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縦割り110番に"自動車運転免許試験の民間教習所等への移管"の提案と、その結果に対する行政文書開示請求をした件 -プロローグ編-

  1. プロローグ

  2. 縦割り110番

  3. 開示請求

  4. 再請求

  5. 開示決定と考察

長文になったため、分割しました(2023/7/13)

政治家に声を届けるウェブサイト"Polipoli"にて、今回縦割り110番で提案したのと同内容の政策提案を行っています。もしよろしければ賛同をお願いします。

自動車運転免許試験の民間教習所等への移管


プロローグ

あれは確か、2018年のことだったと思う。何の話の流れだったか、当時交際し始めたばかりの妻と、運転免許の話になった。
私は都心にほど近い埼玉南部の出身。移動は基本的に自転車と公共交通機関で事足りるし、自分の家族や友人も必ずしも運転免許を取得しないような土地で育った。(もちろん、例えば仕事で必要などで取得している人もいる)
一方の妻は南九州の出身。市の中心部こそ徒歩や市電で行けるけど、少し離れるとクルマが必須の典型的なクルマ社会。大学にも自動車通学したり(アメリカかよ!), 彼女いわく大学生でも"運転できないと気になる異性をデートに誘えない程度には人権がない"土地柄らしい。
しかし運転免許取得、なかなかにハードルが高い。費用も概ね30万円以上かかるし、教習時間も60時間近くもかかる。普段仕事をしている社会人にとって、これだけの時間を捻出するのは容易ではない。自動車が生活必需品となるようなクルマ社会の地ならともかく、私のように23区内に住んでいて公共交通機関で事足りるライフスタイルの者にとっては運転する必然性はないし、基本的には"趣味"の領域である。しかし、ちょっと趣味で挑戦するには時間的にも費用面でもあまりにハードルが高い…

各都道府県の免許センターでの直接受験

そんなわけで興味本位で安く、短時間で運転免許を取得できる方法を調べているうちに、どうやら各都道府県には警察直営の免許センターがあり、そこでテストだけ受験して運転免許を取得できることを知った。費用もストレートに行けば最安わずか\26,300! これなら私でもやれるかもしれない。幸いにも妻が運転免許を持っているから、運転方法は妻に教えてもらえば良い。このやり方、日本では恐らく存在すらあまり知られていないと思うが(妻は知らなかった), 実はアメリカなどでは割と一般的な方法で、街を歩いているとたまに親を助手席に乗せて練習しているTeenagerの子を見かける。私の友人でもそうやって免許取得した人も多い。アメリカでそれで問題ない十分な技能が身に付けられるんだから、日本でもやれないはずはない。
そんなわけで妻に運転方法を教えてもらい受験してみたのだが、なかなかどうしてこれが難しかった。何とか仮免許試験を突破して本免試験に挑んだのだが、良いところまでは行ったものの合格までに仮免許が失効してしまい、結局本免許取得とはならなかった。(その後、コロナ禍で現在は再挑戦は延期中…)

免許センターの問題点

実際に受験してみて、以下のようないくつかの免許センターの問題点に気付いた。

  • (少なくとも東京都では)受験者数に対して試験のCapacityが圧倒的に足りない。
    特に技能試験については、予約してから実際に受験できるまでに1ヶ月近くかかることもザラである。これでは、筆記試験合格なり仮免許なりの有効期限内に再受験できる回数も必然的に限られることになり、相対的に難易度が上がってしまう。

  • 予約システムが不便
    WebからのOn-line予約などに対応しておらず、現地に行かないと予約できない。仮にCancelが出ても、出るかどうかも分からないCancelのために現地に行ってCancel待ちをしなければならない。

  • 運用が非合理的
    試験時間の枠が"午前" "午後"の2枠しかなく、長い待ち時間が発生して受験のためには実質的に半日潰されてしまう。これが、受験に必要な時間だけの例えば30分とか1時間毎のコマ割りなら、待ち時間も短縮できて合理的なのだが…

  • 平日の日中しか受験できない
    行政なので仕方ないが、上記の非合理的な試験時間枠も相まって仕事がある社会人にとっては日程調整を難しくしている。

  • アドバイスが不親切
    受験後、試験官からアドバイスを聞けるのだが、これがイマイチ不親切。私は結構試験官を質問攻めにしていたのだが、どこで減点されたのか、全ては教えてはもらえないことが多かった。これでは受験者は何か問題だったのか分からないし、次回に向けて何を修正すれば良いのかも分からない。そもそも、技能試験は密室で行われるのだから、試験の公正さや透明性を担保するためにも採点結果はもっと積極的に受験者に開示されるべきだと思う。
    不合格者が増え、再受験者が増えれば、"輻輳"が起こって余計に試験のCapacityを圧迫することになる。それを防ぐためにも、試験官はもっと受験者に協力的であっても良いと個人的には思う。

いずれにせ、いかにも"官"らしい非効率や受験者にFriendlyではないサービスレベルが蔓延っていると思った。

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