日記 安斎のことをそんなに悪く言わないで
モンキーピークという漫画が面白いと聞いたので、軽く読みはじめたところ、あまりの面白さに12巻一気読みしてしまった。
社内レクレーションで訪れた山中で巻き起こる惨劇を描いたパニックホラー漫画(wiki)で、山×バケモノ×極限状態という三重苦。
ただでさえ異常な環境のうえに、登場人物達の言動によって次々と問題が発生してしまう。しかもこの登場人物達、みんなその辺にいそうな感じの人なので、妙なリアリティ感があり、次はどうなってしまうのか気になって読む手が止められなかった。
安斎はできるだけ多くの人が助かるため、早乙女は全員が助かるため、というポリシーの相違も考えさせられる。
そう、安斎。
ここからはネタバレが入るので、注意してほしい。
最終的に安斎は悪者として扱われて終わってしまったが、これは異議ありだ。
確かに終盤につれて正義モンスターになってしまい、然るべき罰を受けるべきだというのは認めるが、彼のおかけで何人が救われたと?
1巻の矢野口落としで誰よりも先に救出に動いたのは誰と?
わたしは食糧と水を全員均等に分けるのは違うんじゃないかと思っていたよ安斎!
最後で道を間違えない限り、安斎の行動は極限状態ということを考えればそれほど批判されるようなことではない。一人でも多くの人を助ける為には誰かがやらなけばならない行動だった。むしろ恨まれ役を引き受けていたのではないかとも取れる。
薬害の件も、本人の思想に問題があるとはいえ、この件の責任はたかだか一社員の安斎ではなく、それを指示した役員層にある。安斎がやらなければ、他の誰かがやることになっていただろう。
最後の最後で彼が少しでも救われることを期待したが、一切無かった。安斎さんかわいそすだ。そして安斎さんかわいそす勢は他にもたくさんいると思う。
安斎語録に「ヤンチャという言葉で犯罪や迷惑行為をすり替えるな」というのがある。
この言葉を超個人的に広めていくので、彼の正義が報われることを願う。