【ブックカバーチャレンジ7日目】 「働くことについての本当に大切なこと」(古野庸一)
※Facebookでの投稿を転載したものです
7日目最終日はリクルートマネジメントソリューションズの組織行動研究所を率いている古野庸一さんの著書です。
本書は、約1年前の3月末に出版され、Facebook上で話題になっていたことで知り、手に取りました。
昨年のGWは平成から令和に跨る10連休でしたが、プロジェクトでほぼ1年休暇を取得していなかった私にとっては、リフレッシュの絶好の機会であり、旅行で欧州に赴きました。
私は旅行中はどっさり本を携えるのが慣習で(少なくとも5冊以上)本書も漏れなく帯同してくれたわけです。
本書では、働く意味や目的は何か、働くということを通じて「生き残り」と「幸福」をどのように両立していくか、「幸福」とはどういう状況のことかを考える枠組みを提示してくれます。
そのうえで、「幸福」を獲得するうえで適職を探すことを諦めないこと、居場所を確保し続けることの重要性を解き、
最後により豊かに働くことについて、読者にエールを送り、締められています。
威勢のいい啓発本やキャリア構築の安易なメソッドを紹介する本ではありません。
同社のキャリアを考えるためのアセスメント開発やキャリアカウンセラーの養成といったビジネスノウハウに加え、
同社内にある研究機関で「働く」ことについての調査と研究、更には働く動機や意味合いの討議、就労観のヒアリング等に裏打ちされた実直な仮説が、深く頭と心に染み入りました。
数年前多くの方にインパクトを与えた「LIFE SHIFT 人生100年時代の人生戦略」(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット)はこれからのキャリアが一直線上にあるわけではなく、自分の家族の状況やライフスタイルに合わせ、途中下車したり、螺旋状にキャリアを構築したり、二毛作・三毛作をしたりと働き方には多様な選択肢があることを示唆してくれました。
一方で、私の学生時代の先輩や同僚の中には、ごく僅かですが、若くして病気等で命が尽きてしまった方もいます。
そう思うと、100年時代を見据えつつも、後悔しない決断、選択をしなければ、限りある人生の中で勿体ないという想いも当然あります。私たちは、そんな若干トレードオフ的な状況に置かれていると思うのです。
また今年のGWも、オンライン懇親会の中でも、今の仕事、将来の仕事をどう考えるかについて諸先輩方と意見交換する機会に恵まれ、私も「これだ!」と自信をもって言語化できない自分を改めて認識したのですが、ゆっくりとばかりもできず、40代でないとなかなかできない性質の決断があることも確かです。
そんな状況下で、最大限自分の納得度を高めるためには、深い内省を通じて、自分なりに働くということについて、人生というものについて、自分というものについて、思考を投入するほかないというのが私の答えです。(そのうえで行動するしかないと思っています)
本書「働くことについての本当に大切なこと」はそんな私の伴走者になってくれる本です。働くことのトレンドを追いつつ、折に触れて読み返したい、そんな気持ちにさせられます。
自分の人生はどんな人生だったと総括したいのか?
定点観測的にその問いに応え、これからの人生を自分なりに定義する豊かさを満たす人生を歩みたいと思います。
さて、7日間のブックカバーチャレンジも閉幕です。
他にもお薦めの書籍は沢山ありましたが、人生をざっと振り返ったときに印象深い書籍を取り上げてみました。このチャレンジを通じて、自分自身の価値観の棚卸も行うことができました。
(1年後にやってみるとまた違う答え、気分かもしれませんね)
これらの書籍には、しばしば救われ、私自身の決断や行動にも影響を与えてくれました。
今私が従事しているコンサルタントという仕事も、日々支援領域や支援方法も変化していますが、詰まるところ、論点設計、資料作成、コミュニケーション等の場面で「人の頭・心を刺激し、新しい行動を促す」ことを期待されて起用して頂いると認識しています。
今回紹介した7つの書籍は頭を揺さぶり、心を揺さぶり、行動を変えてくれるものでした。
本は偉大です。いつか、こういう本を私も書いてみたい、そんな想いにも至ります。
7日間御覧頂きありがとうございました。
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