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りすのよまい言、大きな木のうろの中から

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「だから、なんなの?」と言われてしまいそうな他愛もないことを綴っていきます。悪しからず。
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母と子の"胸熱"展開

母と子の"胸熱"展開

ー「二の酉」の一幕「明日からお店開くから熊手買ってー!」と、駄々をこねる子どもの声がする。11月17日の「二の酉」での出来事。あまりにチャレンジングな発言に驚いて振り返ったところ、子どもを見やる父親は困った感じで苦笑い。一方、母親はいささかキレ気味な状況。この"胸熱"展開を、固唾を飲んで見守ったが、次第に母の圧が広がり、ついに子どもを黙らせた。母、強し。否、この言葉はこういうときにふさわしい表現で

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癖になるかけ声

癖になるかけ声

ー「二の酉」ハシゴ2024年の酉の市。11月17日は「二の酉」。うっかりしていて一の酉(11月5日)を逃したわれわれ夫婦は、満を持してこの日を待っていた。西武池袋線石神井公園駅近くの和田稲荷神社(東京都練馬区)と、同じく西武池袋線練馬駅そばの大鳥神社(同)をハシゴする。一の酉を逃したからと言って二の酉を2カ所訪れなくても良いのだが、その場のノリと流れに従うことにした。参道に並ぶ熊手屋から威勢の良い

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二の酉を狙え

二の酉を狙え

ーうっかり者の逆襲熊手や招き猫といった縁起物を買って1年の無事の報告と翌年の福を願う酉の市。2024年は11月5日に「一の酉」、同17日に「二の酉」、同29日に「三の酉」と3回ある。先日、散歩したとき、事前に酉の市を準備している練馬大鳥神社(東京都練馬区)の前を通り過ぎ、もうすぐ始まるなと思っていたが、うっかりしていて、一の酉が終わってしばらしてから、ようやく酉の市について思い出した。物価高の中、

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追跡「信州りんご」

追跡「信州りんご」

ー老舗が手がけた意外なコラボ信州長野土産で馴染みがある民芸菓子「信州りんご」。どんな会社がつくっているんだろう。ふと気になって調べると、長野県上田市に本社を置くひだのという土産菓子メーカーが製造しているらしい。創業は1948年。もはや老舗と呼べるだろう。商品ラインナップがユニークだ。長野土産ド直球の「手づくり信州りんごパイケーキ」から、曲者感たっぷりのミルクチョコレート大福「信州上田・真田兵糧丸」

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見た目重視の時代

見た目重視の時代

ーお土産に伝統菓子「信州りんご」信州長野土産と言えば、伝統菓子「信州りんご」。餡がリンゴ風味のお饅頭。とにかく見た目が姫リンゴのようで可愛らしい。ずっと飾っておきたくなる。正直なところ、個人的に味はそれほど好みではない。餡のもっさりした食感がどうも気になる。代わりに焼きリンゴが入っていれば良いのにと思うことしばしば。それでもお土産には良い。こういう食感が好きな人もいそうだし、この見た目であれば、も

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恐くて甘いお土産

恐くて甘いお土産

ードラえもんクッキー先日のこと。机の上にドラえもんがプリントされたクッキーが置いてあった。奧さんが知り合いからもらったお土産らしい。どうしたのこれ、と奧さんに尋ねたところ、味噌づくりを習っている先生が贈ってくれた富山県のお土産だとか。3週間のクルーズ船旅行で帰港したときに購入した物らしい。そういや、アニメ『ドラえもん』でドラえもんの声を担当していた大山のぶ代が亡くなったのは9月末。微妙に時期がかぶ

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表向きの平和

表向きの平和

ー衆院選、意外に低い投票率10月27日は衆議院選挙の投開票日。今回の衆院選は、われわれ夫婦揃って一つの時代に節目のように感じ、どうしても一票を投じる必要がある気がして、期日前に投票を済ませた。メディア大手によると、きょう(10月27日)16時時点の投票率は24・32%と、2021年の衆院選に比べて2・46ポイント低いそうだ。物価高に賃金上昇が追い付かないなど、先行きに不安と不満があふれる中、投票率

