10/2 凱旋門賞もワイドな勝負!
昨年の凱旋門賞は、ブービー人気のトルカータータッソを推奨にあげるも軸馬のアダイヤーが押し出される形で逃げて4着と馬券には結びつきませんでした。。。
昨年の予想印
◎10アダイヤー
○11ハリケーンレーン
▲15スノーフォール
△1トルカータータッソ
△4タルナワ
△7クロノジェネシス
△13アレンカー
詳しくはnoteの記事をご覧頂ければと思います。
馬券上手な方は、この予想を参考にハリケーンレーンからも流してトルカータータッソとのワイドを取られていたようで、予想という面ではお役に立てたのですが、馬券には結びつかなかった悔しい1戦。昨年よりも欧州競馬に関する血統の引き出しも増えましたので、是非とも今年はリベンジしたいです!!
過去10年の勝ち馬を調教国別に見ますと、🇫🇷フランス5勝、🇬🇧イギリス3勝、🇮🇪アイルランド1勝、🇩🇪ドイツ1勝と地元フランス調教馬が一番勝利を上げています。
年齢別で見ますと3歳馬3勝、4歳馬6勝、5歳馬1勝と意外にも斤量の軽い3歳馬ではなく4歳馬の成績が抜けた結果となっています。ただし、4歳馬6勝をさらに踏み込んで見るとトレヴとエネイブルが3歳から4歳にかけて連覇を含め3歳時に凱旋門賞に挑戦した馬が5頭で4歳で凱旋門賞初挑戦で勝ったのは昨年のトルカータータッソのみと、凱旋門賞初挑戦という絞りで見ると3歳馬の方に分がある結果となります。
また、過去10年の牡馬牝馬別の成績ですと、牡馬4勝に対し牝馬6勝と牝馬優勢の結果となっています。
2016年-2017年 - ロンシャン競馬場の改修工事により、シャンティイ競馬場で開催されております。また、2017年以降、負担重量が3歳牡馬は56.5kg(牝馬は55kg)、4歳以上牡馬は59.5kgと変わっており、血統などの詳しい傾向は2021年〜2018年までの過去4年間の情報を参考とした方が良いです。
その血統としては、英ダービー、KGVI&QES、凱旋門賞の欧州三冠を達成したMill Reefの血が非常に活躍します。その血を継ぐ中でも、Shirley Heightsの活躍が目覚ましく、過去4年でも3頭の勝ち馬を輩出するなど圧倒的な存在感を見せています。
また、欧州競馬を語る上では欠かせないGalileoとSea The Starsを輩出し、自身も凱旋門賞を制した名牝のアーバンシーの血が活躍します。ただ、2018年、2019年は1〜3着全てアーバンシー持ちの馬の決着となっていたのに対し、2020年、2021年はアーバンシー持ちは3着以内に1頭のみとその勢いは若干薄れつつあるのが直近のトレンドです。
アーバンシーの衰退と入れ替わるように活躍を見せているのが、ドイツ血統です。昨年の勝ち馬のトルカータータッソ、一昨年2着のインスウープの父はドイツダービー馬のAdlerflugであったりと、活躍が目立ってきています。また、ドイツ競馬を語る上で欠かせないSurumuも忘れてはならない存在で、昨年は1着3着がSurumu持ちの決着となりました。
2400m戦ながらも、スピード系の血統も強く、欧州の短距離を語る上では欠かせない、デインヒル、Green Desert、Ahonooraのこの三大血統も非常に重要です。更に、ジャックルマロワ賞の予想でも注目したThe Minstrelもここ2年で連続して馬券になっており、要注目です。
あとは、パワーとスタミナのRobertoも押さえておきたい血統です。
過去4年の結果を血統情報を付加しますと次の通りです。
2021
1着 🇩🇪Torquator Tasso (Shirley Heights、Mill Reef、The Minstrel、Surumu)
2着 🇮🇪Tarnawa (Roberto、Green Desert、Ahonoora、Roberto)
3着 🇦🇪Hurricane Lane (アーバンシー、デインヒル、Surumu、The Minstrel、Shirley Heights)
2020
1着 🇫🇷Sottsass (デインヒル、アーバンシー)
2着 🇫🇷In Swoop (Shirley Heights、Mill Reef、デインヒル)
3着 🇫🇷Persian King (Green Desert、The Minstrel、Mill Reef、デインヒル、Roberto、Roberto)
2019
