地元でアルバイトするよりもリゾートバイトの方が貯金できる【#12】

「リゾートバイト過去日記」は僕がリゾートバイトをしていた3年間を思い出しながら書いています。

【これまでのリゾートバイト過去日記は】3年で500万円貯金することを目標にリゾートバイトの派遣会社に登録した僕は電話面接を難なく突破し、リゾートバイトをする準備が整った。

やっぱり地元でバイトしよう→結局リゾートバイト

派遣会社に登録したときは地元・滋賀の信楽(しがらき)にあるゴルフ場&旅館の裏方業務をするつもりだったのだが、ふとしたことがきっかけでリゾートバイトではなく地元でアルバイトをしようと思ってしまった。というのも、フルタイムで働けるならリゾートバイトでも地元のアルバイトでも給料に違いはほとんどないだろうし、実家に住むなら生活費もかなり抑えることができると思ったからだ。

また、ちょうど僕が日本に戻ってきた2014年の8月と同じ時期に、ドイツ人の友達のレイ(仮名)がこの年の9月から1年間京都の大学に留学することも僕がリゾートバイトではなく地元でアルバイトをしようと思った大きな理由だ。

僕は派遣会社に電話をして、僕の電話面接をしてくれた人に「やっぱり地元でリゾートバイトをするから、信楽の案件は白紙に戻してほしい」と伝えた。向こうからすると、いいかげんな奴にうつったかもしれない。


僕とレイが知り合ったのは2011年で、当時彼女はドイツの高校を卒業したばかりでワーホリビザで日本で旅行をしたりアルバイトをしていた。ドイツなどの西ヨーロッパや北ヨーロッパでは「ギャップイヤー」といって、高校を卒業した直後などに世界中を旅行したり海外でボランティアをするのが一般的だからだ。実際に、僕がオーストラリアやニュージーランドに住んでいたときも高校を卒業したばかりのドイツ人やイギリス人によく会った。

レイは僕にとって数少ない友達だったし、レイが京都に留学するのは1年だけなので、どうせならいつでも会える場所に住んだ方が楽しいと思ったからだった。僕とレイは周りから見ると微妙な関係だとか、あるいは友達以上恋人未満に見えたようなのだが、ただの友達として仲が良かった。


リゾートバイトと地元でアルバイトをするのでは給料に大した違いが出ないのは事実である。しかし、周りに遊びに行くところがないような田舎でリゾートバイトをした方が貯金しやすいのは明らかである。特に、僕のようにストイックに貯金ができない者にとっては。それなのに、友達といつでも会えるというぐらいの理由でリゾートバイトではなく、それほど効率よく貯金できない地元でのアルバイトを選ぶあたりに僕の甘さが出ている。

僕はアルバイト求人紙のタウンワークで見つけた、滋賀よりの京都にあるビジネスホテルでフロントのアルバイトをしようと思い、電話をかけて面接の日が決まった。最近のビジネスホテルでは外国人客も多いのだが、英語を話せるスタッフがまだまだ少ないということでまだまだペラペラとはいえない僕の英語力でも十分活かせそうだった。


ところが一転、ビジネスホテルでのアルバイトを断ってリゾートバイトをすることに決めた。毎日自転車で15分かけてJRの駅まで行き、電車で京都にまで行くのはめんどうだし、ストイックに貯金することができない僕なら毎日のようにアルバイトの帰りにコンビニでお菓子やジュースを買ってしまうだろうと思ったからだ。

優柔不断というか、実に思い付きで考え方がすぐに変わる僕らしい(それが優柔不断と言われればそれまでだが)。僕は派遣会社に連絡して、やはりリゾートバイトをしたいと伝えた。僕が希望する条件は、職種は裏方業務でできるだけ稼げるところ。それ以外はこだわりがなく、北海道と沖縄以外なら勤務地はどこでもよく(飛行機で移動するのがめんどうくさいから)、寮はできれば個室の方がいいとだけ伝えた。

僕が希望する条件を伝えると、たしかその日のうちに派遣会社の人が僕の条件に合ういくつかの案件の資料をメールで送ってくれた。僕はその中からもっとも稼げそうだった兵庫の城崎(きのさき)温泉の旅館が魅力的に思えた。寮は個室で部屋の中にミニキッチンや冷蔵庫、トイレなど一通りの設備が整っていて、徒歩圏内にコンビニもあった。電車に乗って少し大きな駅に出るとちょっとしたショッピングセンターもあるらしかった。

僕はこの城崎温泉の旅館で働くことを希望し、派遣会社の人に伝えた。この時点で僕はまだ旅館の名前は知らない。リゾートバイトでは派遣で働くことが正式に決まるまでは旅館やホテルの名前を教えてもらうことはないからだ。


僕が城崎の旅館を正式に希望すると、この旅館を担当している人が後日改めて電話をかけてくれ、仕事内容や寮の設備、必要な物などを詳しく説明してくれるとのことだった。つまり、僕が正式に城崎のこの旅館で働くことが決まった時点で、この人が僕の担当となるのである。

次の日、城崎の担当の田原さん(仮名)から電話がかかってきた。9月上旬だった。

(つづく)

Atsushi

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