天秤
今日の夢
母が変わった
私の目の前で父を刺した
咄嗟に母を守ったが 殺意を持っていたのは 母の方だった
母がこちらを見て笑う
「守る方を間違えたね」
言葉が出なかった
「明日が来るまでに 私を殺さなければ 世界を滅ぼす」
母はそう言って 家を出た
私が1人で立ちすくんでいると 1人の男の人が話しかけてきた
他に頼れる人のいない私は 彼に全てを話した
「君はどうするの?」
自分も死んでしまうかもしれないのに 彼は私に聞いた
天秤
自分の大切な母親と世界を天秤にかけた
「海がみたいな」
世界が滅ぶことを選んだのを察した彼と 世界最後の日を過ごすために 2人乗りの自転車で 海へ向かった
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