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「魔法の杖」の項では、偉そうに「本に頼らず自分で決められる」みたいなことをつらつら書いていたが、実はここに至るまでには、占いに判断を頼りまくった前科がある。占い師に通ったという話ではないが。
お金はかけてない。お金は使っているけど。

10円。
いや30円。
正しくは10円玉3枚。

易という占いがあって、その中に、例えばコインを振り表と裏の出方の組み合わせで占うやり方がある。

占いといっても、易は「あるべきことを指し示す」というもの。
ぼんやりした答えではない。
陰陽のように、白か黒。
質問に対してYESか、NO。
行動するべきか、今は動くべきでないか。
その選択は正しいか、正しくないか。

物事はどうなるのか既に定まっている、というのが前提。
質問が、それに沿うか否かを示してくれる。
後はそれを基にした自分の行い次第、というもの。

とても簡単。手軽にできる。
するべきか、やめるべきか、何かにつけて易にお伺いをたてていた時期があった。
別に聞く必要もないことも。
そう、自分で判断することをほとんど放棄していた。

今ならわかる。
ただただ自信がなかったのだ。

今でも自信があるとは言えないけれども。

人任せ(コイン任せ)にしたほうが、何か有っても責任を転嫁できる。
言い訳にできる。
逃げられる。
その楽な方に逃げ込んで、ただただ決めてもらっていた。

かなり変だった。

自らの考えと違う目が出ても、自分が間違っていたと思うほどに。

依存し過ぎと気付いたときに、
このままじゃダメになる、と怖くなって頑張ってやめた。
それきりやっていない。

易はわたしに自分の頭でよく考えて判断することが大事なんだと教えてくれた恩人。


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