ひきこもり人権宣言について、そして自立生活運動及びどうやって暴力的「ひきこもり支援」施設から身を守るか【中編】
⭐︎以下の文章は、先月末のTwitterスペースを編集した動画を文字起こししたものです。⭐︎
◯KHJさんの暴力的「ひきこもり支援」施設対策
えーと、さっきちょっと前置き(前編)っていうのをやったんですけど、
最後に言ったのがこの前、KHJさんがですね、全国ひきこもり家族会連合会のKHJさんが、自民党ひきこもり対策プロジェクトチームに出した要望書で、
いわゆる引き出し屋とか暴力的「ひきこもり支援」施設対策ということで三つあって、
①不適切な支援の相談窓口の明確化
②(被害者が)自治体の福祉部署に駆け込めば緊急保護される仕組み作り
③「ひきこもり支援」をうたう業者等トラブルの被害把握
というような、引き出しビジネス業者の実態把握と法規制っていうのでですね、KHJさんが自民党に要望した、ひきこもり基本法っていうのがなんか要望してるみたいなんですけど、
そこに盛り込むべき内容っていうのがネットで見れて、それを、今ざっと言ったんですけど、まあ、それで本当に防げるのかと。身を守れるのか。当事者は、暴力的「ひきこもり支援」施設から身を守ることができるのかっていうことで、さっき前置き(前編)の最後に言いました。
◯本当にその対策で暴力的施設から身を守れるか?
で、なんで、それで守れるのかっていうので、まあ、はっきり言って僕は不安。はっきり言って難しいんじゃないかと思ってる訳なんですけど。なんで難しいんじゃないかと思っているかっていうのをちょっと言いたいと思うんですけど。この中編で。
で、一つは、はっきり言って、現実的にですね、えーと、被害者の方のお話とか色々聞いたりして、あとまあ、普段ひきこもり当事者会にですね、参加して、ひきこもり当事者の人とか経験者とかと色々話聞いてて思うんです、思うというか感じるところでは、引き出し屋被害の方たちとかもそうなんですけれども
◯悪いのは業者。その上で、現実的にどうやって暴力的施設から身を守るか
あのもちろんその、業者が一番悪いんです。一番悪いというか業者が悪くて、家族と当事者は苦しんでいて、業者がそれにまあ漬け込んで悪事を働く訳なんですけれども実際問題、業者を呼ぶのは家族な訳ですよね。
家族が悪いって言いたいわけではないんですけど、現実問題、家族が(業者を)呼ぶ訳なんですよ。で、当事者は、いきなりね、ある日突然、予告もなく、そういった、被害にあう訳なんですけれども
なので、まあ少なからず家族と当事者が、まあはっきり言って対立状態にある中で、そこにつけ込んでくるわけなんですよね。暴力的施設っていうのは。そこにつけ込んでくる。
だから、やっぱり一番理想的なのは…理想的というか、実際問題、本当に防ぐためには、やっぱり、家族の身になってくれる人じゃなくて、当事者の身になってくれる人がいないとこれは防げないんじゃないかっていうふうに思う訳なんですよね。
◯現実の引き出し屋被害背景
実際問題、そういう引き出し屋の被害者とか、あと普段、ひきこもり自助グループとか当事者会にいる人の話とか聞いていても、家族が悪いとか言いたい訳じゃないんですけど、実際問題、対立していることが多いわけですよね。
まあその、中にははっきり言って今話題のヤングケアラーとか、いわゆる、こういう言葉もあれですけど、アダルトチルドレンと言われるような、まあ、いわゆる毒親みたいな、というような表現をしちゃうのもあれなんですけども、そういう、何かの病気にかかってる親とか、そういう、まあ例えば片親とかっていう場合もあるでしょうし、そういう、何かお金に困ってる親だったりとか、そういう家庭っていうのがあって、そういう人が多い訳なんですよねやっぱり。
そうじゃなくても、何か凄いお金持ちな家庭でもなんかすごい教育に…教育虐待と言われるような、その、子供に対してのそういう…無理強いして勉強させるような家であったりとか、そういったまあ、基本的な土壌というかそういうのがあって。
別に家族が悪いと言いたいわけではないんですけれども、そういう現状がある訳で。
◯「こども庁」か「こども家庭庁」か?
