縦割り110番に"自動車運転免許試験の民間教習所等への移管"の提案と、その結果に対する行政文書開示請求をした件 -開示決定と考察編-
政治家に声を届けるウェブサイト"Polipoli"にて、今回縦割り110番で提案したのと同内容の政策提案を行っています。もしよろしければ賛同をお願いします。
開示決定
結果、以下の通り開示決定された。
丙運発第16号はWebで読めるので、補正のリストにはチェックを入れなかったため開示決定には含まれなかった。
開示された文書
以下が今回開示された文書一式。
その後、"丙運発第16号"については、その文書のどこが今回の請求内容に合致しているのか、電話で問い合わせて、警察庁の情報公開担当から担当部署(交通局?)に確認してもらった。その結果、"第12 試験官"の部分が該当しているとの回答を得た。
以下の私の請求内容に対して
この特定文書の箇所のどこが合致すると判断したんだろう?
的外れ過ぎて意味が分からないし、困惑する。文盲にも程があると思うのだが、我が国の行政能力はかくも低劣なのだろうか? ちょっと戦慄する。
私が請求した内容の文書が存在しないのであれば、まだ素直に"不存在"を出してくれた方が誠実だと思う。縦割り110番において、根拠もなく"対応不可"とした対応は言語道断ではあるが、百歩譲って"不存在"であれば、まだ行政の不作為や怠慢を証明する証拠になる。素直に過ちを認めることこそ真摯な態度だと思う。請求内容に合致しない文書で強弁して開示決定を打ってくるやり方は不誠実で不適切だし、卑劣だと思った。
電話でやり取りした際、警察庁の情報公開の担当者の方にも同情された。でも、警察庁の担当部署としては上記回答になるとのこと。釈然としないし、ちょっと意味が分からないが…
まとめと考察
Fact
(少なくとも警察庁において)縦割り110番の提案に対して大した検討もなく対応可否を判断している。
上記にも関連するが、(少なくとも警察庁において)縦割り110番の提案に対して明確な根拠を以って対応可否を判断しているとは限らない。その判断は、回答作成者個人に委ねられている可能性がある。
"対応不可"の方針を決めたのは誰か?
以下は、あくまで私の考察。
開示された資料を見る限り、警察庁企画課の某警部が本提案を否決したように見える。しかし、いくら決裁を経ているとは言え、所詮一介の警部の一存で、何の相談や指示、組織的な検討もなく、国家行政としての方針の可否を判断することなどあり得るのだろうか? もちろん公文書に残っていないだけで口頭による指示等が行われていた可能性もあるが、そうであればその記録が一切残っていないのは大いに疑問だし、個人的には大変懐疑的である。
警察庁に"縦割り110番担当"みたいな専門の担当者がいるのかは分からないし、その提案に対して例えば組織的に"原則、対応不可"等の方針があるのか、個別案件に関してそれぞれ検討を行っているのか、シンプルにその対応可否の判断は担当者個人の裁量に任されているのかも分からないが、いずれにせよかなり雑で杜撰な検討に基づいて判断が下されているのは否めない。
これでは、"国民の声を行政に反映する"と言うせっかくの"縦割り110番"の制度を形骸化させかねないし、恣意的な意思決定により行政を不当に歪める結果にもなりかねないと感じる。