N高校から大学へ⑧
最後に、私たちの思いこみついて記したいと思います。
同じ年齢の子を集めた学校という場所について、私たちは子どもが同年代の中で協調性を身につけるべきだと思いこんでいるところがあります。
しかし、社会に出て、同年代だけで活動しているような場所はあるでしょうか。
同年代同士の関りは時に、人によっては、心を擦り減らずばかりで、協調性を学ぶどころではない場合もあります。
また、強烈な他者との比較競争の場として、子どもたちを苦しめることにもなっています。
人との関り、集団としての協調性などは、異年齢集団でも十分培うことができます。
いや、むしろ、異年齢集団での方がよい形で形成されると思われます。
そして、そこでは、他者というものが確実に存在しつつも、比較対象として表れてこないのです。
また、一つの場所ではなく、様々な場所に参加することもよいと思います。高齢者が多い場所に遊びに行けば、子どもは無条件にかわいがってもらえます。
小さい子に勉強を教えるような場所に行けば、また違う自分を発見することができます。
一般的な同年齢だけが集う学校という場がつらい、苦しいと感じた時、このことを思い出してほしいと思います。
通信制高校はダメだという思いこみをもっている人も多いと思います。
しかし、どんな根拠があってそのようなことを言っているのか突き詰めてみると、そんなものはなかったりします。
子どもが通信制高校へ行き、普通とはだいぶ違う高校生活を送ったことで、私たち親は、多少なりとも”思いこみ”から解放されました。
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