今あのー、「こども庁」がね。「こども家庭庁」にされようとしていて、まあ、虐待家庭とか機能不全家庭で育った子供だった人達が「いや、子ども家庭庁じゃなくてこども庁にしてください」っていうような要望をね、言ったりしてる訳ですけど
まあこれも、はっきり言って、ひきこもり問題についてもやっぱり僕は関連していると思ってて。まあ、ひきこもりの場合はね、子供ではないことが多いんですけれども
「こども家庭庁」なのか「こども庁」なのかっていうのはすごく重要なところで、これ(ひきこもり)で言うと「ひきこもり庁」なのか「ひきこもり家庭庁」なのか、っていうかね…
家族の支援をする人は今いっぱいいるわけなんですよ。そうじゃなくて、ひきこもり当事者の身になって本当に考えてくれる人がいるのか。そういう仕組みがあるのかっていうとない訳なんですよ。
まあその、「こども庁」は、だからそういうことなんですよね。「こども家庭庁」じゃなくて「こども庁」にしてほしいっていう人が言いたいのは、その、家庭の支援じゃなくて、当事者の支援をしてほしいっていうことを言いたいんですよね。
それと同じで、僕も言いたいのはひきこもり家庭を支援するんじゃなくて、ひきこもり当事者を支援してほしいっていうことなんですよ。
◯改めて、ひきこもり自立生活運動が必要
そう考えるとあのー、やっぱり自立生活運動っていうのをやっていかざるを得ないんじゃないかと。
はっきり言ってひきこもりっていうのは子供ではない訳ですからものを言わないと。運動を起こさないとね獲得できないですよね。獲得していく方が良いのではないかと思うわけです。
で、えーとまあ、まずそれがあって、なので、まあ自立生活運動的な、ひきこもり当事者が引き出し屋なりそういった、ある日突然拉致されるような被害であったり、現状、今、拉致されている人もいるでしょう
◯ひきこもり自立生活運動の目標
そういう人達が脱出するのを手助けしてくれるような人が保証されるべきだと思うんですよね。
で、これはあの、さっきのKHJの要望書で言うと、これ、②のですね、②被害者が自治体の福祉部署に駆け込めば緊急保護される仕組み作り、まあこれ。
あと①の、①不適切な支援の相談窓口の明確化、っていう、まあこれもちょっと関連してるんですけど
まあ②ですね。②被害者が自治体の福祉部署に駆け込めば緊急保護される仕組みづくり
◯「被害者が保護される仕組み」の難しさ
これがね、本当に大事ですよね。これね、さらっと書いてあるけど、これ、本当に画期的ですよ。これ出来たら。もし実現したら。
これを家族会が言うっていうのが凄いなと思うんですけど、本当にこれは画期的なことです。②被害者が福祉部署に駆け込めば緊急保護される仕組み作り。
これ、子どもで言えばさ、はっきり言って、まあ違うって言われるかもしんないけど、あの、児童相談所が行う「一時保護」っていう制度がありますけど、それにちょっと似てるような、強力な権限ですよね、これって。若干違うかもしれないけど。
何かそう言っちゃうとハードルがすごく上がっちゃうんだけど。あのー、僕はそう考えるよりも、
身体障害者の人が自立生活運動で勝ち取ったような…認められるべきじゃないかなって思うんですけどね。いわゆる、ひきこもり家庭じゃなくてひきこもり当事者に寄り添ってくれるような支援者が保証されるべきっていう、そういうことなんですけど。僕が言いたいのは。
◯暴力的「ひきこもり支援」施設対策にはお金がかかる
これを自立生活運動的なひきこもり当事者の発信によって、保証されるべきじゃないかと。これは実際、お金がかかるわけです。
そういう、支援者…例えば引き出し屋に連れて行かれそうになった時にそこに電話すればそれを防いでくれるとか。例えば、引き出し屋の寮に拉致された時に、まあどうにかして連絡取れば、そこから救ってくれるとか
脱出を手伝ってくれるなり、堂々と脱出させてくれるとか、そういったことを本当にやってくれる人が必要じゃないかと。
