海の向こうを想う
海外に行けなくなって久しいが(1年経過は私の中では十分に久しい)、いまだに国境は開かれない。
ワクチンを接種できたとして実際にいつ再び以前のような渡航ができるのだろうか。私は昨年の春に旅券が切れて、すぐに申請するつもりであったがいまだに思いとどまっている。
過去の話ばかりをするのは好きではないがここまでくるともう過去の旅を振り返り耐え忍ぶしかない。
大学生の時に英国を一人旅してから長い時をかけて30ヵ国は旅をした。
それぞれの地にそれぞれの思い出がある。
どの国にいっても大小の出会いがあるが、いつも私の乏しい語学力が十分なコミュニケーションの妨げとなってきた。
一方で、私はこの乏しい英語力でいかなるハプニングも切り抜けてきた。
2時間に一本しかないバスの時刻表を読み間違え、誰もいない田舎道をひとりで歩き続けたこともある。旅券を前の宿泊地に忘れ(!)翌朝の始発でひとり戻ったこともある。
旅が好きな人って、旅で起きるそのすべてを愛しているから結局どんなに大変な思いをしてもまた旅に出てしまう。
住んでいる人が見ている日常や、その土地でしか感じられない空気、情緒思い出しながら記していきたいと思う。