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想定外と想定内
ー世界王者にアルゼンチン
サッカーW杯カタール大会は幕が下りた。今大会は予想外なことがたくさんあり、きっと長く記憶に残りそうだ。日本代表が優勝経験があるドイツ代表、スペイン代表を相手にジャイアントキリングを果たしたこともそうだが、決勝戦でアルゼンチン代表がフランス代表を下して優勝したことなども、個人的に想定外だった。他方、予想通りだったのは、押し寄せてくる空虚感だ。W杯が終わったら抜け殻になりそうだと事前に思っていて、いま本当にそんな感じなっている。これから何を心の糧にして日々暮らしていこうか悩んでいるところだ。
連載「サッカーW杯カタール大会」シリーズ:「迫る決勝戦にワクワクー戻らぬ時間に寂しさも」「4年後の景色を楽しみにー日本代表、ベスト8進出ならず」「『新しい景色』」「『ドーハの奇跡』再びー日本代表、スペイン代表を撃破」「日本代表、手痛い黒星」「ケガ人続出に三方痛し」「日本が勝利で得たもの」「強国倒して"台風の目"にー日本代表、きょう初陣」「大波乱に膨らむ期待」「強豪国登場に興奮」「開会式と開幕戦に驚き」
驚きの連続
RT:🐿アルゼンチン代表、優勝。サッカーW杯カタール大会。優勝は36年ぶり3回目。大会得点王は大戦相手国のフランス代表、エムバペ。すごい試合だった。ところで大会MVPは、やっぱりメッシということに?#サッカー #サッカーW杯 #アルゼンチン代表 https://t.co/XY1eigxo4k
— りす=ハードボイルド (@white55fox_tw) December 18, 2022
あくまで個人的な予想だが、当初、リオネル・メッシ擁するアルゼンチンはやや不利だと感じていた。フランスが誇る若き英雄、キリアン・エムバペの爆発力がメッシを一歩上回るような気がしていた。ところが、驚いたことに勝負はもつれにもつれ、延長戦でも点を取り合い、PK戦でようやく雌雄が決した。夢にも思わない結末。
フランス代表監督、デシャンの判断にもビックリした。フランスが先行されて流れをなかなか取り戻せないと見るや、得点力が高いジルーとデンベレを早々に交代。これが奏功し、フランスは徐々に勢いを盛り返し、エムバペの2ゴールを生んでアルゼンチンに追いすがることになる。想像もつかない采配に文字通り、アッパレである。
驚いたことはこれにとどまならい。前後半が終わり、延長戦でメッシが勝ち越しゴールを決めた際、突然姉からメール。「これでもう眠って良いかね」と、予想もしない問い合わせだ。姉がこんな時間までサッカーを見ているとは思わなかった。普段、サッカーにあまり興味はないが、W杯は特別だというわけか。ビミョーとだけ返信しておいた。
予想の通り
W杯優勝のセレモニー。メッシが黄金のカップを頭上高く掲げてから、まだ1日も経っていない。にもかかわらず、心に穴がぽっかり空いた感じが抜けない。日々、対戦カードをチェックし、ワクワク感に背中を押されるように過ごした時間。そんな至福と言えるときが過ぎ去ってしまった寂しさをことさらに感じ、なかなか辛い。
こうなる予想はあったが、かなり重症。困ったものだ。
(連載、終わり)
(写真:『りすの独り言』トップ画像=フリー素材などを基にりす作成)
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