見出し画像

作品作りにおけるトレンドとは!

こんにちは! webtoonディレクターの岸本です!
以前、井本さんのnoteにもありましたが、
現在フーモアでは自社内で新規webtoon作品の企画コンペを行っております。

新しいことへの挑戦は面白くもあり、その分難しいです。
自分も先日コンペに参加したのですが、
実際に企画を考えるなかで「通る企画とは何か?」を意識することの大事さを感じました。

今回自分の方で提出した企画について、
企画書を仕上げる前に上司に相談をしたときには、
「面白そうだし奥行き、発展性がある」と評価をいただいたにも関わらず、実際に企画書にしたタイミングでは選考から外れてしまいました。

敗因は簡単にいうと「出オチで発展性が感じられない」といった評価でした。
一方で企画の選考が進んでいる作品をみると、「トレンドに沿いながらオリジナリティがある」「主人公像がトレンドに沿っている」といったコメントが多く見られます。

コメントで多く見られる「トレンド」について本noteでは深堀りたいと思います。

ただ…2023年に事業部長の井本がフーモアとしての「トレンド」について、
すでにnoteを公開しているので合わせて楽しんでもらえると幸いです。

私は前職でコミックの営業を経験しています。そのため、どのような作品が売れ筋なのか?といったことを理解する重要性を理解しているつもりではありましたが、いざ編集として企画をする際にその知見を活用することは簡単ではありません。

そのため今回は「トレンドを追う意味」について
岸本なりにかみ砕き、改めて言語化できればと思います!

今後ディレクターになる方にとって少しでも参考になれば幸いです!



■そもそもトレンドとは?

みなさんが「面白い」と思うものは何でしょうか。
キャラクター、ストーリー、コンセプト、ビジュアル…
作品ごと、読者ごとに感じる部分は違うと思います。

トレンドを辞書でひくと「流行」と出てきます。

多くのwebtoon作品が世の中に公開されております。
それぞれのプラットフォームの売れ筋の作品をみてみると、多くの「共通点」を探ることができます。トレンドとは、プラットフォームの多く読者が「面白い」と感じる要素の共通点。これがトレンドです。

「面白い作品が売れる」ことは絶対的な世界の法則だと思います。
ただ、「多くの人が面白いと思う作品はもっと売れる」は無視できない宇宙の法則です。

「多くの人」という部分が大事で、プラットフォームによって読者の層がことなるため、
「売れる作品」になるためにはこの「読者層」を理解して、大きなパイに向かって評価してもらえる作品を企画する必要があります。これがトレンドを押さえるということだと思います。

■売れている作品のトレンドとは

トレンドと一口に言っても、注目するポイントによって内容は異なります。
例をあげてみましょう。

主人公像のトレンド

例)最強のプレイヤーになる、復讐する、世界の危機を救うなど

不幸な主人公が何かしらのキッカケで最強になり、世界の危機を救う物語は「成り上がり系」とか「俺TUEEE系」などと呼ばれる人気ジャンルです。このジャンルは読者の「カタルシス」をもたらすことが重要だと言われています。

カタルシスとは、心の中に溜まってしまったネガティブな感情を開放(解放)することで、心に存在する重苦しい嫌な気分が浄化されることを意味します。

最強の振る舞いロジックのトレンド

例)回帰していて未来の出来事を知っているなど

未来を知っていることで、想像もできない方法でトラブルを回避していく姿は多くの読者を惹きつけます。特別性の象徴だと思っています。よく例えで出されるのが、「有名ゲーム配信」をみる感覚に似ていると言われます。自分がゲームをやっていたときには考えつかなった、特殊な操作やアイテムを利用することでゲームをクリアしていく姿に興奮するのと近いと言われています。

実際にLINEマンガで人気のある作品で見ると下記になります。


『部長K』

こちらの作品は「冴えない父親が実は凄腕の元軍人で、娘を虐めた者たちに復讐を果たす物語」です。
こちらの作品は「復讐」という主人公の行動までに「身内の不幸」という最高のストレスを積み上げ、最高のカタルシスを演出しています。序盤については、読者は主人公と一緒に多くのストレスを感じフラストレーションをためて行きます。

悪人を完膚なきまでに打ちのめしてほしい!

そんな読者の感情を、「凄腕の元軍人」という「最強の設定」カードをオープンした瞬間に満足させてくれます。主人公がおじさんのwebtoonは非常にめずらしいですが、読者のストレスを数倍の満足感で発散してくれる本作はwebtoon読者の趣向性と強くリンクし多くのユーザから受け入れやすい作品となっています。

『回帰した公爵家の末息子は暗殺者』

こちらの作品は「尽くしてきた兄に使い捨てられた主人公が、回帰して復讐する物語」です。
目的のトレンドである「復讐」要素、また主人公の強味のトレンドである「回帰」の要素を持ち合わせており、まさにトレンドど真ん中!という作品ではないでしょうか。
物語の中で主人公は少年時代にまで回帰しますが、キービジュアルでは大人になったスタイリッシュな姿を描いているのも、トレンドを意識しているからなのかもしれませんね。


両作品ともシナリオが面白く、絵も綺麗ですが、
トレンドをしっかりとふまえているからこそ、
多くの読者の目に留まり、読んでもらえるのではないかと考えています。

■まとめ

というわけで、トレンドについてお話してきました。
トレンドに沿った作品以外もヒット事例はありますので、トレンドがすべてではないですが、自分たちが提供する作品はどのプラットフォームに掲載されるのか?そのプラットフォームにはどんな読者がいるのかを考えることは大事だと思います。

トレンドを追う重要性をお話させていただきましたが、
常に変化するトレンドに対応するには作品を読み続けるしかありません。
よい作品を作るためにも日々勉強だと感じております。
以上、岸本が出した結論でございます!

■最後に

フーモアではひとりひとりが、日々作品と向き合っています。
「良いwebtoonを作りたい!」「こんな素敵なディレクターと一緒に働きたい!」など
弊社にご興味をお持ちいただけた方は下記よりご応募くださいませ!
お会いできる日を楽しみにお待ちしております。

■募集職種
◎制作スタッフ
 各工程における制作業務になります。
 ・ネーム(絵コンテ)担当
 ・背景線画担当
 ・着彩担当
 ・メイン線画担当
 ご応募はこちら

◎アートディレクター(作画監修)
 Webtoonのクオリティ管理と作画監修業務になります。
 ご応募はこちら

◎ディレクター
 Webtoonの制作進行管理と品質管理になります。
 ご応募はこちら

■問い合わせはこちら
 株式会社フーモア 担当:井本洋平
 TEL/03-6228-4310 MAIL/info@whomor.com


いいなと思ったら応援しよう!