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衝撃の同日申請?船井電機と旧ビッグモーターの明暗

船井電機と旧ビッグモーターが同日に民事再生法の適用申請

2024年12月2日に破産手続きの開始決定を受けた電気メーカー「船井電機」の原田会長が「破産するまでには至っていない」などとして、船井電機の民事再生法の適用を東京地裁に申し立てた。

ちなみに元自民党衆院議員の原田会長は2024年9月に就任したばかり。

ところが船井電機はすでに2024年10月24日に負債総額約461億円で破産手続開始決定が出されているのだ。

同日、株式会社BALM(バーム/旧株式会社ビッグモーター)は、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、監督命令を受けたことが明らかになった。

これによりビッグモーターは民事再生法が適用され、借金の減額や返済期間の見直しが裁判所の管理のもとで行われる予定となっている。

なにかと話題の多い二つの大きな企業が同じ日に民事再生法を申請したことがわかった。

どちらもいわく付きと言っても差し支えないほど世間を騒がせた大企業だが、両社の民事再生法申請までの経緯と今後について推察してみる。


冥府へ堕ちた船井電機

船井電機は1961年の創業以来、トランジスタラジオやラジカセ、VHSビデオなどで成長し、特に北米市場で成功を収めてきた。

もともとは、創業者の船井氏が1951年に個人経営のミシンの卸問屋「船井ミシン」として創業したのがスタートとなっている。

その後、北米市場を中心にOEM(相手先ブランドによる生産)およびODM(相手先ブランドによる設計・製造)を事業の柱に据え、一時はデジタル家電で大きく売り上げを伸ばし、高収益企業としてメディアの注目の的となった。

だが、2000年代以降は中国メーカーとの競争激化により業績は大きく低迷することに。