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アトランタ連銀総裁が現状での政策緩和は高インフレが起こると警告

アトランタ連邦準備銀行(Federal Reserve Bank of Atlanta)ラファエル・ボスティック(Raphael Bostic)総裁は3月2日のエッセイの中で、「インフレ率は依然として高過ぎる。インフレが完全に収まる前に政策を緩和すると、1970年代の高インフレが起こり、悲惨な結果をもたらす可能性がある」と指摘した。
 
ボスティック総裁は、「連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee:FOMC)は積極的に金利を引き上げる必要がある」と強調した。そして、「一部の人々から『準備連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board: FRB)は行き過ぎた金利引き上げによって経済へのダメージを与えないよう、フェデラルファンド金利の引き上げの撤回を検討すべきだ』という意見がでているが、インフレが完全に落ち着く前に緩和すると、インフレが再燃し、1970年代の高インフレが起こる可能性がある。そのため、同じ轍を踏むわけにはいかない」と見解を述べた。
 
さらに、「インフレがいつ下がるのかを見極めなければならない。そのため、フェデラルファンド金利を5%から5.25%に引き上げ、2024年まで据え置く必要があると考える。この結果、引き締め政策が経済に浸透し、需要と供給のバランスが取れ、インフレ率が低下する」と説明した。
 
一方、経済評論家のピーター・シフ(Peter Schi)氏は、「 FRBが完全な経済崩壊と戦っている」と警告した。
 
シフ氏は2月25日のUSAウォッチドッグ (USA Watchdog)のグレッグ・ハンター(Greg Hunter)氏とのインタビューで、「FRBの今後も加速するインフレへの対策は、完全な経済崩壊、別の金融危機またはソブリンリスクなど、より恐ろしい事態を招くことになるだろう。インフレはさらに悪化し、米ドルは暴落する」と予測した。
 
彼は、「この数カ月間のインフレ率の低下はバックミラーを見ながら車を運転しているようなものだ。今後、上昇した個人消費支出価格指数などの政府指標によってインフレが加速していることがわかるだろう。FRBのインフレ対策は全く効果がない」と述べた。
 
シフ氏は、金利の引き上げだけでは不十分だと言う。「消費者金融の大幅な縮小と政府支出の大幅な削減が必要である」と強調した。
 
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