そして彼女は怪物になった

それは、歩くだけで街が破壊される怪獣のような。

それは、村に火をつけて「綺麗だ」と無邪気にはしゃぐ悪魔のような。

それは、親から甘やかされぶくぶくと肥えた幼子のような。

それは、自分の気に入らないものを全て排除する暴君のような。

そんな怪物を見て、私はただ呟くことしかできない。

「ああ、正義の味方なんて、実在しないんだ」と。

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