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『全財産盗まれました』事件の全貌。日本中からバッシングを受ける

この日の前日に色々なことが起こり疲れていました。シャワーを浴びて、いつの間にかベッドで眠っていたのです。

しかし、朝起きると何やら部屋の雰囲気が違うことに気づきます。

お金がすべて盗まれる

ぼくはホステルのベッドで寝ていた。疲れた体を起こし、目を開けると何かがおかしい。

閉まっているはずのドアがほんの少し開いている。この部屋はドミトリーなので、ドアはあるが内側からカギをかけることはできない。


違和感はまだあった。枕元に置いていたはずのカバンが移動していたのだ。

そして、カバンからなぜか、財布が飛び出している。


まさか…と思い、財布の中身を見ると、現金がすべてなくなっていた。

「マジか!!!やられた!!!」

思わず、ぼくは声を上げてしまった。他にも盗まれていないか確認したところ、幸いにもクレジットカードやパスポートは無事だった。


あと盗まれた現金はマレーシアのリンギットと日本円をあわせて、3~4万円ほどだった。

人によったら、大した金額ではないだろう。

ぼくにとって金額が問題ではなく、日本を旅立つ前に妻から「困った時のために…」とお小遣いをもらっていた。

そのお金を盗まれてしまったのが悲しかった。


少し呼吸を整えて、ぼくは思った。

「これは、もうネタにするしかない」

盗まれた現金は戻ってこないと判断した。どうせクヨクヨしていても、何も起こらない。だったら、ツイートして誰かに助けを求めようと思った。


▼ツイートがこちら

すると、次々と知り合いから心配の声をもらった。

「大丈夫ですか?」「なにか力になれることがあれば言ってください」「体が無事でよかったです」

など、本当にあたたかい言葉をいただいた。


リアルで繋がっている方から直接、DMをいただき優しい声をかけてもらった。

なかには支援してくれる方もいた。

お金が大事なのではなく、すぐに声をかけてくれる気持ちが嬉しい。

その方たちには、本当に心からの感謝と今後、自分ができることは何でも協力したいと思えた。

ツイートがバズる

次第に「いいね」や「リツイート」の数も今まで見たことがないほど反応があった。

この記事を書いている2023年6月6日の段階での数値が以下。

158.7万インプレッション、5,579いいね、1,486リツイート


いわゆる、これがバズと呼ばれるものらしい。

ぼくは正直、こんなにも反応があると思っていなかったので驚いていた。


そして、最初は知人だけのコメントだったが、次第に知らない方からもリプ(返信)が届いた。

「大使館に行け!」「海外で無防備すぎだろ」「自作自演おつ」など、誹謗中傷の声に変わってきたのだ。

それと同時に初めてあじわうアンチコメントに対し、意外にも冷静な自分がいるのに気づいた。




正直、そんなアンチコメントに構っていても、何も生まれない。

だから、アンチコメントは全て無視して、応援してくれる方だけに返信した。

昨日まではメンタルが弱りきっていた自分だったが、今はウソのように強くなっていることに気づく。


その後、ホステルで一緒に泊まっている日本人のDさんに相談した。

すぎにい「じつは、ぼくお金を盗まれたんですよ~」

Dさん「マジっすか!でも、このホステルでそんなことが起こったのは聞いたことないです」

すぎにい「え!そうなんですか?」


どうやら、かなり稀な事例のようで、ぼくは他の旅行客に狙われていたのかもしれない。

自分の油断が招いた結果なので、自己責任だと思う。

Dさんのアドバイスを受けて、ぼくは念のため、ホステルのスタッフにお金が盗まれたことを告げた。


どうやら、防犯カメラがないため、犯人の特定は難しいようだ。

最初から期待はしていなかったので、全然問題ない。

しかし、ぼくはこのホステルであと2週間は過ごす予定だ。

防犯対策で、さらにバズる

普通だったら、怖くて宿を変えるかもしれない。

でも、ぼくはあえてホステルに泊まり続けようと決心した。


なぜって?その方が絶対に面白いからだ。

それにぼくの中で、宿を変えるのは負けた気持ちになるから嫌だった。

だったら、立ち向かってやろうと決めた。


しかし、さすがに何も対策をしないで泊まるのは無謀だ。

そこで、部屋をDIYするのはどうかと考えた。

では、どんな風にDIYしよう?


そもそも、内側からカギをかけられないというのが問題だ。

元々、外側からは防犯のため、南京錠をつけられる仕様になっていた。

だったら、内側からもカギをかけられるようにすればいい。


しかし、勝手にDIYするのはマズイので、ホステルのスタッフに拙い英語と翻訳アプリで交渉した。

すぎにい「このまま部屋に泊まるのは、怖いのでDIYさせてください。費用は自分で出します」

ホステルのスタッフはやさしく、ぼくのDIYも快く受け入れてくれた。


ぼくは近隣の店を知らないので、Dさんに連れて行ってもらった。

マレーシアでは、「Mr.DIY」という日本の百均みたいなショップがある。

この店で蝶番と念のために突っ張り棒を購入して、外側からドアを開けないようにする作戦だ。


ちなみに商品の購入は、すべてクレジットカードで行った。

マレーシアではクレジットカードが主流で、屋台や小さな個人店以外は、だいたいクレジットカードで支払える。


▼そのときのツイートがこちら

バッチリ、対策をしたツイートをしたところ、またもバズが起こってしまった。

「対策の方法間違ってるだろ!」「日本に帰れ!」など、またアンチコメントが来た。

さすがに慣れてしまったので、もはや何とも思わなくない。


こうして、ぼくがマレーシアに来てから、フツフツとしていた気持ちはぶっ飛んだ。

ある意味、吹っ切れたのだろう。

ビジネスを起こせるかどうかは分からないが、間違いなく注目を浴びることができた。

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