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幸せの要件
ー洗濯機に異常あり
新しい洗濯機がわが家に届いて以来10日が過ぎた。洗濯機が壊れて使えなかった生活の不便さから抜け出た実感と喜びがじわじわ湧いてきている。暮らしの中での洗濯機の存在を軽く見ていたかもしれないと反省。これを機に、日々幸せに過ごす要件の中に、洗濯機を加えておきたい。
関連リンク(「連載『洗濯機に異常あり』シリーズ」):「別れの時」「後悔」「スリル満点」「良い買い物」
気苦労
洗濯機を受け取った日の夜。奥さんと一緒に静かに動く洗濯機を見て、どこか穏やかな気になった。隣を見ると、奥さんも頬が緩みっぱなしだ。洗濯機が自宅にあるありがたさと幸せを噛みしめていたに違いない。「大切に使おう」と、奥さんはつぶやいた。
この日までの2週間弱。洗濯機が動かず、夫婦揃って気苦労が絶えなかった。奥さんは不平を言わず、自宅近くのコインランドリーに定期的に行ってくれた。必要な家事とはいえ、仕事や介護の合間に行くのは、さぞかし煩わしかったに違いない。そこには感謝しかない。
こちらとしても、コインランドリーに行くよう奥さんにお願いするのは心苦しかった。平静を装ってこそいたが、実のところ、奥さんが"コインランドリーに行ってきましたアピール"をするたびに、感謝6割、負い目4割。二つのの感情が入り交じる複雑な気持ちだった。
意識改革
こうした気苦労や、洗濯機が自宅にない不便さから解放されてから10日が経った。その頃を振り返って思う。当たり前のことながら、後ろめたさを感じながら過ごす日々は良くない。どこか落ち着かない。
ただ、それを気付かせてくれたきっかけが洗濯機だったというのは、どう考えたら良いのやら。少なくとも、暮らしの中で洗濯機は欠かせない存在で、その位置づけをもっと高くする必要はありそう。
買い替えた洗濯機は、日立製「ビートウォッシュBW-V80G」だ。(終わり)
(写真:『りすの独り言』トップ画像=奥さん撮影の画像などを基にりす作成)
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