不機嫌のワケ

ーわが家の冤罪事件簿（4）

ピロン。「モウツカレタヨ」という怪しげなメッセージからしばらくし、LINEアプリが可愛らしく鳴く。奥さんからだ。トラブルが「解決した」という。ガス会社のサポートセンターに連絡し、原因が分かったらしい。やはり、ガスを止められていたそうだ。疑われていたガスコンロは無罪確定。ただ、奥さんは不機嫌なまま。そして、その後に続く報告に、驚いて腰を抜かしそうになった。

関連リンク（連載「わが家の冤罪事件簿」シリーズ）：「（1）ガスコンロに異常あり」「（2）坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」「（3）味噌作りの恨み」

監視センター

奥さんが不機嫌なままの理由。もちろん、ガスコンロの買い換えが思い通りに行かなかったというケチな理由ではない。買い換えたいとき、奥さんはそんな回りくどいことはしない。最短距離で求めてくる。

奥さんによれば、ガスを連絡なしに1時間以上使うと、ガス会社の監視センターがガスを止める仕組みになっているらしい。止める前に登録してある電話番号に連絡することになっており、今回も連絡したと言っていたそうだ。

怒りの鉾先

それを聞いてハッとする。この日、個人のスマートフォンを自宅に置き忘れたままで、そこに連絡があったようだ。当然、誰もでない。なるほど、だから突然、ガスを止められた形になったのかと合点が行く。

奥さんの怒りの鉾先は、ガスコンロからこちらに向いていた。

（写真：『りすの独り言』トップ画像＝フリー素材などを基にりす作成）

関連リンク：

※「坊主憎けりゃ袈裟まで憎いーわが家の冤罪事件簿（2）」は「味噌作りの恨みーわが家の冤罪事件簿（3）」を含む。