ウェブトゥーンの作画の魅力を引き出す!意識すべき3つのポイント
こんにちは、フーモアの佐々木です。
私事ですが今週から岩手県在住になりまして、この記事も岩手県からお送りします。
近所の風景(田舎だと思ったそこのあなた、田舎じゃなく長閑なんですよ)
さて、今週のnoteは作画の魅力を引き出すために、制作する際に意識すべき3つのポイントです。
ウェブトゥーンにおいて作画はネーム~線画にかかる部分になります。
・魅力的な構図の描き方
・引きのある演出の方法
・縦読みならではの表現
などウェブトゥーンの作画において役立つものとなっています。
それを、日本を代表するアニメーターの一人、宮崎駿さんの動画やそこからまとめられたものを引用しつつ紹介していきたいと思います。
以前の記事でも紹介したのですが、ウェブトゥーンとアニメは異なるものですが、ウェブトゥーンがある程度一定の間隔でスクロールされていくという部分でアニメと近しいものがあるため、アニメから学ぶことが必要になってきます。
以前の記事(こちらもぜひご一読ください!)
まず結論から、3つのポイントはこちらです。
①知識
何が遠くにあり何が近くにあるか物理的に正しいか
光源がどこにあって、それならば光はこのように差すか
などの客観的事実に即した正しいもの
②観察
今座っている人はどう座っているか
自分はどう座っているか
などの主観的なものの見方、捉え方と客観的にどうなっているか
③表現方法
なにを意図した表現をしたいか
そのシーンでなにを伝えたいか
などの主観的に自分がやりたいこと、決めること
これら混ざり合って作画されるため、3つの項目でまとめるというよりは、具体的な事例の中で解説していきたいと思います。
こちらの動画をご覧ください。
1991年の『おもひでぽろぽろ』の制作中に、宮崎駿さんが新人さんへ課題を出した時の様子です。
課題内容は食事風景の作画です。
作画後、1人の新人の絵を見てから、その新人に実際に食事風景を再現してもらっています。すると、肘の置き方や座り方など、作画したものと実際の風景がズレていていました。この一連が作画の際に陥りやすい1つになっています。”パースは正しいが構図として面白くない”というものですね。
なぜこの状態になるかということを解説します。
詳しくは下記をご覧ください。
作画というものは不安になるものです。
なぜなら作画において「正しい答え」はないからです。
ただ、パースやライティングなど”知識”には正しい答えがあるため、ついこの正しさに寄りがちになってしまいます。
冒頭で3つのポイントに知識が入っていたじゃないかという事もあるかと思うのですが、知識は非常に重要です。
ただ、そのポイントに優先順位をつけること、これも非常に重要になります。
優先順位を加えて改めてまとめると下記になります。
①表現方法 主観、自分で決める事柄
②観察 主観と客観の両方、体験、イメージ
③知識 客観、パースやライティングなど
新人さんのパースは正しいのですが、その正しさゆえにパースを優先させてしまっていることで、体験や表現を後回しにしていたため、宮崎駿さんはまず座らせて体験をさせていたのです。
アニメのカットを前提とした背景原図の学ぶべき優先順位は…
⑴配置、構図法=面分け(ダントツ!!)
⑵広角、望遠=作劇を前提とした視点移動
⑶細部を詰める際の透視図法
みなさんが最初に学び、影響受けまくる透視図法の優先順位はせいぜい3番目。
パース=建築風とアニメの構図は根本的に違う
こちらは引用となりますがわかりやすいのでぜひご参考下さい。
ポイントを意識しつつ優先順位を考えて3つを混ぜて作画する。
これが作画の魅力をより引き出す方法になります。
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