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悪くない縁
ーホシホウジャク
このところ、スズメガの類とよくよく縁がある。玄関にあるクチナシの鉢植えに、オオスカシバの幼虫を3匹見つけたと思えば、奥さんと散歩中、ホシホウジャクを見かける。単に自分のスズメガへの意識が気付かないうちに変わったのか。それとも、目に見えない何かの思し召しなのか。ただ、それを深く考える心のゆとりはない。受け入れるだけだ。夜が明けたら仕事。"ブルー・マンデー"の荒波が押し寄せている。
違和感
花壇を見ながら歩いていると、視界に鋭く動く虫が目に入る。ハチかと思って身構えると、どうも違うようだ。やにわに目の前にあるルドベキアの花の前でホバリングし、蜜を吸い出した。手に持っていたスマートフォンを向ける。オオスカシバに違いない。そう思った。
オオスカシバの幼虫を3匹見つけ、インターネットで成虫の画像を見たばかりだ。こんな偶然があるのかと思い、スマホを構えたまま、小声で奥さんを呼び、シャッターを切る。奥さんはやや興奮気味にアイフォーン(iPhone)を構え、動画を撮っていた。
撮影した画像を見て違和感が湧く。インターネットで見たオオスカシバの成虫と色が違う。オオスカシバは体色が鶯色、赤、黄など派手な組み合わせだが、こちらは茶色に橙色と地味な体色。気になってネットで調べると、同じスズメガの一種、ホシホウジャクだと分かった。
つながり
事前にオオスカシバについて調べていなければ気付かなかっただろう。奥さんの一言も大きい。「割と好きなんだよね、オオスカシバ」という言葉がなければ関心も湧かなかったはずだ。玄関でオオスカシバの幼虫が見つからなければ、それすらもない。偶然とはいえ、実に興味深いつながりだ。
この先もスズメガの類と縁が続いていくのだろうか。チョウとの縁というとどこか嬉しい気もするが、ガとの縁になると、そこまでテンションは上がらない。ただ、スズメガは奥さんをはじめ、一部にファンがいることは間違いない。ホシホウジャクを「空飛ぶエビフライ」という人もいた。
スズメがとの縁が続いてもそこまで悪く感じない。
(写真〈上から順に〉:ホバリングして花の蜜を吸うホシホウジャク=フリー素材、体色鮮やかなオオスカシバ=ウィキペディア)
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