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25%減を埋める理不尽な方針
眠い。ひたすら眠い。どうもぐっすり眠れていないようだ。「それはそうでしょう」と、奥さんは呆れ顔。さらに"プチお小言"が続く。「ベットに入った後、長時間、スマートフォンを見るのは今後、やめた方が良いよ」。いや、もう仰る通り。返す言葉もございません。
光に弱いメラトニン
良い睡眠には「メラトニン」というホルモンが深く関係しているそうだ。このホルモンは暗さを感知すると、脳内の松果腺と呼ばれる小さな組織から分泌され、夜中に向けて増えていくという。自律機能を調節する視床下部に作用し、次第に睡眠を促していくらしい。
ところが、この睡眠促進ホルモンには弱点があり、パソコンやスマホが発する光に滅法弱いらしい。米研究機関によると、バックライト付きのディスプレイを2時間眺めているだけで、メラトニンが4分の1減少するという。それが良くない眠りにつながるとのことだ。
就寝前のスマホはなかなかやめられない。松果腺を刺激する不眠症治療薬はあるようだが、副作用が怖く、それにはあまり頼りたくない。というか、薬が好きじゃない。少し理不尽だが、光に強いメラトニンを生み出すよう、我が松果腺にもっと必死に働いてもらおう。
奥さんもベットに入って一定時間、スマホを見ているが、ほとんど睡眠に影響していない。スマホを置いて間もなく寝息が聞こえてくる。どうも強靭な松果腺をお持ちのようだ。当然、メラトニンにもあまり興味がなく、「メラニン」と言い違えても、何のその。
そのうち夫婦揃って、メラトニンにシッペ返しを食らいそうだ。
(写真〈上から順に〉:メラトニンを減少させるスマホのバックライト=ガジェット通信、メラトニンの分泌量推移=tachibanaya、就寝前に欠かさないスマホ閲覧=しらべぇ)
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