ひらがなエッセイ #42 【れ】

    新しい朝が来た。希望の朝だ。この国に新しくやってきた新元号「令和」は、初めて聞いた時、いや、和、めっちゃ使うやん、と思った。調べてみると元号として使われた漢字としては、今回で20回目らしい。人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ、と首相は言った。美しく心を寄せ合うって、曖昧過ぎワロタ。まぁ、それで良い。令和の世が、さざれ石の巌となりて、苔のむぅすぅまぁあぁぁでぇぇ。国の資本は人民、長生きしようか。

    新元号の施行に伴い、世間に大型【連休】がやって来た。ありがとう令和、今年のお盆は9日間も休みがあるらしい。こんなに休みを頂いたら、先祖に怒られちゃいますわ、あぁ、墓参り行こ。とは言え、5月の【連休】も蓋を開けて見れば、いやぁ世間は【連休】ですけど、うちの会社は仕事なんすよ、なんて声を多数聞いた。誰かが休んでいる時、誰かが働いている。そしてその会話を職場で聞いている私もまた【連休】とは無縁の生活を送っている人間の1人であった。ありがとう令和、じゃないわ。でもまぁ、時間作って墓参りは行こうかな。

    そういやもう少しで学生達は夏休みか、夏休み楽しかったなぁ。小学生の頃、仲の良い4、5人で集まって夏休みの宿題や絵日記を分担作業でこなして写し合い、初日で終わらせて解散、残りの休みをそれぞれに謳歌していた。絵日記に至っては想像である。無茶苦茶だった。今でも宿題なんてあるのかな。独身の私には想像の及ばない所であるが、今ではもっと楽に出来るだろうな。羨ましい。

    体は仕事に縛られているが、私はずっと人生の夏休みを過ごしている心持ちで暮らしている。ストレスが嫌いだから、そんな状況からはすぐに離脱。何処に行こうが、居場所はあるもんだよ。仕事が嫌なら辞めりゃいいし、誰にも何も言われたくないなら、自分ですりゃいい。それで毎日がスペシャルなのさ。