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終わらない夏

終わらない夏

ー不発、秋を出迎える"儀式"朝、晩の冷え込みが日増しに感じられるようになった今日この頃。そろそろ夏への未練を断ち切ろうとしていたところに、洋菓子メーカー、コージーコーナーのショーケースが目に入る。10月22日は、どうもショートケーキの特定商品が10%オフらしい。旬を終えようとしている白桃とシャインマスカットのショートケーキが対象に含まれているのに気付く。それぞれ1個ずつ購入。夫婦でシェアしつつ楽し

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小さな親切心

小さな親切心

ー続・練馬まつり絵巻盛況ぶりがうかがえる練馬まつり。これも何かの縁、散歩がてらにデジタルスタンプラリーをやってみることに。このラリーは、全8会場のうち5会場に設置されたQR看板から、最低3カ所をスマートフォンで読み取ると、練馬区のキャラクター「ねり丸」のグッズが先着3000人限定でもらえる内容。ちょろい。ただ次第に気が変わる。会場各所で子どもたちが楽しそうにイベントの列に並んでいるのを見かけると、

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練馬まつり絵巻

練馬まつり絵巻

ー想定外の人波に戸惑い10月20日午前。いつもの散歩道。いやに人が多い。そういや、出かけるときに奧さんが「きょうは練馬まつりがあるみたいよ」と言ってたっけ。ただ、ここまで多いとは想定外。西武池袋線練馬駅の周辺は見渡す限り、人、人、人。練馬駅のすぐ奥にある平成つつじ公園の方から、楽しそうな音楽や声がスピーカー越しに聞こえてくる。慌ててスマートフォンで練馬まつりについて調べると、非公式ながらも前回はお

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幅広麺の下克上

幅広麺の下克上

ー大連餃子店での顛末餃子が大好きな奧さん。たっての希望で中華料理屋「八鮮大連餃子」に初めて訪れた。この店の名前にもなっている大連(中国・遼寧省)と言えば、水餃子。大連のソウルフードとされる名物中の名物だ。だから当然、水餃子を頼むと思いきや、奧さんがオーダーしたのは焼餃子。そして、個人的に気に入った料理は、後に頼んだビャンビャン麺ヨーポー麺。これはそもそも中国・陝西省の郷土料理。どこかチョイスがズレ

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ラストマスカット

ラストマスカット

ー満足しきれない貴女へシャインマスカットはほぼ旬の時期を終えた。スーパーマーケットでもわずかに見かけるが、売り場の目立たぬ場所にどんどん移されている気がする。ことし(2024年)は例年になく、奧さんがシャインマスカットにこだわった。それほど食べる機会は多くなかったけど、スーパーで買って来たり両親や義母に差し入れてもらったりと、それなりに楽しめたはず。ただ、奧さんはまだ十分に満足していない。「旬のう

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あすに咲く花

あすに咲く花

ー続・サラリーマン哀歌奧さんがベランダで育てているアサガオ(朝顔)。10月14日午前、きっとあす花を咲かせるだろう蕾を見つけた。照っても降っても不平を言わず、淡々とアサガオとしてのルーティンをこなしていると思うと、ちょっと感動する。誰かに褒められようとしゃしゃり出ることもなく、自分だけ取り入ろうと誰かの足を引っ張るわけでもなく。それでいて、花を咲かせた紫色の姿は、確かに誰かを惹きつける。近づく秋の

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空白の夏

空白の夏

ーサラリーマン哀歌「わっしょい、わっしょい」ー。休日の午後、フラッと最寄りのマクドナルドに訪れる途中、祭り囃子に続いて神輿を担いだ活気あふれる集団に出会う。老若男女、捻りはちまきに町内会らしき名前が入った揃いの法被。そして、みんな笑顔。通りに広がって通行の邪魔になっているものの、楽しそうな姿を見ると、ま、いっかと気安く流せるのは不思議だ。そうか、秋祭りの時期かと、あらためて秋の到来を意識する。その

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