家族写真が好き
休日は家族で弟のサッカーの試合を見に行きました
早朝に大きいリュックを背負って家を出る弟
それを追いかけるように 家族みんながバタバタと準備する足音
旅行の日の朝と同じ匂いがした
椅子 日焼け止め 日傘 飲み物
必要になりそうなものを抱えて車に乗り込む
誰も忘れてないか
点呼よし!
お父さんが運転席に乗り 車を走らせた
みんなが大きくなってから 家族で車に乗る機会が減ったな
最後に乗ったのいつだっけ
そんなことを考えながら 家で食べる時間が無かった 朝ごはんを頬張る
予報より晴れた空を眺めていたら あっという間に到着した
見慣れないユニフォームを着ている弟
顔が緊張している
仲間と円陣を組んで 笑顔に戻る
開始の笛の音が響いた
いつもと違う真剣な弟
この前まであんなに小さかったのに こんなに逞しくなったんだ
お姉ちゃんの称号を恨むこともあったけど 兄弟の成長を共に進みながら見守れるのは 私しかいないから
素敵な称号だな なんて心の奥で思っていた
一緒に焦ったり 喜んだり
応援したり タオルを握りしめたり
スポーツ観戦が苦手な私も 弟のこととなると話は別だ
試合終了の合図
負けてしまった
涙を目にためながら客席に向かい 挨拶をする弟達
大きくなったな 強くなったな
お姉ちゃんは嬉しいです
試合終了後 帰っていく客席の人達
私はどうしてもしたいことがあった
次いつ集まれるかわからない
思春期の弟が聞いてくれるかわからないけど
''家族写真が撮りたい''
人生であと何回撮れるかわからない家族写真を撮った
宝物
何気ない休日の一瞬 だけど
私の人生の 大切な1ページ
早く次のページが出来たらいいな
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