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暗号通貨市場は低迷しても暗号通貨決済は増加中

暗号通貨は投資・投機というイメージが強いが、決済手段としても広まっている。なぜなら暗号通貨は、便利で、スピーディーで、手数料が安く、セキュリティが高いなどのメリットがあるからだ。
 
従来の決済手段には、決済時間が長く、仲介する業者が多く、不透明で、手数料が高いなどのデメリットがある。これらデメリットを解決するため、ブロックチェーン技術を利用した決済サービスを提供する暗号通貨決済プロバイダーが登場した。
 
暗号通貨決済プロバイダーのターゲット
暗号通貨決済プロバイダーは消費者、企業、店舗の様々なニーズを満たすため、以下のサービスを提供している。
 
消費者から企業(B2C)の決済
オンラインおよびオフラインでの決済が便利になるよう、暗号通貨決済プロバイダーは企業に暗号通貨決済導入のためのソリューションを提供する。例えば、コインベース(Coinbase)は、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャシュ(BCH)、 USDコイン(USDC)、テザー(USDT)、エイプコイン(APE)、ドージコイン(DOGE)、ライトコイン(LTC)、柴犬コイン(SHIB)など10種類の暗号通貨での支払いを受け付けられるコインベースコマース(Coinbase Commerce)というソリューションを提供している。コインベースコマースは世界中で8000以上の店舗で利用されている。
 
企業間(B2B)の決済
従来のB2B取引、特に国境を越えた取引では、複数の仲介業者が間に入るため、決済に時間とお金がかかる。暗号通貨決済プロバイダーはこの問題を解決するため、スピーディーで低コストのB2B決済ソリューションを提供している。例えば、SyroはUSDコインとセロ(Celo)ネットワークを利用した企業間で即時決済できるB2B決済・請求書発行ソリューションを提供している。
 
Web3の決済
暗号通貨決済プロバイダーは現在人気のWeb3エコシステムをサポートするため、Web3の決済ソリューションを開発している。DePayの分散型ピアツーピアの決済ゲートウェイソリューションは現在流通している数千種類の暗号通貨のどれでも決済できる。
 
2022年は暗号市場にとって厳しい1年であった。主要暗号通貨のビットコインとイーサリアムの時価総額は、2021年11月の史上最高値(ビットコインが1兆3000億ドル、イーサリアムが5717億ドル)から50%以上も下落した。
 
そんな中、暗号通貨での決済が次第に普及し始め、暗号通貨を受け入れる店舗が増加している。暗号通貨決済プロバイダーのビットペイ(BitPay)が処理する月平均の暗号通貨の決済件数は2021年の58,000件から2022年には67,000件に増加した。
暗号通貨は価格の変動が激しいにも関わらず、世界中で暗号通貨決済を受け入れる企業や店舗が増えている。例えば、2022年8月、イタリアの高級ブランドのグッチ(Gucci)はビットペイと提携し、米国の一部店舗で決済方法としてエイプコインの受け入れを開始した。また、ペット用品ショップのKibbles、ファッションブランドのチャールズアンドキース(Charles & Keith)、モータースポーツグッズ専門店のユーロスポーツ(EuroSports)は、2022年にシンガポールのオンラインショップで暗号通貨決済を導入にした。
 
消費者や加盟店の強いニーズにより、ペイパル(Paypal)、ワールドペイ(Worldpay)、ビザ(Visa)、マスターカード(Mastercard)などの従来の決済会社も暗号通貨決済に参入し始めた。これにより、暗号通貨決済市場の更なる成長が期待される。
 
 
免責事項
暗号通貨は価格変動が激しく、トレードの際は自身の投資経験、目標、財務状況、リスクを取る能力等について十分検討する必要があります。
本記事はあくまでも情報提供を目的としており、投資を推奨するものではありません。
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