見出し画像

帰国

ひたすらあたたかい記憶であふれてるニュージーランドでの生活はあっという間に終わりの時を迎えた。

お別れの日は朝からお葬式状態だった。

涙ながらにパスポートを隠して私をここにとどまらせてと懇願したのを思い出す。

ようやく帰れるという安堵であふれている生徒も中にはいたが、多くの学生はハミルトンを去ることに名残惜しい気持ちでいた。

滞在の途中では微妙な空気にもなった友人とも滞在を終えてみれば絆を深めていた。

帰国後もちろんホストファミリーとのやりとりは続けたし、留学したくて色々調べたりもしたのだが当時の私は実行力と決断力がなかった。

大学受験の際ににも、某財団のニュージーランドの大学へ四年間留学できるという募集に応募してコマを進めたにも関わらず私は果たして四年間もニュージーランドに行きたいんだろうかとくすぶり結局は辞退してしまった。

その代わりに私はここからすさまじい勢いで海外へ旅に出るエネルギーを得た。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?