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金熊香水カスタムラボ体験記

世はまさに
大オーダーメイド香水時代
推し香水とかで一気に盛り上がった感じなのかな?
イメージを伝えてお任せするタイプ、自分である程度構成要素を決めてくタイプなど、それぞれのスタイルがあるらしい。

前置きは概ね省きまして、
金熊香水さんで初めてのドキドキ★ブラインドオーダーメイド体験
カスタムラボのWEB調香を体験させてもらいました。
 金熊香水カスタムラボ
既にレポートはたくさん上がってるので、ざっくりとまとめたいと思います。


こんな人におすすめかも

いきなり結論的な部分から入るよ
ずばり、「自分である程度中身も決める」オーダーメイド初めての人にはとてもおすすめ。
◆わかりやすく使いやすいシステム(後述)
◆絶妙な分量と価格
24mlで0.8万~1.5万程度(2024年11月現在)
これが望ましいかどうかは勿論人によるけど、ひとつひとつ指定のレシピで唯一無二の香水つくってもらえるのとしてはとてもいい価格だと思うし、
香水を鬼持ちしてる人にも多すぎず、
思い入れを持ってたくさん使いたい!という方にも少なすぎず、
少しネガティブなことを言えば、そこまで最高!お気に入り!末代まで使う!ってほどじゃあないな…というときも打ちひしがれることなく前向きに受け入れられる分量と価格だな~と感じた。
◆ほどよい自由度、感覚的に試せるやさしさ
たぶんガチのこだわり派、もしくは「わたくしいつだってオートクチュールですわ」ってご令嬢ご令息には「もっとここを!あーしてこうして…」というポイントがありそう、というか、あるのですが。。。個人的には、途中で試したりできない通販前提のサービスとしてとてもいい匙加減のルールで安心かつ楽しく取り組めた。
これも、詳しくはのちほど。
前提知識はあるにこしたことはないけど、「フローラル」「グリーン」「ムスク」「ウッディ」あたりに漠然とでもイメージがあれば大枠はつくれそうです。
◆そして、全体的に優しい香り。
これはデカい。むしろ重めが好きな方にはどうなんでしょうね
◆上記のことから総合的に言って、大失敗の危険性が低い。
わかりやすいし、やりやすいし、やさしいんだもん。

こんなサービスだったよ

あんまり詳しく書く気はない。
だって金熊香水さんのサイトを見たらすぐわかるし。
「モニター募集」とか言ってた段階でこんなに操作しやすいのは驚きでした。
WEB調香そのものの流れとしては、
・あらかじめ香水として組み合わされ一定の完成形になっているベース(1~5種類)
・特定の植物など単体の香りとしてつくられている有料のトッピング(0~3種類)
合計最大8種類の香りを自分で選んで、1%単位で配合を決めることができる。
ここが凝り性泣かせな部分であり、醍醐味でもあるわけです。
ベースがどれも優しくて組み合わせやすい。トッピング香料は個性強めなものもあるけど、それもそれぞれ上限があって一定のバランスでつくられるようになっている。
自由度が高すぎると、途方に暮れるしね。
私はRPGで「どこでも行っていい段階」になるとしばらくは修行ばかりするんだ(※要らない話だよ)
組み合わせてはみたが???となったときには、AIによる「それっぽい香りの説明文」が生成できる。
これが結構、当たるか当たらないかで言ったら、当たる寄りの八卦。
微調整しながら何度も生成していると結構イメージが掴めるし、結果完成品を試した時も大きく乖離してはいないなという印象だった。
調香のレシピ完成=注文ではないので、とりあえず作成してみて想いを馳せるもよし、しばらく寝かすもよしなのですよ。
名前をつけて共有もできるし、人にアドバイスもらったりもいいかもだね。贈り物にしたいときとかさ。
マジでこのWEB調香システムはいじるだけでもどえらい楽しいから騙されたと思ってやってみてほしい。元気が出るよ…痩せるよ…(怪しいクスリではないため、痩せない。)

