エンデベッドシステムスペシャリスト(ES) 合格への道 その3(総括)
2021年12月17日、無事ES試験に合格できたのでその感想を含めて。これで晴れて、高度情報処理技術者の仲間入り。その2の記事は以下のとおり。
結果報告
試験結果は、午前Ⅰ免除、午前Ⅱが72点、午後Ⅰが63点、午後Ⅱが61点と記述試験は合格点(60点)ぎりぎり。午後Ⅰに関しては、部分点次第だなと思っていて午後Ⅱはそれなりにできてた印象だったので、ちょっと意外だった。ちなみに2021年度秋期の試験の合格率は18.3%と例年より合格率高め(参考:2020年16.4%、2019年16.0%)で、合格者400人だった。
総括
エンデベットシステムスペシャリストは、他の人気な高度区分(マネジメント系、DB,NWスペシャリスト)と比べて参考書等も少なく、なかなか対応しづづらかった。特に応用情報でお世話になった過去問道場に類するwebページもない(iOSで[ES過去問]というアプリにはお世話になりました)。午前Ⅱに対しては、選択問題で過去問からの出題もあるので市販の参考書をやり込めば、合格点を達成可能。一方、午後問題は(特にハードウェア選択の場合)基本的な物理の要素が絡んでくるので、初見だとよくわからないとなる場合がある。2021年の場合は牛の位置を推定するのにアンテナ関連の知識(受信電力:dBm※注)が要求された。問題文をしっかり読めば、解けなくもないが自分の非専門分野だったらやっぱりうまくいくか自信がない。この辺りはできる限り過去問にあたり、場数をできるだけ踏んで本番に慌てないようにすることが一番だと思う。
「組込みシステム」という幅広い技術分野の中で、本資格を取ってすぐ即戦力かというと少し疑問が残る。以下の「期待する技術水準」から言っても自分はまだまだ未熟。ただ幅広い技術範囲の中で、体系的に学べるという意味と、対外的に、特に非IT業界の人に対して「組込みシステムの最難関国家資格保有者」として認知されるので、取得そのものは有益だと考える。あとは、取得した資格の活かし方は確認の意識次第というところか。一旦、IPA資格取得についてはここで一区切りつけて、もし余裕があれば然るべきタイミングでITストラテジストにでも挑戦しようと思う。
※注 アンテナや通信工学では、微弱~強大な電力を扱う必要があり、dB単位で電力を表現することが多い。デシベル(dB)は通常比を表すため、無次元量だが、dBm=dBmWは、1[mW]に対してどれだけの電力比かを表す。受信電力[dBm]は10*log_10(受信電力[mW])で表され、1mWより小さければ負の値に、1mWで0dBmとなり、一桁電力が上がるごとに10ずつ値が大きくなる。例えば以下のページを参照のこと。