外部生向けの修士受験Q&A
九州大学・システム情報科学研究院・人間情報システム研究グループは、おかげさまで多くの希望があり、大学院で最大級の研究グループとなり、2024年4月時点で、博士10名、修士34名、学部9名で、数えると53名にもなっていました。
九大における4年生配属は、基本が1教員1名(教授・助教ペアに2名、准教授に1名)となっているため、こんな人数になるのは異常な状況ではあるのですが、修士から加わる学生が多く、このような規模になっています。また、内部であっても高専からの3年次編入生が多いのも特徴で、本当に多様な学生が集まっていて、私はその状況を楽しんでいます。
最近問い合わせが増えているので、Q&A的な話をまとめておこうと思います。
特別試験とは?
学部時代の成績(GPA)と小論文により、筆記試験が免除される可能性がある制度です。GPAいくつだったらよいのですか?という事をよく聴かれますが、その情報はありませんので、とりあえず出してみて、結果を待つということになります。だめならそのまま筆記試験に回るだけで受験料がもう一度必要というわけではないので、研究室の4年生にはとりあえず全員に出すことを勧めています。
小論文について
特別試験では2000文字程度の小論文を応募時に出す必要があります。教員は試験する側ですので、こう書いた方が良いといったり、添削したりといった手助けはできません。研究室に遊びにくれば、先輩方が自分たちのを見せてくれると思います。
筆記試験について
過去問はHPに掲載されていますので、受験前に確認してください。選択科目が色々とあり、どれが点数が取りやすいかなどは、受験した先輩や内部生に聴くのが一番です。うちは、ありがたいことに成績上位者が多いため特別試験で筆記免除になる学生が多いですが、毎年、筆記試験で合格して研究室に加わる学生もいるので、過去問に対する回答も揃っているようです。
教員へのコンタクト
これを見て、もし私の研究グループに入りたいと思ったら、ぜひ事前にコンタクトしてください。募集要項にも推奨と書いてあるのですが、必須ではないため、恥ずかしいなどの理由で毎年、合格後あるいは入学後に突然連絡してくる学生がいます。修士2年間、時間もお金もかかりますので、私としてはミスマッチをなくし、本当にやりたい研究ができるかを確認してから入って欲しいと思っています。
研究室見学について
いつでも歓迎です。といっても旅費もかかるので、オンラインで話してから決めてもらって構いません。オンラインは失礼かもとかの心配は無用です。
研究環境や雰囲気を見たいということもあると思いますが、小論文や筆記試験について先輩と話す意味でも、研究室に一度来てもらうのが良いかなと思います。
研究室配属について
受験時には、希望する指導教員を書く欄があると思いますが、実際の配属は、入学した4月に希望調査があります。受験時には、私のグループが良いといっていた人が、4月にいろいろな研究室を見て、別のところに行くこともありますし、その逆もあります。九州大学のシステム情報科学研究院は大きく、教授・准教授だけで56人もいますので、見学したら興味が変わったということ派あると思いますし、せっかくの2年間、自分がやりたいことをやるべきだと思うので、私のところを希望していてどこかに移るのは全然Okです!しかし、逆に、突然、4月に私のグループを希望されても困ります。事前コンタクトをして、マッチングが取れている人は100%受け入れますので、その人数によっては、突然連絡の学生はお断りしています。そういう意味でも、必ず事前コンタクトをお願いします。
研究テーマの決め方について
基本的には学生と教員で議論を重ねて決めていきます。まずは、こういうことをしたいという本人の情熱が一番だと考えています。それをどう学術的な研究に落とし込むかが教員の本務です。
ただ、ぼんやりとしたテーマで入ってくる学生が多いことも確かです。なぜぼんやりしているかは、インプットが足りないからです。何が問題か、今までどんなことがなされているのか、を知らなければ研究は始まりません。過去の人と同じことをやっても時間のムダとなります。詳しくはこの記事を読んでください。
インプットを増やすために、
・毎週、論文輪講で論文を読む
・研究グループのミーティングに参加して先輩の研究を知る
・共同研究に参加して、知識を広げる
・アプリ開発コンテスト(研究室内&外部)に参加してスキルを磨く
など、通常の講義以外にいくつものことを並行しながら成長していきます。
夏くらいまでの研究テーマが決まっていると良いですが、夏休みは就活と連動したインターンシップが多数ありますので、多くの学生が何もしないまま冬を迎え、そこまでにはぜひテーマを決めるという形が多いです。
なお、本人の興味がそこに一致すれば
・先輩の研究の継続
・我々からの研究案の提示
も全然Okです。こちらからそれをお願いしてやりたくもないのにやってもらうと言ったことはありません。
アルバイトについて
伊都キャンパスは、残念ながら周りに、割の良いアルバイト先はあまりなく、塾講師くらいです。ただ、今は、企業のインターンや長期アルバイトをリモートでもOkというところもあるので、やっている学生はそうしたところで働いています。
また、研究室には多数の共同研究があり、そこに参加してもらえたら研究室から雇用しています。大学の規定で時給1400円となっており、この周辺では割の良いアルバイトだと思います。
それでは、連絡お待ちしています。まだ今年度の情報は掲載されていませんが、そろそろ掲載されると思います。