ヒヤヒヤする9月
ードジャース、優勝に黄信号?
「ヒリヒリする9月を過ごしたい」ー。米大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が、移籍する前のロサンゼルス・エンゼルス時代に語った言葉。大谷はその思いを叶えられたのだろうか。ドジャースは地区優勝(ナショナルリーグ西地区)に向けて首位を走るも、2位アリゾナ・ダイヤモンドバックス、3位サンディエゴ・パドレスとの差は肉薄し、一部の米メディアからは地区優勝に黄信号といった内容の記事も見られる。こうした現状はヒリヒリというより、むしろヒヤヒヤがふさわしい。
"MVPトリオ"揃い踏み
2024年9月1日(日本時間)のダイヤモンドバックス戦、初回にドジャースは先頭の大谷がナ・リーグトップとなる44号バックスクリーン弾を放ったのを皮切りに、2番ムーキー・ベッツ、3番フレディ・フリーマンが連続ホームラン。ドジャースが誇る"MVPトリオ"が3人揃い踏みの連続弾は圧巻だ。
初回の先頭打者から3番バッターまでの連続ホームランは球団始まって以来の快挙らしい。ところが、幸先良いはずの初回の3点リードをドジャースは守り切れず、3度追い付かれ、蓋を開ければ、2点差まで迫られての辛勝。勝ったから良いものの、こうした危うい展開が最近多い。
果たして大谷が思い描いた「ヒリヒリする9月」はこんな形だったのか。ドジャースが2位や3位に付けて首位を追いかける側であればヒリヒリでも納得できるが、首位に付けているものの、試合ごとに2位、3位の勝敗、トップとのゲーム差が気になるのは、あくまでヒヤヒヤがしっくりくる。
避けたい「なおド」
大谷がエンゼルス時代、当人が活躍してもチームが勝てないことを表したインターネットスラング「なおエ(なお、エンゼルスは敗れました)」が流行ったことを思い出した。せっかく球団を移籍したのに、再び同じような言葉が使われる事態にならないかと、どこか不安になる。
「なおド(なお、ドジャースは優勝を逃しました)」は限りなく避けたい。