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空間2センチメートル
ーとある店のクリームソーダ
カフェチェーン大手「星乃珈琲店」の東京都内にあるとある店。オーダーしたジャンボクリームソーダ(税込650円)が卓に置かれ、「ナンダ、コレハ!?」と、ギョッとした。アイスクリームがメロンソーダの上に浮いていない。グラスの中の氷の上にアイスが乗せられ、その下にあるメロンソーダとの間に2cm(センチメートル)ばかりの空間がある。このスペースがどうにも納得いかない。そのため、恥を忍んで店員に尋ねることにした。
揺るぎない自信
「それで大丈夫ですよ」ー。若い男性店員はにこやかに答える。アイスとメロンソーダの間にスペースがあるのが、この店のジャンボクリームソーダという。その言葉に揺るぎない自信がうかがえる。おそらく同じ質問を幾度となく投げかけられているのだろう。
店員によると、このスペースは、アイスを氷の上に乗せることで、メロンソーダに直に触れないようにしてすぐに溶け出さないようにしているそうだ。なるほど、原理は分かった。とはいえ、あまりにメロンソーダの量を減らし過ぎだ。そこには納得できない。
"上げ底の海鮮丼"
同ブランドのよその店舗のジャンボクリームソーダの写真を見せる。そこには、グラスになみなみと入ったメロンソーダの上に、アイスが見事にフロートしている。その差についての説明を求めると、「それはその店のオリジナルかもしれません」と、苦笑いを浮かべた。
その言葉で、ようやく星乃珈琲店がフランチャイズ(FC)制度を取り入れていることを思い出した。立ち寄ったのは直営店、写真の店はFC店なのかもしれない。そこまで分かれば、それ以上、店員に尋ねることはない。"上げ底の海鮮丼"を味わう気分でメロンソーダにストローを入れた。
我、思ふ。FC店のジャンボメロンソーダこそ、その名にふさわしい。
(写真:カフェチェーン大手「星乃珈琲店」のジャンボクリームソーダ〈左〉=りす撮影、氷の上にアイスが乗せられ、その下にあるメロンソーダとの間に2cmばかりの空間がある〈右〉=同)
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