それを法律によって保証する、それが本当に必要じゃないかなと思う訳なんですよね。それって実際やっぱり、ひきこもり家族の支援とかってなると無理なんですよね。なぜならその家族が引き出し屋を呼ぶわけですから。
なのでそれを言いたい。ひきこもり家族の支援じゃなくて、ひきこもり当事者の支援、主に引き出し屋に拉致されることを防いでくれるような、
身を守れることが保証されるような。当事者に寄り添ってくれる支援者。そういう存在を法律的・経済的な負担を含めて保証されるのが一番身を守れるし、現実的な対策としてはそれが一番じゃないかと思うんですよね。
っていうことを言いたかったんですよね。
まあ、ひきこもり人権宣言からちょっと飛躍した話を今している訳なんですけど、じゃあどうやってその、ちょっとさらに話を進めて、ひきこもり当事者が、まあ自立生活運動的な主張をしていって、勝ち取る権利っていうのは何かって言うと、
そういう、例えば、引き出し屋の拉致を防いでくれるような支援者、そういった事を勝ち取ることがまあ自分はいいのではないかと思ってて。まあ、そういう支援者っていうのは実際お金がかかるわけなんで。それを税金で、法律で保証する必要があるんじゃないかと。
◯よく話題になる「ひきこもりの定義」問題
でね、よく問題になるのが、あの、「じゃあ、ひきこもりって何(誰)?」っていうか。
この、自立生活運動で言えば、身体障害者の人が自立生活運動を起こして、そういう、日々自分たちが身の回りの自立生活できるような支援なりそういうお金を勝ち取ったっていうのは、
ま、はっきり言ってその人が、分かり易い身体障害…一人では生きていけないというか、着替えることも歩くことも、支援なしにはできない身体、だから一目瞭然な訳で、
それがまあ前提としてあった訳なんですけど。ひきこもりの場合、それがぱっと見分からないっていうのがね。これ精神障害の場合も含めて、そこなんですけど。
誰がそこを判断するのかみたいな。まあ障害者の場合はね、精神障害の場合はそういう認定調査みたいなのがあって、認定調査とか精神科医の診断書があったりとか。
誰かしらが診断なり認定をするわけなんですけど。障害者か障害者でないかっていうところとか、自立支援制度を受けられるかどうか
そういうところをひきこもりの場合は、じゃあどうやって判断するのかっていうところがあるんですよね。これはもうひきこもり基本法みたいなものを今作ろうっていう話になってると思うんですけど、そこがいわゆるネックで…
◯引き出し屋問題は、ひきこもりでなく全国民の問題
ただね、これはね、暴力的支援から身を守る問題に限って言えば、そういう認定とか必要ないと思うんですよね。だって、はっきり言って、その引き出し屋なり、そういう、本人が嫌がってるのに連れてかれちゃうっていうのは、あらゆる全ての人に保証されるべき、守られるべきことなので。
そこは何か認定調査とかそういう診断とか必要なの?っていうことですよ。もうあらゆる人が保証されるべきことなんじゃないか、って思うんですよね。
だから、ひきこもりって病気じゃないから、あの、診断が難しいってよく言われていて、そうなんですけど、この暴力的「ひきこもり支援」施設から身を守ることに関して言えば、これは、あの、ひきこもりの問題じゃないんですよ。はっきり言って。
実際被害者の人でひきこもりじゃない人はたくさんいます。はっきり言って今、声を上げているほとんどの人がひきこもりじゃない人たちですよね。今声をあげられないで暴力的支援施設に拉致されたままでいる人は、ひきこもりの人が多いと思いますけど。
今訴訟とか起こせている人はひきこもりでない人が多いです。
(続く…)
↓続きはこちら【後編】
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