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イチローの守護霊に学ぶ「プロフェッショナルとは何か」「天才打者イチロー4000本ヒットの秘密―プロフェッショナルの守護霊は語る」を読む②

前回に引き続いて、イチローの守護霊霊言本である「天才打者イチロー4000本ヒットの秘密―プロフェッショナルの守護霊は語る」から、「プロフェッショナルとは何か」を学んでいきます。スポーツ選手をはじめ、ビジネスパーソン、経営者にも役立つ内容となっています。

なお、この霊言は、2013年8月27日に東京都・幸福の科学総合本部にて行われたものです。


2.「勝負師の志」を明かす

欲を抑えるイチロー流「無我の境地」とは

質問者A その「勝負」ということについてお訊きします。数々のヒットのなかでも、ご自身で納得する場合もあれば、そうでない場合もあると思うのですけれども、ご自身にとって、納得する打撃とは、どういうものなのでしょうか。
イチロー守護霊 うーん。やっぱり、「無我の境地」だと思うな。やはり、人間、欲があるからね。打てそうな球が来たときには一塁打よりは二塁打、二塁打よりは三塁打、三塁打よりはホームランを打ちたいよな。
質問者A はい。
イチロー守護霊 個人としての記録を考えれば、当然、そういう気持ちは出る。まあ、私は、個人としての記録を伸ばすことに執心してるように見えてるかもしれないけどもね。
ただ、「本来、三塁打やホームランを狙えるかもしれない」と思う球でも、それを狙って打ったら、場合によっては、ギリギリいっぱいの大きな外野フライで終わってしまう可能性はあるよな。その、ほんの一メートル、二メートルのわずかな差で、外野フライで捕られたら、何にもならないことになる。
(中略)
全体を見るかぎり、「まずは自分が塁に出るのが大事だ」っていうことが多かった。まあ、昔は(打順が)「一番」とかが多かったのでね。
そういう意味で、もっと長打が打てる可能性があるにもかかわらず、あえてそれを自制して、できるだけ百パーセントに近いヒットに持っていく。このあたりの一瞬の「自制心」のところ、これが一番難しいんだ。
質問者A なるほど。
イチロー守護霊 もっと打つことができるにもかかわらず、それを確実にヒットにして、一塁は取る。まあ、向こうのエラーの仕方によっては、二塁まで行けますよ。足が速いからね。ここの「自制心の利かせ方」、零コンマ一秒ぐらいの「自制心の利かせ方」が、実はいちばん難しいところだ。

「天才打者イチロー4000本ヒットの秘密」大川隆法

ここで、イチロー選手は開口一番、「無我の境地」と言っています。このような答えをするプロ野球選手は、果たして他にいるでしょうか。まるで、何かの悟りを開いた宗教者のようです。

また、何度も「自制心」と言われており、結果を出すために自制心を利かせて自らの欲望を捨て、無我の境地になることが、あのような驚異的な実績を残したことの秘訣なのですね。

これは、口で言うのは容易いですが、実際に実践することはそんなに容易ではないと思います。ホームランを狙った結果三振に終わり、逆転のチャンスを潰してしまう選手はとても多いように思います。

ビジネスの現場でも、欲を出し過ぎた結果、取引相手の気分を害してしまい、本来取れるはずの契約を逃してしまうといったことはよくあります。

スポーツでもビジネスでもその他どんな分野でも、良い結果を出し続けるには、自制心を利かせて欲を出さず、無我になって今与えられた役割に徹することが大切であることが分かります。

