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われわれはnoteへの入植を開始する。

noteという世界はよく言われる通りクリエイティブ系の神々がたくさん棲息している天上の都であり、実際に私が信仰している神性もその多くがnoteに領域を持っている。
私も遥か太古の時代にその御利益に肖ろうとnoteのアカウントだけは登録しており、それは月の土地を僅か数平方センチメートル購入するのと同じように無体な行為であった。有名人の出身地の空気を吸って悦に浸るのと同じことであり、声優のシャンプーを飲むのと同じことであった。

しかし私が「noteの世界はすごいなー広いな―」と目を細めているうちにnote界はものすごい勢いで領土拡張を果たし、今やインターネット一大帝国を築いている。17世紀でいえばオランダのようなもので、土地そのものは決して大きくないながら影響力の面でいえばそれはもう生き馬の目を抜く勢いというレベルだ。かつて手漕ぎの渡し船で垣間見ていたnoteの港には今や重力砲を備えた宇宙戦艦が所狭しと並び、灯台に備え付けられた巨大な眼球が違法入国者を歓迎せんと文字通り目を光らせている。

そうなってもnote界は私にとって遠い遠い遥か彼方の銀河系の話であり、平和な田舎に暮らす私からすれば画面の先の出来事に過ぎず、実際に足を運んでみようという気には起きなかった。私はオタク性の発露をちょいちょいいろんなところに投げてきたが、それは別に文章を書くのが好きだからというより、この気持ち悪いオタクエネルギーをお小遣いに変換できると少しだけ得した気持ちになれるからに過ぎない。キモさをお金に変換することで、少しだけ自分が浄化されたように気になれる。そしてガチャを回す。だから私にnote界に住まう権利も気概もなかった。

だが気まぐれな神は私を招聘し、実際私はnote界に尻を置いた。

これは本当に単純な話で、文学を司る神性である一柱が(そして彼は本当にあるシェアードワールド創作において主神に位置位置づけられている)、私に「おいnoteやれ」ってゆうのだ。しゃーない。私は遥か太古の時代に置き忘れた居住チケットを引っ張り出し、シャワーを浴び、パンツを履き、noteアカウントを再起動した。

私は別に筆まめな方ではないし、自分の文章をたくさんの人に読んで欲しいと思ってない。ぶっちゃけいうとブログとか書いてる暇があったら自分の創作をしたいと思っていて、でもあんまり自分の創作をtwitterで喧伝すると知り合いに捕捉されて恥ずかしいので余所で発表するとかをしている。だからnote界においても、路地裏でこそこそと思考を不法投棄したり、一次創作や二次創作の話をこっそりやっていくつもりだ。

幸い、私の尊敬する神性たちはnote界でもガンガン短編小説とかを発表していてとてもカッコイイ。どちらかといえばこのアカウントは彼ら神性のnoteにスキをモリモリつけていくのに使われる。私は彼らをフォローするが、リフォローなど期待していない。祈りは一方通行で良い。

ただ、私も神さまたちのようにとはいかないが、たまに性癖を暴露したりするのだと思う。よろしくな、note。

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