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『誰もいない街』(高橋徹郎 著)
◆ストーリー
世にも奇妙な物語のような話が9話つまった短編集。
現実に近い世界から、SFまじりのあり得ない世界まで、様々な世界にトリップできる。
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▼pick up(※「」内は短編のタイトル)
「一人なら殺していい」⇨人生で一人だけなら殺しても罪を咎められないという変わった権利がある世界。
「誰もいない街」⇨当たり前のように壁に囲まれた街で暮らす人々。片思いの相手と一緒に壁の外へ。
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◆感想
一話一話が長すぎず、非常に読みやすかった。
どの作品も重さは違えど「後悔」の気持ちが軸にあって、そこから絶望したり、素直になれたり。ある話では真実を受け入れて前に進み、別の話では現実を受け入れられず立ち止まり…。
9つの作品それぞれ異なる世界観と見どころがあるけど、なかでも一番好きなのは「過去から来た男」。
「この世に居場所がないのもいいものだ。」
本を読んでも滅多に泣きませんが、この話は珍しく泣きました。
全話通じて、程よい緊張感を味わいたい方にオススメです。