「自分の記録を伸ばしてチームの勝率に貢献」というマインド

質問者A なるほど。ただ、そうした「一塁に出ることへのこだわり」については、普通のバッターであれば、「そこまでしなくても・・・・」と思うのではないでしょうか。要は「打てるのであればいいじゃないか」という考え方になると思うのですけれども・・・・。
イチロー守護霊 いや、足がそこそこ速いので、一塁に出れば、盗塁して二塁も取れる。だから、単打で出ても、私の場合には結果的に、二塁打を打ったのと同じくらいのものがあるのでね。つまり、走れば二塁までは行けるので、得点圏に進める。自力で得点圏まで進んだら、あとは、残りの打者が、とにかく大きなフライかヒットを打ってくれれば、本塁を取れる。やっぱり、これが、「勝負師の志」じゃないかな。
質問者A これは意外ですね。イチロー選手というと、ともすれば、ご自身がヒットを打つことに異常なこだわりを見せる反面、「チームプレーや、チーム全体に対するこだわりは少ないのではないか」と見られる向きもありました。
イチロー守護霊 いやあ、そうではなくてね。私はチームのことを考えてるよ。チームのことを考えて、使命を果たしている。
(中略)
質問者B イチロー選手が所属しているチームは、実は、それほど強くないことが多いように見えるのですが。 
イチロー守護霊 ああ。最初からみたら、オリックスとかねえ。
質問者B マリナーズも、確か、最初は弱かったと思うのですけれども、その中で試合に出ておられました。
イチロー守護霊 そうだねえ。
質問者B チームのファンにとっては、イチロー選手の記録だけが見るべきものだったようなときもあったと思います。
イチロー守護霊 うーん。
質問者B そのように、「チームが負け続けているなかで、自分1人だけでも結果を残していく」という、精神的なコツか何かがあるのでしょうか。
イチロー守護霊 ただ、みなさまがたにはそう思われがちであるようだけど、個人の記録だけを目指しているわけではなくてね。それでは、やっぱりプロ野球の精神に反するんですよ。
たとえ、オリックスやマリナーズが弱いとしても、お客が来なくなったら終わりですからね。
スター選手がいることも大事だけれども、まずは、自分の打率なり、出塁率なりを、何とかチームの勝ちに結び付けていこうとする努力だよ。やはり、チームを全体として奮戦、奮闘し、ギリギリの戦いをして、ときには負け試合を逆転させるような、そういう見せ場をつくっていかなければ、「お金が取れるプロ野球」としては存続できないよな。
だから、単に「弱いチームは、弱いだけでした」というままでは駄目です。(中略)やっぱり、「ほかの人の牽引車になって、何とかチームの勝ちに貢献したい」っていう気持ちは強い。
まあ、私の場合、「スタート点が悪い」っていうところはあった。(中略)もともと私は、甲子園には投手で出て、ドラフト四位で入ってから、打者に転向したかたちですけれども、自分の分を知っている部分はあったかな。そういう「マイナーなところから芽を出していく」っていうところだね。(中略)「自分が記録を伸ばすことが、チーム全体の勝率を高め、牽引車になって、負け犬だったチームが『勝てるかもしれない』と思われるようになっていく」っていうことは、すごく大事なことだよなあ。

「天才打者イチロー4000本ヒットの秘密」大川隆法

ここでは、イチロー選手がとにかく一塁に出ることに徹する理由が、その後二塁に盗塁し、得点圏に入り、後続の打者につないで得点するという、チームプレーの精神が強いことであるのが分かります。

この点、質問者が「意外」と言っていますが、イチロー選手は、2006年と2009年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表のチームリーダーを務め、大会連覇に導きました。

2009年のWBC決勝では、緊迫した試合展開の中、十回に2点適時打を放ち、韓国を破って優勝しました。この決勝の打席は、野球ファンにとって伝説のシーンとして語り継がれています。

このように、イチロー選手は個人の記録だけにこだわっていると見られがちですが、実際はチームプレー精神にあふれる選手であることが分かります。

また、ドラフト四位で入団し、弱いチームに所属していてもそこで腐らず、自分に厳しく最善の努力をし、チームの牽引車になるというマインドは大変すばらしいと思います。

私はこれまで転職を数多くしてきましたが、ブラック企業も多かったです。そんな会社に勤めていた時の私のマインドは、不満を持ちつつも「自分のスキルを磨き、一刻も早く良い会社に転職して、こんな会社とはおさらばする」といったものであり、その会社に対する貢献意識というものはあまりありませんでした。お恥ずかしい限りですが、この点がイチロー選手と私との違いだと痛感しております。。。

この点でイチロー選手とよく似ているのが、大谷翔平選手です。大谷選手も、最初はエンゼルスに入団しましたが、決して強いチームではありませんでした。

エンゼルス時代の大谷翔平選手

しかし彼はそのような環境に対して不満を言うのではなく、感謝の心を持ってチームメイトに接し、二刀流プレーヤーとして最善の努力をして素晴らしい成績を残しました。その後の彼の活躍は言うまでもありません。

今回のまとめ

スポーツでもビジネスでもその他どんな分野でも、良い結果を出し続けるには、自制心を利かせ、欲を出さず、無我になって今与えられた役割に徹することが大切である

②どんな環境でも与えられていることに感謝し、所属している組織に対する貢献意識を持って自分のできることに最善を尽くすことが大切である

今回はここまでとなります。
最後まで読んでくださりありがとうございました!!
また次回をお楽しみに!!!

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