NAVAで起きるトラブルと対処
NAVAでの呼吸器管理を行う上でトラブルは付き物です。ここではいくつかトラブルの例とその対処法についてお話させていただきます。
・Yセンサ不良
YセンサはSERVOに付けられる口元フローセンサのことです。Yセンサと呼気カセットでのフローの誤差によってこのアラームが生じます。
(原因)
①Yセンサでの結露
②Yセンサ校正の不良
(対策)
①結露の除去(肺胞の虚脱に注意:ミニマムハンドリングの時などは極力避ける)
②加温加湿器の設定を変える(NAVA中のバイアスフローは0.5ℓの為、結露ができやすい印象です。そのため、器内温度などを考慮して加温加湿器の設定を変更したり、デッドスペースの除去を行う必要があります。)
③Yセンサの校正を取り直す
・さざ波Edi
さざ波Ediは、さざ波のようなEdi波形のことをいいます。弱いEdi信号をトリガしてしまっているのでバックアップに入らず、有効な換気が得られません。
(原因)
①弱い自発呼吸努力
②未熟性
③フロートリガやニューマティックトリガ感度
(対策)
①刺激を与え、呼吸を促す(※看護師さんのアセスメントが大事になってきます)
②NAVAレベルの検討(高すぎるNAVAレベルでサボってる?NAVAレベルを上げて供給圧を上げる?)
③カフェインなどの容量を検討
④トリガ感度を鈍くする
・Ediカテーテル不良
Ediカテーテル位置のふらつきや波形の異常を認める
(原因)
①Ediカテーテルの寿命
(対策)
①Ediカテーテルの入れ替え
・ハム雑音
心電図などでも時々見られるハム雑音。NAVAのEdiカテーテルでも起こります。慌てず、通常のハム雑音の対策を取りましょう。
(原因)
①ハム雑音(商用交流雑音)
(対策)
②まずはSERVOの電源コードを抜く
改善がなければ手袋をして各種コードを握ってください。ほとんどの原因が加温加湿器のヒーターワイヤーなどにあるそうです。
・リークが多すぎます
NIV-NAVAの時にリークが95%を超えた際に起きます。メーカー推奨は60%以下。
(原因)
①リークが多すぎたりフィッティングが上手くできてない時に生じる
(対策)
①マスクやプロングのフィッティング
②リークアラームのoff
NIV-NAVAの時はリークが多すぎる問題はどこの施設でもあるのではないでしょうか?
80~90%のリークで管理できてればいい方だと思っています。(※うちはもっと低いよ!という施設ありましたら教えてください🙏)
メーカーを含め、リークに関して改善や検討が必要だと個人的には考えています。
NAVA中のトラブルをいくつかまとめました。
明日からのNAVA管理に少しでもお役に立てたら幸いです。
みなさんの施設でのNAVA管理に関してご質問やご意見をいただけると幸いです。
今年もお世話になりました。
今後ともよろしくお願いいたします。
あかちゃんまん👶🍼