こんな香水ができたよ

細かいコンセプトのようなものは必須ではないのだけど、ほんの少し考えておくと折々の判断基準になっていいかも。
今回私は初めての「完成前に試せないオーダーメイド」で完全に日和っていたため、失敗しにくそうだな~という考えからローズをメインに据えることにした。
薔薇といえばクイーンオブ「なんかいい感じのフローラル」であり、古今東西あらゆる薔薇香水があるけど「ふーん、そんなに好きじゃないな」くらいに思ったことはあっても「えっなにこれ?全然受け付けない…」となったことはただの一度もない。
安心感のあるベースにしたら、トッピングに多少の遊び心を発揮しやすい。
一覧にライムとコリアンダーがあったので大好きなメキシカンをパッと連想した。
別にタコスの味を再現するわけではない。
私が初めてメキシカンにはまったのはアメリカで、午後の8時になっても陽が沈まない5月のカリフォルニアが目に浮かぶ。日差しと暑さが少しおさまった海沿いのテラス席で片手にビール、片手にタコスのチルな時間、ライムとパクチーがすっきり鼻を抜けるあの感覚をイメージした。
暮らしていたのは、ごみごみした、半端に都会な一帯だったので、フローラル感は前面に出すぎないように、ラストノートはムスクとウッディで落ち着かせる。
構成としてはこんな感じ。

結果としてはかなり理想に近い香りになった。やっぱり薔薇は偉大です。
全然重要なことではないが、レシピにつけられる名前と完成品に印字できる字数が同じではない。
今回自分のレシピを便宜上「Sunset California」というが然イケず(Californiaは無駄に字数が多い)、「California」で印字した。こだわり派はお気をつけください。わらわはいいにおいがすればよい。

個人的な所感と、ヒントかもしれないこと

まず、金熊香水カスタムラボのサイトFAQにはしっかり公式さんからのヒントがあります。
もし本当に自分でもやってみようと思ったら、あそこは是非熟読してみてほしい。
あと、既にモニターとしてのレポートもかなりあるので、私のような調べ学習スキスキ派は色々ご意見ご感想を調べてみるの、おすすめ。香りそのものは試せなくても感想という情報が蓄積されていくのが、こういうサービスのいい点だと思う。
その上で私がこれは重要だったな~と思ったことは以下。

●ベースにはそれが「トップ」「ミドル」「ラスト」どのあたりで主張する香りなのか目安がある。
バランスのいい香りにしたいならそれぞれ1種類以上は組み込むのがよさそう。
また、全体的に淡い香り方だから、ラストノート向きのベースを比率多くした方がロングラスティングな香りになりそう。

●5種類までは入れられるベースですが3種類くらいまでを推奨されている。もし4or5種類入れるときも20%ずつ均等に…などではなく、メインは3種類に収めるとよい、かも?
とはいえ、香りにもよるけど、ベースは10%をきる配合だとあまり感じ取れないくらいの存在感になる様子なので、バランスが大切。

●トッピング香料にも、同様にどこで主張するかの特徴がそれぞれにある。
ただ、これは選ぶ段階では見えない。調香中は常に「香りのピラミッド」を見ることができ、ベースに含まれている個々の要素も含めてどの香りがいつ目立つのか分かる仕様。

Sunset Californiaのピラミッド

私はベースもトッピングも一通りの香りを選んだらこのピラミッドを観察してみて、要素がごちゃついている様子だったら選んだ香りの見直しをしていた。入れる香りの種類を多くする人は気にしてみるといいかも。

●ちなみに私自身はベースを4種類、ミドル1(39%)・ラスト3(合計36%)で使っています。
トップ主体のベースを使っていないのはトップをライム無双にしたかったからで、トッピングながら13%配合。あとはラスト主体のトッピング。まーこんな感じです。

●AIが考えてくれる説明文、TANOSHII
でも、あくまで「それっぽい」系の説明文なので、同じ構成で何回か生成して大体の傾向を参考にする、って使い方がいいと思う。あいつ毎回言うことちょっと違うぜ

雰囲気はつかめる、正確かというと違う、にくめないやつ

なんか「かも」「かも」ばっかり言ってたかも…すべては、こじかん(個人の感想)です!

まとめ

何はともあれ、興味のある人にとってはこの体験そのものがとても楽しいと思うので、是非試してみてほしい。
金熊香水さんは最近活動も活発。
近々高円寺にラボをオープンすることも決まっているし、
都内近郊で「流石に全く試すことなく挑戦はこわいっす!」な場合はベースを試しに訪れるのもいいかもですね。
先日は新宿でPop Upもしていたよ。実は私はここにも行って追加でミニボトルをつくってきました。「どのベースも優しくて良い香りです!」とか書けたのはそのためです。
香りを試しながらつくれるのもやはり、善き哉です。

自己満足と備忘の体験記でしたがこれにておしまい。
金熊香水さん、ありがとうございました!!


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伊丹 封
息してるので褒めてほしいです