わってしまうのが
こんなに寂しいのは久しぶりで
木曜日が来なければいいのに
最終回を見なければ終わらないですむのに
なんてことを考えたりします。