1着 🇫🇷Waldgeist (アーバンシー、Surumu、Shirley Heights、Surumu)
2着 🇬🇧Enable (アーバンシー、Roberto、Shirley Heights)
3着 🇫🇷Sottsass (デインヒル、アーバンシー)
2018
1着 🇬🇧Enable (アーバンシー、Roberto、Shirley Heights)
2着 🇬🇧Sea of Class (Green Desert、Ahonoora、アーバンシー)
3着 🇫🇷Cloth Of Stars (Green Desert、Ahonoora、アーバンシー、Shirley Heights)
〈見解〉
◎10🇩🇪メンドシーノ(1番ゲート、R118)
父のAdlerflugは昨年覇者のトルカータータッソ、一昨年2着のIn Swoopを輩出するなどここ2年、凱旋門賞に抜群の相性を誇る血統です。Shirley Heightsの血を持ち、Mill Reefのクロスを持っていることが、Adlerflugの活躍の背景にあると思います。
そして、このメンドシーノに関して、母系はMill Reefの全妹にあたるMemory Laneに繋がります。つまり、Mill ReefとMemory Lanの5x5x4のクロスを持つ、Mill Reefの血を色濃く持ち、凱旋門賞に出走することを宿命付けられたような血統です。また、母父のPivotalは父父としてSottsassを凱旋門賞馬に輩出しており、その点でも血統的にプラスです。
鞍上は昨年トルカータータッソで凱旋門賞を制したピーチュレク騎手。契約の関係から前走のバーデン大賞では、トルカータータッソには乗らずに、メンドシーノに騎乗、今回の凱旋門賞も同じとなります。そのバーデン大賞では、かつての相棒であるトルカータータッソをきっちり差し切って見事勝利しています。
近年勢いづくドイツ馬。直線途中から内ラチが拡大されるオープンストレッチも十分に活用可能な最内枠に入りました。ピーチュレク騎手の異なる馬での凱旋門賞連覇にも期待です。
○17🇫🇷オネスト(11番ゲート、R121)
アーバンシーのクロス、Green Desert、Ahonoora、Robertoの血を持つ馬です。GalileoとSea The Starsという最強兄弟を掛け合わせた攻めの配合です。また、Galileo、Sadler's Wells、イルドブルボン、Robertoの組み合わせは、凱旋門賞連覇のエネイブルと同じ血統構成です。また近親には、ハービンジャーの父としてもお馴染みのDansiliがいる良血です。Mill Reefを持っていない点、惜しいですが、凱旋門賞を狙える底力に溢れる血統です。何と言っても、地元フランス馬かつ、今回と同じ舞台のパリロンシャンの2400mを経験し、勝利している点は大きいです。
鞍上は、RailLinkでディープインパクトを下して(のちに失格)勝利したパスキエ騎手。Rail Linkと同じくパリ大賞勝ちの3歳馬にしてDansiliの血においても共通点のあるオネスト。ディープインパクトと同じように日本からの刺客を蹴散らすか。
▲14🇬🇧アルピニスタ(6番ゲート、R120)
アーバンシー、デインヒル、Shirley Heightsの血を持つ馬です。
凱旋門賞で好走する牝馬。今回はグランドグローリーと2頭のみと出走数少ないですが実績に勝るアルピニスタを評価します。
穴4🇫🇷シリウェイ(15番ゲート、R115)
アーバンシー、デインヒルの血を持つ馬です。そして血統で特徴的なのが、Blushing AwayというBlushing Groom産駒の牝馬によるクロスがある点です。
3歳で挑戦した昨年は5着で、大外持ち出して最後方から追い上げてきた脚はあわやと思わせる内容でした。その次のレースとなる英チャンピオンSでは、ミシュリフやアダイヤーといった強豪を倒して快勝したので、その後は2000m前後の距離を使われてきていますが、昨年のレースぶりを見る限りは2400mの方が強いパフォーマンスを見せると思っています。冒頭でも挙げたように過去10年でも5勝している3歳で負けて4歳でリベンジの臨戦過程も良いです。鞍上は、今秋短期免許を取得して来日予定でもあった名手バルザローナ騎手で、役者に不足はなく、非常に不気味な存在です。
〈予想印〉
昨年の反省を踏まえて、本命対抗両方からワイド流しします。