いちごジャム
いちごジャムを胸いっぱいに詰められる 君のメールを眺めていると
何かに対して「好きだなぁ」と思うのが好き。
それは、人でも物でも自然でも。
ラブでもライクでも。
その中でも一番幸せな気持ちになれるのは、人をラブの意味で好きだと思うときだけど、そういう好きは対象が限られるから、不安定。
恋をしたいと思うときほど恋は始まらないし、そういう意欲がないときほど簡単に人を好きになってしまったりする。
この現象には名前をつけるべきだと思う。
まじでそういうメカニズムが存在していると思う。
高校生の頃もそんな感じで、掃除場所が一緒になっただけの人を好きになっちゃったんだけど、あれは、机の上の消しゴムにうっかり手が当たって落としちゃったみたいな感覚だったなぁ。っていうのをちょっと懐かしく思い出した。
最近は毎日が平坦で、可もなく不可もなくっていう生活だった。
時間をただ消費しているような感じで。
締まりがなくて。
あんまり短歌も詠めなくて。
私は恋の歌を詠むのが好きで、そういう気持ちや時間を連作にするのが好きだった。
日記になるから。私の短歌は日記なので。
(そりゃ虚構も願望もあるけれど)
短歌を詠むのが楽しくなりたいから、恋がしたいとかも思ったりした。結構、最近の話じゃないかな。
でも、そういうときほど何もないんだよねって分かってて、バレンタインデーには自分用にめっちゃ高いチョコレートを買ってみたりした。
劇的な瞬間は分からないけれど、たぶんまたそういう些細なタイミングがあって(表現をぼかそうとしている)
今はちょっと楽しい気持ち。
今日のいちごジャムはそういう短歌。
この前は消しゴムだったのに、今度はいちごジャムなんだなぁって、我ながらちょっと面白かった。
胸がぎゅーっとするよりも、ざわざわする感じだった。
何か甘酸っぱいものを胸いっぱいに詰め込まれて落ち着かない感じがした。
甘酸っぱくてつぶつぶのいちごジャム。